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【5章で見た幻のシル監】
 あ、シルバー先輩だ。
 受付の案内をしていたのか。それもセベクと一緒って、大変そうだなぁ。
 おお、リドル先輩と話してる……。今日もかっこいいなぁ。
 なんて見つめていたら、目が合ってしまった。一瞬口から飛び出そうになった心臓を体に戻すイメージをしてから、声をかけた。
「お疲れ様です」
「ああ、監督生も」
 はあ、きちんと気遣った返事を返してくれる優しさ国宝級だよ! 大好きです! ここで言えないけど!
「マネージャー? だったか。ヴィル先輩たちはどうだ?」
「最終調整に入るので、文化祭の様子でも見てきなさいって言われちゃいました」
「そうか」
 先輩の返事は相変わらず素っ気ない。まあそれが通常運転だし、今忙しいのは先輩の方だ。
 私からしっかり切り上げて、応援しよう。今の私にできるのはこれくらいなんだから。
「先輩、大変でしょうけど……文化祭が終わったら、また遊びに来てください! キノコのリゾット、作って待ってますから」
 なんて、本当は合宿続きで会いに来られなかったのもあってちょっと寂しいのが本音だったんだけど。我ながら強欲にもほどがある。
 それでも、シルバー先輩は私の言葉に真っ直ぐな瞳としっかりとした頷きで答えてくれた。
「……ああ。なるべく早く会いに行こう」
 その一言だけで飛び上がりそうになる。じっと見つめてくる優しい瞳に吸い込まれそうになった。
「ユウ。行くよ」
「あ! はい、ただいま」
 残念ながら、わたしの夢の時間はリドル先輩によって現実に引き戻されることになった。それでも、先輩と約束できたこの喜びを胸に、パープルステージへと足早に駆けだした。
END

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