魔法石は守護する
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シルバーが玄関に入ると、咄嗟にとびついてくる影があった。シルバーはそれをしっかり片腕で受け止めると、胸元に埋まっている恋人が彼を見上げて嬉しそうに笑った。
「先輩! おかえりなさい! 警護お疲れ様です!」
シルバーはユウにゆるく微笑んでありがとうと答えると、土産に持ってきたパンの袋を差し出した。彼女はそれを飛び上がるほど喜んで受け取るので、かまどの妖精にまた礼を言っておこうと誓う。
ユウが寒いから早く入りましょうと腕を引っ張る。それすらなんだか胸をくすぐるような温かい気持ちになるので、シルバーは無性に彼女を抱きしめたくなった。しかし、今は着込んでいるうえ、表面の雪が解けて彼女を濡らしてはいけないと思いとどまった。
上着を脱いでいると、ユウが脱いだ上着を上着掛けにかけてくれる。シルバーのマフラーも取ろうとするので、さすがにそれは自分で取れると言うとユウが恥ずかしいと顔を隠した。隠されたその顔を見たくて、シルバーはあえて話題を振ることにした。
「今日は何をしていたんだ」
「ふふ。こんなに買い物しました!」
隠していた顔が笑顔を見せ、大きく腕を広げて土産物を見せびらかした。リビングの隅に積まれている土産物の類はシルバーの胸より少し下くらいだ。
「資金は足りるのか?」
「大丈夫です。帰る分のお土産も想定したので、これ以上使うとしたらシルバー先輩とデートするくらいです」
ふふふと満足そうに笑っているユウに、シルバーは呆れたように笑った。デートなどと可愛い言葉を臆面もなく言えるようになった彼女の成長すら可愛らしくて仕方ないのだ。
「……その時は俺が出そう」
「あ、そう言えばこの魔法石」
まさかもう効果に気づかれただろうか、とシルバーが一瞬息を飲むと、ユウは魔法石をうっとりと見つめながら言った。
「店主に良い石だねえって言ってもらえました! きっと作ってくれた人はいい人なんだろって! 私嬉しくって、思わずそこの商品買っちゃいました。あ、笛ももらえたんですよ!」
「良かったな」
ユウが嬉しそうにしているのを見てほっと安堵の息が出たシルバーは、そうだ、とポケットに忍ばせていた紙をテーブルの上に乗せた。
「騎士団の祝いの席にお前を招こうと思うんだがいいか?」
「いいも何も、先輩がいくならどこまでもお供しますよ!」
どんな格好をしていこうかな……と考えだしたユウの腰を強引にシルバーは抱き寄せた。急に詰められた距離に、ユウの頬に熱が集まってくる。
「……ありがとう」
シルバーが嬉しそうに笑うので、ユウはこっちがお礼を言いたいくらいです! と、彼の胸にしがみついた。
「先輩! おかえりなさい! 警護お疲れ様です!」
シルバーはユウにゆるく微笑んでありがとうと答えると、土産に持ってきたパンの袋を差し出した。彼女はそれを飛び上がるほど喜んで受け取るので、かまどの妖精にまた礼を言っておこうと誓う。
ユウが寒いから早く入りましょうと腕を引っ張る。それすらなんだか胸をくすぐるような温かい気持ちになるので、シルバーは無性に彼女を抱きしめたくなった。しかし、今は着込んでいるうえ、表面の雪が解けて彼女を濡らしてはいけないと思いとどまった。
上着を脱いでいると、ユウが脱いだ上着を上着掛けにかけてくれる。シルバーのマフラーも取ろうとするので、さすがにそれは自分で取れると言うとユウが恥ずかしいと顔を隠した。隠されたその顔を見たくて、シルバーはあえて話題を振ることにした。
「今日は何をしていたんだ」
「ふふ。こんなに買い物しました!」
隠していた顔が笑顔を見せ、大きく腕を広げて土産物を見せびらかした。リビングの隅に積まれている土産物の類はシルバーの胸より少し下くらいだ。
「資金は足りるのか?」
「大丈夫です。帰る分のお土産も想定したので、これ以上使うとしたらシルバー先輩とデートするくらいです」
ふふふと満足そうに笑っているユウに、シルバーは呆れたように笑った。デートなどと可愛い言葉を臆面もなく言えるようになった彼女の成長すら可愛らしくて仕方ないのだ。
「……その時は俺が出そう」
「あ、そう言えばこの魔法石」
まさかもう効果に気づかれただろうか、とシルバーが一瞬息を飲むと、ユウは魔法石をうっとりと見つめながら言った。
「店主に良い石だねえって言ってもらえました! きっと作ってくれた人はいい人なんだろって! 私嬉しくって、思わずそこの商品買っちゃいました。あ、笛ももらえたんですよ!」
「良かったな」
ユウが嬉しそうにしているのを見てほっと安堵の息が出たシルバーは、そうだ、とポケットに忍ばせていた紙をテーブルの上に乗せた。
「騎士団の祝いの席にお前を招こうと思うんだがいいか?」
「いいも何も、先輩がいくならどこまでもお供しますよ!」
どんな格好をしていこうかな……と考えだしたユウの腰を強引にシルバーは抱き寄せた。急に詰められた距離に、ユウの頬に熱が集まってくる。
「……ありがとう」
シルバーが嬉しそうに笑うので、ユウはこっちがお礼を言いたいくらいです! と、彼の胸にしがみついた。