不器用な貴方の守り方
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見上げた空は木の葉に遮られて良く見えない。甘い匂いと煙たい匂いが混ざって頭の中をグルグル回る。一体何があったんだ? 腕はビリビリと痺れていて指しか動かせない。頬にあたる草がくすぐったい。体中が鉛にでもなったみたいに動かせないのはなんでだろう。そばでめきめきと木が折れてどしんと地面に倒れ込む。起き上がれない私のように。もう眠たくて瞼を下ろした瞬間、私の体は不意に抱き上げられた。
「ユウ!」
「うあ……?」
衝撃にゆっくり目を開ければ、シルバー先輩の銀色の髪がカーテンみたいに景色を遮った。オーロラシルバーの瞳が私だけを映していて、綺麗。ああ、先輩のこんな必死な顔を見たの初めてかもしれない。ゆっくり瞬きをしただけなのに、先輩の呼吸が激しく乱れた。そして、顔の上に雨粒が降ってきた。今日は晴れだねって先輩と喜んでたのに、なんで降るのかな。
「……な」
なんて? 先輩の声が小さくて、何を言ってるのか分からない。なんて言ったんですか、と声を出せることもなく唇だけを動かせば、シルバー先輩の顔が私の肩に沈んだ。
「死ぬな!」
先輩の声が耳元でするのに、全然小さく聞こえるのはなぜだろう。泣き叫びたいくらい体が痛いけどとっても幸せなのはなぜだろう。きっと先輩が傍にいるからだ。ああ、先輩の腕の中は落ち着くなぁ。
何度も耳元で死ぬななんて先輩が言っていて、不思議な光が先輩の綺麗な顔を照らし出した。そんな必死に言わなくても、私は大丈夫ですよ。そう言いたくても唇は動くことなく、先輩の匂いに包まれて眠った。
「ユウ!」
「うあ……?」
衝撃にゆっくり目を開ければ、シルバー先輩の銀色の髪がカーテンみたいに景色を遮った。オーロラシルバーの瞳が私だけを映していて、綺麗。ああ、先輩のこんな必死な顔を見たの初めてかもしれない。ゆっくり瞬きをしただけなのに、先輩の呼吸が激しく乱れた。そして、顔の上に雨粒が降ってきた。今日は晴れだねって先輩と喜んでたのに、なんで降るのかな。
「……な」
なんて? 先輩の声が小さくて、何を言ってるのか分からない。なんて言ったんですか、と声を出せることもなく唇だけを動かせば、シルバー先輩の顔が私の肩に沈んだ。
「死ぬな!」
先輩の声が耳元でするのに、全然小さく聞こえるのはなぜだろう。泣き叫びたいくらい体が痛いけどとっても幸せなのはなぜだろう。きっと先輩が傍にいるからだ。ああ、先輩の腕の中は落ち着くなぁ。
何度も耳元で死ぬななんて先輩が言っていて、不思議な光が先輩の綺麗な顔を照らし出した。そんな必死に言わなくても、私は大丈夫ですよ。そう言いたくても唇は動くことなく、先輩の匂いに包まれて眠った。