寮長シルバーと監督生を見守る壁になりたい後輩の話
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この日、二人は気合が入っていた。廊下を歩いている二人の気迫に気圧された学生たちが道を開ける。つい先日無断外出をしたことでセベクに鼓膜が破れんばかりの声量で叱られ、ディアソムニア寮のマジフト練習について二人だけメニューを追加された。しかし、自分たちなりにあの二人を応援したいと、彼らは下着泥棒を捕まえることに執心していた。
恋人に甘えることもためらうようなユウの負担が減って、シルバーになんの気兼ねもなく寄り添っていてほしい。そんな小さな願いを叶えるために、彼らは手始めに情報を集めることから始め、オンボロ寮について嗅ぎまわっている人物をリストアップしていった。その中で一人だけ夜に無断外出しているという学生がいる。
ほーう、とフクロウが鳴くころに、その学生は鏡舎に行く道すがら、オンボロ寮につながる小道から歩いて出てきた。
「ちょっと君」
小道から外れた森の中で見張っていた彼が声をかけると、学生の短髪と同じようにささくれだった返事が返ってきた。ルームメイトが何をしていたのかと目的について尋ねると、関係ないと答えられる。何もないふりをしながらも逃げたそうに足先を逃げる方向へと向けていることを彼は見逃さなかった。
「そのバッグ、見せてもらうよ!」
掴みかかろうとした彼を避けようとするが、ルームメイトが学生を羽交い絞めにする。そのバッグからは女性ものの下着が出てきた。
「放せ!」
ルームメイトを振り払った犯人はバッグを抱えて走り出した。待て! と追いかけるが、意外に足が速い。二人の息が切れ始めて、このままでは鏡舎に逃げられてしまう。そう思った時、彼らの行く先にシルバーが歩いていた。二人はなりふり構わず、シルバーに叫んだ。
「寮長! 下着泥棒はこいつです!」
「捕まえてください!」
シルバーが警棒を一振りすると、犯人は宙に浮き、走ることができなくなった。まるで猫を捕まえるように首根っこを捉えたシルバーは、下着を取られたのか? と彼らに尋ねる。二人は違うと言おうにも、監督生には固く口留めされているため、真実を伝えるべきか躊躇った。
しかし、シルバーはバッグの中の下着を見て血相を変えた。穏やかだったオーロラシルバーの瞳は苛烈な焔を宿し、犯人の襟元を掴んで木の幹に押し付ける。衝撃で咳き込んだ犯人に、彼は拷問でもするかのように低く問うた。
「なぜお前がユウの下着を持っている」
「ひっ! こっこれはその」
「早く答えろ」
「わかりましたわかりました!!!」
首元を絞められ苦しくなった犯人は、もがきながら必死に頷く。シルバーの剣幕に二人とも怯えきってその場から動けなくなっていた。
恋人に甘えることもためらうようなユウの負担が減って、シルバーになんの気兼ねもなく寄り添っていてほしい。そんな小さな願いを叶えるために、彼らは手始めに情報を集めることから始め、オンボロ寮について嗅ぎまわっている人物をリストアップしていった。その中で一人だけ夜に無断外出しているという学生がいる。
ほーう、とフクロウが鳴くころに、その学生は鏡舎に行く道すがら、オンボロ寮につながる小道から歩いて出てきた。
「ちょっと君」
小道から外れた森の中で見張っていた彼が声をかけると、学生の短髪と同じようにささくれだった返事が返ってきた。ルームメイトが何をしていたのかと目的について尋ねると、関係ないと答えられる。何もないふりをしながらも逃げたそうに足先を逃げる方向へと向けていることを彼は見逃さなかった。
「そのバッグ、見せてもらうよ!」
掴みかかろうとした彼を避けようとするが、ルームメイトが学生を羽交い絞めにする。そのバッグからは女性ものの下着が出てきた。
「放せ!」
ルームメイトを振り払った犯人はバッグを抱えて走り出した。待て! と追いかけるが、意外に足が速い。二人の息が切れ始めて、このままでは鏡舎に逃げられてしまう。そう思った時、彼らの行く先にシルバーが歩いていた。二人はなりふり構わず、シルバーに叫んだ。
「寮長! 下着泥棒はこいつです!」
「捕まえてください!」
シルバーが警棒を一振りすると、犯人は宙に浮き、走ることができなくなった。まるで猫を捕まえるように首根っこを捉えたシルバーは、下着を取られたのか? と彼らに尋ねる。二人は違うと言おうにも、監督生には固く口留めされているため、真実を伝えるべきか躊躇った。
しかし、シルバーはバッグの中の下着を見て血相を変えた。穏やかだったオーロラシルバーの瞳は苛烈な焔を宿し、犯人の襟元を掴んで木の幹に押し付ける。衝撃で咳き込んだ犯人に、彼は拷問でもするかのように低く問うた。
「なぜお前がユウの下着を持っている」
「ひっ! こっこれはその」
「早く答えろ」
「わかりましたわかりました!!!」
首元を絞められ苦しくなった犯人は、もがきながら必死に頷く。シルバーの剣幕に二人とも怯えきってその場から動けなくなっていた。