ツノ太郎と契約の石
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「ユウ!」
「わぁ!!」
上半身を飛び起こしてみれば、ごん! という鈍い音がする。そっとベッドの右隣りを見れば、グリムが仰向けになって倒れている。そこにゴーストたちがグリ坊! と駆けつけているのを見て、頭を抱えたくなった。
急いでベッドから飛び降り、グリムの体を持ち上げる。
「グリムごめん! けがは」
「これくらいどうってことねーんだゾ」
グリムは私の手から離れると、愛らしい肉球で私の方を指した。
「それより、お前。泣いてるぞ」
え? 思わず頬に手を当ててみれば、しっとりと濡れた感触がした。自覚した途端、目の中がもっと熱くなった。
「な、なんでだろう」
夢の中でシルバー先輩に微笑まれた。それだけだし、何なら事実ですらない。でも、それが確かに嬉しかった。夢の中で微笑まれたことだけが、頭から焼き付いて離れない。
こんなこと大真面目にグリムには言えない。きっと困らせちゃうだろうから。私の気持ちは私で整理をつけるんだ。
不安そうに見上げてくるグリムを安心させるために笑ってみせた。
「ごめんね。びっくりさせて」
ベッドで私が寝ていたということは、きっとツノ太郎が運んでくれたんだな。また会ったらお礼を言わないと。
戸惑っているグリムの頭を撫でて、自分の頬を叩く。泣いてばかりじゃ前には進めないから、気合の入れ直しだ。
「……さて、走り込みに行きますか」
まだ日は登っていない。この時間帯なら、誰にも会わずに済むだろう。
今日の夢のせいでシルバー先輩とまともに話せないのは辛い。気分をいつも通りに戻すためにも鍛錬で整えよう。
そして、これから少しずつでいい。シルバー先輩に声をかけよう。そして、もっとあの人のことを知るんだ。いつかツノ太郎に、シルバー先輩について知っていることを逆に語ってみせるくらい。
「よーし! 今日も頑張るぞー!」
「わぁ!!」
上半身を飛び起こしてみれば、ごん! という鈍い音がする。そっとベッドの右隣りを見れば、グリムが仰向けになって倒れている。そこにゴーストたちがグリ坊! と駆けつけているのを見て、頭を抱えたくなった。
急いでベッドから飛び降り、グリムの体を持ち上げる。
「グリムごめん! けがは」
「これくらいどうってことねーんだゾ」
グリムは私の手から離れると、愛らしい肉球で私の方を指した。
「それより、お前。泣いてるぞ」
え? 思わず頬に手を当ててみれば、しっとりと濡れた感触がした。自覚した途端、目の中がもっと熱くなった。
「な、なんでだろう」
夢の中でシルバー先輩に微笑まれた。それだけだし、何なら事実ですらない。でも、それが確かに嬉しかった。夢の中で微笑まれたことだけが、頭から焼き付いて離れない。
こんなこと大真面目にグリムには言えない。きっと困らせちゃうだろうから。私の気持ちは私で整理をつけるんだ。
不安そうに見上げてくるグリムを安心させるために笑ってみせた。
「ごめんね。びっくりさせて」
ベッドで私が寝ていたということは、きっとツノ太郎が運んでくれたんだな。また会ったらお礼を言わないと。
戸惑っているグリムの頭を撫でて、自分の頬を叩く。泣いてばかりじゃ前には進めないから、気合の入れ直しだ。
「……さて、走り込みに行きますか」
まだ日は登っていない。この時間帯なら、誰にも会わずに済むだろう。
今日の夢のせいでシルバー先輩とまともに話せないのは辛い。気分をいつも通りに戻すためにも鍛錬で整えよう。
そして、これから少しずつでいい。シルバー先輩に声をかけよう。そして、もっとあの人のことを知るんだ。いつかツノ太郎に、シルバー先輩について知っていることを逆に語ってみせるくらい。
「よーし! 今日も頑張るぞー!」