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嵐を呼ぶかもしれない男

「大変です! GSが勝手に地下に入りました!」

「顔見た人居る? すぐにGS協会に問い合わせて正体を突き止めて! あと依頼人も探して万が一の場合は依頼人にも責任が及ぶからって言っといて!」

その後も令子はごく一部の身勝手なGSの対応に苦慮することになり、途中から警察を手足のごとく使っていたがそれでも完全には防げず許可も得ずに勝手に地下に入り込むGSが出てしまう。


「追いかけますか?」

「ダメよ! 危険すぎるわ。 入り口の封鎖と戻ってきたら身柄の確保するだけでいい。」

警察とオカルトGメンの連携も必ずしもスムーズではないし霊障に素人な警察官が対応に悩む間に地下に入られたらしいが、オカルトGメンは後々の責任問題もあるので迂闊には動けない。

身勝手なGSが死ぬだけならば構わないが状況を悪化させた時の為に手を打つ必要があるし、現状で出来るのは西条が戻るまでに地下を封鎖してGS達を集めるしか出来なかった。

組織人には向かない令子だが元々優秀で頭の回転も早いので、とりあえず人を使うだけならば意外に問題がなかったらしい。


「小竜姫様、本当に令子の事務所に居たのね。」

「ええ、メドーサの行方を探してるのですよ。」

一方オカルトGメンと協力することになった小竜姫達はエミや冥子に加えて、後から来た唐巣とピートなどと一緒にオカルトGメンの体勢が整うまでということで待たされていた。

令子と違いこちらは暇であり小竜姫はエミや冥子とおしゃべりをしていて、横島と雪之丞はピートとタイガーと一緒に暇そうにしている。


「俺達必要なのか? オカルトGメンならお得意の破魔札マシンガンで全部除霊すりゃいいんじゃねえのか?」

「かなり広範囲に地下に悪霊が広がってるようですし人手が必要なんでしょう。 それにオカルトGメンの予算も有限ですからね。 この範囲を破魔札で埋め尽くすような作戦は立てられませんよ。」

ただ横島と雪之丞は小腹が空いたのか近くの開いていたコンビニから肉まんを買ってきて食べていたが、横島はオカルトGメンとの仕事が今一つ面白くないらしく不満げに愚痴を溢す。

オカルトGメンが日本進出して以来マスコミが騒いでいてニュースの他にも密着番組などが放送されていて、特に破魔札を大量にばら蒔く破魔札マシンガンは横島を始めとしたGS達にかなりのインパクトを与えていた。

しかし元々ヨーロッパに住んでいたピートいわくオカルトGメンも当然お役所なので、予算は限りがあり民間よりは潤沢だが当然制限はあるらしい。

西条なんかは必要なだけ使えると令子には言っていたが、それにも限度というか常識的に考えた範囲でという当たり前の条件は付くようだった。


「金になるならなんでもいいじゃねえか。」

ちなみに雪之丞は横島ほどオカルトGメンに蟠りも何もないらしく、金になるならいいとそれだけである。

なお美神事務所が受けた依頼料は一億と小竜姫達に任されてから一番の仕事なため断るという選択肢は横島でさえないが。

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