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嵐を呼ぶかもしれない男

「困りましたね。 こちらとしては早く解決していただけるならそれが一番なんですが。 オカルトGメンに任せた方がいいんでしょうか?」

「私達としてはどちらでも構いませんよ。 ただ広範囲に渡り霊障が起きてますから根本的な解決をするにはオカルトGメンに任せるか協力するのが近道でしょう。 霊障の原因を突き止めそこの地権者やら地下の管理者やらあちこちに除霊の許可を得なくてはなりませんから。」

予期せぬタイミングで令子達と依頼がダブった小竜姫と横島達は、依頼人の元に戻りオカルトGメンや他のGSが集まっていることを告げると困惑気味になる。

小竜姫達の依頼人は商業ビルの管理会社であり地下から発生した悪霊は結界により現状では地下に閉じ込めているので依頼人の建物の地上部分には被害はないものの、念のためお客さんを始め従業員も避難していて小竜姫達は近くに居て報告を待っていた依頼人と喫茶店で話をしているが素人である依頼人はこの状況に戸惑っているらしい。


「えっ!? オカルトGメンから? 分かった。 ちょっと待っててくれ。」

除霊の依頼料金は問題が問題だけに安くはなく依頼人はオカルトGメンを信じて待つか小竜姫達に依頼するかで迷うが、そんな依頼人の元にもオカルトGメンから協力要請が来てGSに依頼をするならオカルトGメンとの協力を前提にした依頼にして欲しいとオカルトGメンと警察から要請が来る。


「そちらがよろしければオカルトGメンとの協力を依頼したいのですが。 原因究明後に建物内の除霊をしていただくことで予定通りの報酬でいかがでしょう?」

依頼人は商業ビルの管理会社であり時間が過ぎれば過ぎるほど赤字になるので可能ならば今日中に除霊を終えたいらしい。

何よりオカルトGメンと警察からの要請は意外に重く、依頼人は小竜姫達にオカルトGメンとの協力による原因究明と事後のビルの除霊まで纏めることで依頼の継続を打診する。


「ええ、私達はそれで結構ですよ。」

「ではよろしくお願いいたします。」

オカルトGメンに任せてしまえば除霊料金は浮くが管理会社とすれば対策を取らずに警察からの要請を無視したというのは世間体が悪くて出来ずに、結局は小竜姫達をオカルトGメンに協力させることで一定の役割を果たすことに決めたらしい。



「だから除霊したきゃしていいって言ってるじゃない。 ただし全部自己責任で。 そもそもなんでオカルトGメンが貴方の為に除霊許可を出さないとダメなのよ。 協力要請を無視するなら許可取りの交渉から被害を含めて全ての責任は自己責任になるのよ。 この書類に書いてあるでしょう?」

「お前みたいな小娘じゃ話にならん。 責任者出せ!」

一方令子の方はオカルトGメンや警察の要請を無視して除霊をしようとしていたGSと揉めていた。

依頼人やGSの対応は分かれていて小竜姫達のようにオカルトGメンに協力する者や、協力要請の依頼をキャンセルまたは断り撤退する者。

そして要請を無視して除霊を決断した依頼人とGSがいる。

割合としてはキャンセルまたは断り撤退するGSがかなり多く一部のGSは協力する為に令子の元に集まっているが、ごく一部のGSは先走りしようとして警察に止められ令子も交えて口論になってしまう。

しかも一部のGSはオカルトGメンに対して、複数の場所にまたがる地下の除霊許可を自分に出せと命令するように要求して令子や警察を呆れさせている。

これには西条の努力により複数の場所にまたがる現場の関係者に対して一連の霊障の除霊許可を一任するよう頼んでいて、ほぼ全てが応じた為に先走りしようとしたGSが除霊許可を取れなくて難癖を付けていたのが現状だった。

このGSはどうも依頼人に自分に都合がいいことばかり話して単独除霊の依頼を出させたらしいが、地下は警察により封鎖されていて除霊許可はオカルトGメンが一括で管理しようとしていたので手が出せなくなり怒ってるらしい。

オカルトGメンが出来るまでは民間のみだったのでこういった場合早い者勝ちなところがあり、警察や権利者も除霊許可をださないことはまずなかったのだ。

そのためGS側は新参者が勝手に仕切るなと怒っている。



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