ただ今修行中!?
「おたく達も今から自分の力と心をよく考えておく事ね。 世の中矛盾だらけだし、特にオカルトに関しては矛盾の固まりのような毎日よ。 自分の行動がどんな結果を生むのか、よく考えなきゃダメなワケ」
様々な反応を示す横島達三人に、エミは静かに言い聞かせる
他人を呪う事自体が違法行為に当て嵌まる可能性もあるし、エミは自分の行動が正しいとは思ってない
仮にGSとして考えるなら、令子の行動の方が正しい可能性もあるし筋は通っている
相手が誰であれ仕事として引き受けた以上実行するのが筋であるし、依頼主の裏側までGSは知る事は出来ないし逆に知るべきではないのかもしれない
エミはそこまでわかっていながら、相手を呪うという道を選んでいた
その決断の裏にある想いや決意は、今の横島達には理解出来ないことだろう
「少し話が逸れたけど、私は私なりに考えて地獄組の組長を呪ったわ。 でも結果的に組長は引退したけど、元地獄組の連中は新しい組を作り同じような事をしてる。 世の中そんなもんよ。 自分が良かれと思ってした事も、結果的に望まない事になる可能性もある。 どんな結果になろうと私は受け止めるし、受け止めなきゃダメなのよ」
無言で考え込む横島達にエミは地獄組の組長が引退した後の話を持ち出して、横島達に自分の行動の結果を受け止める必要性を語っていた
実は地獄組は組長が引退して解散したが、結果的に元組員達により似たような組が出来ている
しかしそれは当然であり、当初から予測された結果だった
エミの仕事も地獄組の組長や幹部を自首させる事であり、その後は仕方ない事である
始めから矛盾だらけと知りつつ仕事をしたエミの考えの一部でも理解してるのは、雪之丞だけだった
一方かつて令子とエミの対決を間近で見ていた横島とタイガーは、その裏側にあった複雑な事情に戸惑いを感じたままである
「さて、無駄話はここまでにして本題に戻るわよ。 呪術から何かを守るには、呪術を知らなければならないワケ。 その辺りを肝に命じておきなさい」
横島達が戸惑いながらも悩み考えてる事に、エミは微かに満足そうな表情を浮かべていた
力や能力の割に経験不足で世間知らずの三人には、ちょうどいい薬だと考えてるようである
そしてその後は多少の脱線はするものの、エミによる呪術の講義は順調に続いていく
それから数時間後、横島と雪之丞はエミの事務所を後にしていた
この日は基礎中の基礎を教えられただけだったが、横島はそれ以上に地獄組の話が頭から離れないでいる
「知らなかったな~ あの件があんなに深い裏があったなんて……」
エミと令子の対決にばかり注目していた当時を思い出すと、横島は自分がいかに浅はかで馬鹿だったか痛感していた
お互いに感情が優先して憎しみあってばかりだと思っていた令子とエミも、確固たる考え方の違いや生き方の違いがある事に横島は今更ながらに気が付く
「エミさんの方が苦労してるんだろうな…… 言葉や態度の割には人に優しい」
悩む横島を見て雪之丞はふと感じた事をつぶやいていた
一見他人に対して突き放すような態度を取る令子とエミだが、その根本が真逆なのだと雪之丞は気が付いている
令子は強く上から相手を見るが、エミはどちらかと言えば弱者の視点から相手を見ていたのだ
様々な反応を示す横島達三人に、エミは静かに言い聞かせる
他人を呪う事自体が違法行為に当て嵌まる可能性もあるし、エミは自分の行動が正しいとは思ってない
仮にGSとして考えるなら、令子の行動の方が正しい可能性もあるし筋は通っている
相手が誰であれ仕事として引き受けた以上実行するのが筋であるし、依頼主の裏側までGSは知る事は出来ないし逆に知るべきではないのかもしれない
エミはそこまでわかっていながら、相手を呪うという道を選んでいた
その決断の裏にある想いや決意は、今の横島達には理解出来ないことだろう
「少し話が逸れたけど、私は私なりに考えて地獄組の組長を呪ったわ。 でも結果的に組長は引退したけど、元地獄組の連中は新しい組を作り同じような事をしてる。 世の中そんなもんよ。 自分が良かれと思ってした事も、結果的に望まない事になる可能性もある。 どんな結果になろうと私は受け止めるし、受け止めなきゃダメなのよ」
無言で考え込む横島達にエミは地獄組の組長が引退した後の話を持ち出して、横島達に自分の行動の結果を受け止める必要性を語っていた
実は地獄組は組長が引退して解散したが、結果的に元組員達により似たような組が出来ている
しかしそれは当然であり、当初から予測された結果だった
エミの仕事も地獄組の組長や幹部を自首させる事であり、その後は仕方ない事である
始めから矛盾だらけと知りつつ仕事をしたエミの考えの一部でも理解してるのは、雪之丞だけだった
一方かつて令子とエミの対決を間近で見ていた横島とタイガーは、その裏側にあった複雑な事情に戸惑いを感じたままである
「さて、無駄話はここまでにして本題に戻るわよ。 呪術から何かを守るには、呪術を知らなければならないワケ。 その辺りを肝に命じておきなさい」
横島達が戸惑いながらも悩み考えてる事に、エミは微かに満足そうな表情を浮かべていた
力や能力の割に経験不足で世間知らずの三人には、ちょうどいい薬だと考えてるようである
そしてその後は多少の脱線はするものの、エミによる呪術の講義は順調に続いていく
それから数時間後、横島と雪之丞はエミの事務所を後にしていた
この日は基礎中の基礎を教えられただけだったが、横島はそれ以上に地獄組の話が頭から離れないでいる
「知らなかったな~ あの件があんなに深い裏があったなんて……」
エミと令子の対決にばかり注目していた当時を思い出すと、横島は自分がいかに浅はかで馬鹿だったか痛感していた
お互いに感情が優先して憎しみあってばかりだと思っていた令子とエミも、確固たる考え方の違いや生き方の違いがある事に横島は今更ながらに気が付く
「エミさんの方が苦労してるんだろうな…… 言葉や態度の割には人に優しい」
悩む横島を見て雪之丞はふと感じた事をつぶやいていた
一見他人に対して突き放すような態度を取る令子とエミだが、その根本が真逆なのだと雪之丞は気が付いている
令子は強く上から相手を見るが、エミはどちらかと言えば弱者の視点から相手を見ていたのだ