平和な日常~秋~2
「疲れたー!」
その後も店は順調に営業を続けていたが、各八百個のスイーツが完売したのは午後四時半を過ぎた頃だった。
野菜のスイーツランチに関しても三時には完売してしまい、午後五時を過ぎるとスイーツ用のショーケースは完全に空なっている。
スイーツの販売が完全に終わると店内は途端に客が減り、いつもの店に戻っていた。
木乃香達や美砂達はこの時間になると仕事を終えたが、休憩を挟みつつもガッツリと一日働いたので流石に少し疲れた様子である。
「こんなに繁盛するとはな~。 やっぱ委託しないとダメだな」
客が途切れると店を早々に閉めた横島は一日の売り上げを数え始めるが、予想以上の売り上げだったことは言うまでもない。
木乃香達は別だが美砂達とあやか達には帰る前にバイト代を払わねばならないので、横島は一日の清算に続いて今日のバイト代を彼女達に渡す。
「委託についてですが、雪広グループの子会社の洋菓子店と那波グループの子会社の洋菓子店で委託可能です。 ただし最終的には木乃香さんが契約しなければなりませんが」
麻帆良祭以来の忙しい一日が終わり少女達は飲み物を飲みながら寛いでいるが、あやかはさっそく委託に関して説明を始める。
どうやら横島達がスイーツ作りに励んでいた頃には話が来ていたらしい。
「木乃香ちゃんどうする?」
「ウチはそれでええよ」
あやかが探した委託先は雪広グループと那波グループの子会社の洋菓子店だったが、雪広グループの店が麻帆良市内に二店舗に那波グループの店が一店舗ある。
基本的に麻帆良学園の体育祭の料理大会は麻帆良市外では知る人が居ないので、麻帆良市内での限定販売にするらしい。
横島とあやかは木乃香に確認するが、木乃香は考える間もなく委託を決めた。
「木乃香、軽いわね」
「平日の日中は横島さんだけになりますから、流石に一人で売るのは無理ですからね」
木乃香の軽さに美砂達やあやか達は少し驚くが、夕映や明日菜達は割と木乃香の心情を理解してるらしい。
元々木乃香は料理大会でこれほど注目を集めるなど、全く考えてなかったのだ。
それでも今回の件で横島の店が繁盛するならばそれもいいかとは考えていたが、今日のように店のキャパシティを越えた来客は逆に横島の負担にしかならないのである。
仮に横島が本格的なパティシエを雇って売るなら木乃香はそれに賛成したのだろうが、横島本人はそこまでする気は全くない。
最終的にお客さんの為にも横島の為にも、委託した方がいいと判断したのであった。
「それでは今日中に契約とレシピの伝授をするように手配いたしますわ」
結局横島と木乃香はこの日のうちにあやかの仲介で、雪広と那波の子会社の洋菓子店と販売委託契約を交わすことになる。
契約自体は木乃香が交わすが、横島も同行して契約とレシピの伝授に協力するらしい。
一応横島の店でも引き続き販売するので合わせて四店舗での販売になるが、麻帆良の料理大会でのスイーツ需要は決して小さくはなく負担を分散するにはこのくらいの規模は最低限必要だというのが実情だった。
その後も店は順調に営業を続けていたが、各八百個のスイーツが完売したのは午後四時半を過ぎた頃だった。
野菜のスイーツランチに関しても三時には完売してしまい、午後五時を過ぎるとスイーツ用のショーケースは完全に空なっている。
スイーツの販売が完全に終わると店内は途端に客が減り、いつもの店に戻っていた。
木乃香達や美砂達はこの時間になると仕事を終えたが、休憩を挟みつつもガッツリと一日働いたので流石に少し疲れた様子である。
「こんなに繁盛するとはな~。 やっぱ委託しないとダメだな」
客が途切れると店を早々に閉めた横島は一日の売り上げを数え始めるが、予想以上の売り上げだったことは言うまでもない。
木乃香達は別だが美砂達とあやか達には帰る前にバイト代を払わねばならないので、横島は一日の清算に続いて今日のバイト代を彼女達に渡す。
「委託についてですが、雪広グループの子会社の洋菓子店と那波グループの子会社の洋菓子店で委託可能です。 ただし最終的には木乃香さんが契約しなければなりませんが」
麻帆良祭以来の忙しい一日が終わり少女達は飲み物を飲みながら寛いでいるが、あやかはさっそく委託に関して説明を始める。
どうやら横島達がスイーツ作りに励んでいた頃には話が来ていたらしい。
「木乃香ちゃんどうする?」
「ウチはそれでええよ」
あやかが探した委託先は雪広グループと那波グループの子会社の洋菓子店だったが、雪広グループの店が麻帆良市内に二店舗に那波グループの店が一店舗ある。
基本的に麻帆良学園の体育祭の料理大会は麻帆良市外では知る人が居ないので、麻帆良市内での限定販売にするらしい。
横島とあやかは木乃香に確認するが、木乃香は考える間もなく委託を決めた。
「木乃香、軽いわね」
「平日の日中は横島さんだけになりますから、流石に一人で売るのは無理ですからね」
木乃香の軽さに美砂達やあやか達は少し驚くが、夕映や明日菜達は割と木乃香の心情を理解してるらしい。
元々木乃香は料理大会でこれほど注目を集めるなど、全く考えてなかったのだ。
それでも今回の件で横島の店が繁盛するならばそれもいいかとは考えていたが、今日のように店のキャパシティを越えた来客は逆に横島の負担にしかならないのである。
仮に横島が本格的なパティシエを雇って売るなら木乃香はそれに賛成したのだろうが、横島本人はそこまでする気は全くない。
最終的にお客さんの為にも横島の為にも、委託した方がいいと判断したのであった。
「それでは今日中に契約とレシピの伝授をするように手配いたしますわ」
結局横島と木乃香はこの日のうちにあやかの仲介で、雪広と那波の子会社の洋菓子店と販売委託契約を交わすことになる。
契約自体は木乃香が交わすが、横島も同行して契約とレシピの伝授に協力するらしい。
一応横島の店でも引き続き販売するので合わせて四店舗での販売になるが、麻帆良の料理大会でのスイーツ需要は決して小さくはなく負担を分散するにはこのくらいの規模は最低限必要だというのが実情だった。