平和な日常~夏~3
その後荷物を車から運び終えると横島はさっそく炭火を起こし、さよとタマモはスイーツや飲み物の販売準備を始める。
炭火はガスバーナーで一気に火を起こしていき、飲み物に関しては市販の缶やペットボトルの飲み物を氷水で冷やしていく。
店では通常は飲み物は炭酸飲料以外は市販品をそのまま使うことはないが、今回は飲み物まで手をかける余裕がない。
「あの人確か……」
「お前知らんのか? あの人が麻帆良カレーの発案者らしいぞ」
準備が出来たスイーツや飲み物からさっそく販売を始める横島達だったが、横島は早くも目立ち始めている。
例の木乃香との恥ずかしい写真は仕方ないにしても、麻帆良カレーの発案者としてもそこそこ名前が知られていた。
これに関しては2-Aの面々や雪広グループや超包子などは、横島の名前を出さないように協力はしているが完全に隠してくれとも頼んでる訳ではない。
そんな頼みが無駄なことは横島も十分理解しているし、出来る範囲であまり広めないように頼んではいるがこれも実は効果は薄かった。
そもそも女子中高生の間では横島の料理の腕前は有名だし、ちょっと勘がいい人ならば横島が開発に一枚噛んでることなどすぐに気付く。
特に木乃香達が通う女子中等部では、発案者も開発者も横島なのはすでに知られている。
その結果麻帆良祭から二ヶ月たった現在では、一部の噂好きな人や食通の人には横島の名前はそれなりに知られていた。
もっとも横島の場合は他にも様々な噂が一緒に流れており、特に女性に関する噂は支離滅裂な噂が流れているが。
「はーい、シュークリームが三つで三百円になります。 タマちゃんお願いね」
「うん。 しゅーくりーむが三つ」
そんな訳で横島が急いで炭火でとうもろこしと野菜と肉のバーベキューを焼いていく中、スイーツと飲み物の販売はさよとタマモに任されていた。
二人はさよがお客さんの注文を聞き会計をしており、タマモは発泡スチロールの入れ物からスイーツを出して紙皿に入れるなどしてお客に渡していく。
スイーツは屋台の前に開店早々に行列が出来るほど人気であり、さよもタマモも祭りを楽しむ余裕は今のところ全くない。
「もう開店してたん!?」
「なにこの混雑……」
最早祭りの開始時間も関係なくなり、横島達の出店がある中央広場は凄まじい混雑だった。
十一時頃になると木乃香と明日菜が手伝いをしようとやって来るが、すでに横島達は慌ただしく働いている。
彼女達は祭り開始一時間前に来れば準備も含めて手伝いに間に合うと考えていたらしいが、横島達の屋台のみならず周辺の屋台は全て行列が出来ていた。
「悪いな! 本当に助かるよ」
慌てた二人は行列のプレッシャーを感じながら必死に働くさよとタマモの応援には明日菜が入り、木乃香は横島の調理の方に応援に入る。
実は炭火で焼くとうもろこしも、バーベキューの肉や野菜もまだ下準備が終わってないのだ。
木乃香はダンボールに入った野菜や発泡スチロールの入れ物に入った肉を手際よく切っていく。
はっきり言えば隣の超包子ですらも、予想以上の早い時間の混雑に慌てている。
小中高の夏休みの最終日である今日は、誰もが予想していた以上に暇な人が多かったようだ。
炭火はガスバーナーで一気に火を起こしていき、飲み物に関しては市販の缶やペットボトルの飲み物を氷水で冷やしていく。
店では通常は飲み物は炭酸飲料以外は市販品をそのまま使うことはないが、今回は飲み物まで手をかける余裕がない。
「あの人確か……」
「お前知らんのか? あの人が麻帆良カレーの発案者らしいぞ」
準備が出来たスイーツや飲み物からさっそく販売を始める横島達だったが、横島は早くも目立ち始めている。
例の木乃香との恥ずかしい写真は仕方ないにしても、麻帆良カレーの発案者としてもそこそこ名前が知られていた。
これに関しては2-Aの面々や雪広グループや超包子などは、横島の名前を出さないように協力はしているが完全に隠してくれとも頼んでる訳ではない。
そんな頼みが無駄なことは横島も十分理解しているし、出来る範囲であまり広めないように頼んではいるがこれも実は効果は薄かった。
そもそも女子中高生の間では横島の料理の腕前は有名だし、ちょっと勘がいい人ならば横島が開発に一枚噛んでることなどすぐに気付く。
特に木乃香達が通う女子中等部では、発案者も開発者も横島なのはすでに知られている。
その結果麻帆良祭から二ヶ月たった現在では、一部の噂好きな人や食通の人には横島の名前はそれなりに知られていた。
もっとも横島の場合は他にも様々な噂が一緒に流れており、特に女性に関する噂は支離滅裂な噂が流れているが。
「はーい、シュークリームが三つで三百円になります。 タマちゃんお願いね」
「うん。 しゅーくりーむが三つ」
そんな訳で横島が急いで炭火でとうもろこしと野菜と肉のバーベキューを焼いていく中、スイーツと飲み物の販売はさよとタマモに任されていた。
二人はさよがお客さんの注文を聞き会計をしており、タマモは発泡スチロールの入れ物からスイーツを出して紙皿に入れるなどしてお客に渡していく。
スイーツは屋台の前に開店早々に行列が出来るほど人気であり、さよもタマモも祭りを楽しむ余裕は今のところ全くない。
「もう開店してたん!?」
「なにこの混雑……」
最早祭りの開始時間も関係なくなり、横島達の出店がある中央広場は凄まじい混雑だった。
十一時頃になると木乃香と明日菜が手伝いをしようとやって来るが、すでに横島達は慌ただしく働いている。
彼女達は祭り開始一時間前に来れば準備も含めて手伝いに間に合うと考えていたらしいが、横島達の屋台のみならず周辺の屋台は全て行列が出来ていた。
「悪いな! 本当に助かるよ」
慌てた二人は行列のプレッシャーを感じながら必死に働くさよとタマモの応援には明日菜が入り、木乃香は横島の調理の方に応援に入る。
実は炭火で焼くとうもろこしも、バーベキューの肉や野菜もまだ下準備が終わってないのだ。
木乃香はダンボールに入った野菜や発泡スチロールの入れ物に入った肉を手際よく切っていく。
はっきり言えば隣の超包子ですらも、予想以上の早い時間の混雑に慌てている。
小中高の夏休みの最終日である今日は、誰もが予想していた以上に暇な人が多かったようだ。