平和な日常~夏~
一方タマモはといえば、木乃香と夕映と一緒に本を読んでいた
「花咲かじいさんは好みじゃないんですか」
「犬さんがかわいそうなの」
初日に絵本を差し入れした夕映と木乃香はタマモの好みを知ろうと好きな絵本と嫌いな絵本を聞くが、基本的にハッピーエンドの話が好きであり悲しいお話や死ぬ描写がある話などは嫌いなようなのだ
特に今回ある中では、花咲かじいさんは犬がかわいそうだから嫌いらしい
「タマちゃん優しいんやな~」
「昔話は結構残酷な物語もありますからね。 絵本はだいぶ表現が和らげられてるはずなのですが……」
幸か不幸かキツネが登場する絵本がなかったから今のところその辺りの反応は分からないが、基本的には明るく楽しい絵本がいいのだろうと木乃香と夕映は思う
加えて夕映は何か訳ありな事と関係あるのかと微かな疑問を感じるが、そこを尋ねるほど無神経ではない
「今度一緒に図書館に行ってみましょうか?」
「図書館知ってる? 本がいっぱいあるんやで?」
そんな中夕映と木乃香に図書館に誘われたタマモは、図書館を知らなかったらしく首を横に振り不思議そうにしていた
本がいっぱいあると聞き素直に本が山積みされた姿を想像したらしい
「なんぱってなに?」
そのまま本の話を続ける三人だったが、横島が明日菜達に海に行ってナンパをしたいと言う声が聞こえるとタマモはナンパの意味を二人に尋ねる
「えっと……」
「いっ、異性の友達を増やすことなんや!」
突然ナンパの意味を尋ねられた二人だが、当然返答に悩んでしまう
正直小さい子供にナンパの意味を教えていいのか迷うのだ
結局木乃香は嘘にならない程度に表現を和らげて教えると、タマモは横島を見て静かに何かを考えていた
ちなみに夕映と木乃香が、横島に発言には気をつけるように後で注意したのは言うまでもない
その後日が暮れるまで店に居た木乃香達が帰ると店内は静かになる
そんな静かになった頃を狙って店にやって来たのはエヴァだった
店に入ったエヴァとタマモは一瞬だけ視線が合うが、それ以上は何事もなくエヴァは指定席となってる一番奥の席に行く
「お前も相変わらず物好きだな」
「何のことだ?」
席に座ると同時に注文を取りに来た横島にエヴァは呆れたように一言つぶやくが、とぼけて返す横島にそれ以上言葉を返すことはなかった
まあさよに続いてタマモを保護した横島を見れば、エヴァでなくとも物好きに見えるかもしれない
どうやらエヴァはあの一瞬でタマモの正体を見抜いたようだ
そのまま暇そうなエヴァと囲碁を始める横島だったが、タマモは横島の隣に座って静かに横島とエヴァの対局を見つめていた
どうやらルールは理解してないようだったが、なんとなく二人の微妙な空気が気になるらしい
エヴァはそんな視線が多少気になるようだったが、純粋な視線ゆえに何も言うことが出来なかったようである
「花咲かじいさんは好みじゃないんですか」
「犬さんがかわいそうなの」
初日に絵本を差し入れした夕映と木乃香はタマモの好みを知ろうと好きな絵本と嫌いな絵本を聞くが、基本的にハッピーエンドの話が好きであり悲しいお話や死ぬ描写がある話などは嫌いなようなのだ
特に今回ある中では、花咲かじいさんは犬がかわいそうだから嫌いらしい
「タマちゃん優しいんやな~」
「昔話は結構残酷な物語もありますからね。 絵本はだいぶ表現が和らげられてるはずなのですが……」
幸か不幸かキツネが登場する絵本がなかったから今のところその辺りの反応は分からないが、基本的には明るく楽しい絵本がいいのだろうと木乃香と夕映は思う
加えて夕映は何か訳ありな事と関係あるのかと微かな疑問を感じるが、そこを尋ねるほど無神経ではない
「今度一緒に図書館に行ってみましょうか?」
「図書館知ってる? 本がいっぱいあるんやで?」
そんな中夕映と木乃香に図書館に誘われたタマモは、図書館を知らなかったらしく首を横に振り不思議そうにしていた
本がいっぱいあると聞き素直に本が山積みされた姿を想像したらしい
「なんぱってなに?」
そのまま本の話を続ける三人だったが、横島が明日菜達に海に行ってナンパをしたいと言う声が聞こえるとタマモはナンパの意味を二人に尋ねる
「えっと……」
「いっ、異性の友達を増やすことなんや!」
突然ナンパの意味を尋ねられた二人だが、当然返答に悩んでしまう
正直小さい子供にナンパの意味を教えていいのか迷うのだ
結局木乃香は嘘にならない程度に表現を和らげて教えると、タマモは横島を見て静かに何かを考えていた
ちなみに夕映と木乃香が、横島に発言には気をつけるように後で注意したのは言うまでもない
その後日が暮れるまで店に居た木乃香達が帰ると店内は静かになる
そんな静かになった頃を狙って店にやって来たのはエヴァだった
店に入ったエヴァとタマモは一瞬だけ視線が合うが、それ以上は何事もなくエヴァは指定席となってる一番奥の席に行く
「お前も相変わらず物好きだな」
「何のことだ?」
席に座ると同時に注文を取りに来た横島にエヴァは呆れたように一言つぶやくが、とぼけて返す横島にそれ以上言葉を返すことはなかった
まあさよに続いてタマモを保護した横島を見れば、エヴァでなくとも物好きに見えるかもしれない
どうやらエヴァはあの一瞬でタマモの正体を見抜いたようだ
そのまま暇そうなエヴァと囲碁を始める横島だったが、タマモは横島の隣に座って静かに横島とエヴァの対局を見つめていた
どうやらルールは理解してないようだったが、なんとなく二人の微妙な空気が気になるらしい
エヴァはそんな視線が多少気になるようだったが、純粋な視線ゆえに何も言うことが出来なかったようである