平和な日常~夏~
その後二日目の代休も比較的静かなまま過ぎて、代休明けの水曜日はいよいよ後片付けであった
大学部の近辺はすでに代休の期間に解体が始まっており、出店や出し物も大半がすでに片付けられている
つい先日まで賑やかな人で溢れようやく見慣れた景色だった仮設店舗周辺は、あっさりと日常の風景に戻っていた
「なんか寂しいね」
この日後片付けに集まった2-Aの少女達は、元に戻ってしまったいつもの風景に寂しさを感じる者が多い
祭りが終わり寂しさを感じるのは以前もあったが、苦労した分だけ若干の喪失感もあったのだろう
「人気投票面白いことになってるわよ」
「今年はかなり上位行けるんじゃない!?」
「それがねぇ……」
喪失感を感じつつも少女達はすでに前を向き、イベントや出し物の人気投票に関心が集まっていた
そんなクラスメートに人気投票の途中経過の情報を仕入れた朝倉は、意味深な笑みを浮かべてもったいぶっている
「もったいぶらないで教えなさいよ」
「票が割れてるのよ。 大学部のランキングと中等部のランキングにね。 何も知らない一般の人は大学部の店だと思ったみたい」
もったいぶる朝倉に明日菜が急かすように促すと途中経過を語るが、どうやら得票が中等部と大学部で割れてるようだ
そんな朝倉の言葉に少女達はポカーンとしてしまい、横島と僅かな少女は何故かクスクスと笑ってしまった
それは誰も予想もしなかった展開に唖然とする少女達と、予想しなかったからこそ面白いと感じる横島と少数の少女の違いだろう
「中等部って書いてるけど、誰も細かい部分まで見なかったんだろうな」
仮設店舗の掲示板や店舗の一部には中等部の2-Aだと書かれているが、正直それほど大きな扱いでは無かった
店舗の雰囲気を大切にした結果なのだが、まさか人気投票で割れるとは誰も考え無かったのだ
基本的に横島はプロモーションには関わって無かったし、そちらを主導していた超やあやかも盲点だったのである
「割れた票の扱いを話し合ってるみたいよ。 今までは間違った票とかは一緒にしてたけど、今回は中等部と大学部の両方にランクインしそうだから前代未聞らしいのよ」
横島は最後の最後まで波乱だったとシミジミと感じるが、少女達は自分達の得票がどうなるのかで騒いでいく
「そうだ。 忘れる前に渡しとくな。 後は任せるから。 そのまま使うなりアレンジするなり好きなようにしてくれ」
ワイワイガヤガヤと騒ぐ少女達を見て笑っていた横島だが、あやかと超の二人を見つけると今回の料理の詳細なレシピを渡す
ついでに今後は完全に好きにしてくれと本当に丸投げするのだから、あやかの表情は僅かに引き攣っている
「今週末の夜お時間ありますか? 今回の打ち上げを兼ねて皆さんと一緒に我が家にご招待したいのですが……」
「いいよ。 せっかくご馳走してくれるなら断る理由ないだろう~」
そんな中あやかは若干緊張した様子で打ち上げを理由に横島を自宅に招待することに成功すると、何故か少しホッとした表情を見せていた
大学部の近辺はすでに代休の期間に解体が始まっており、出店や出し物も大半がすでに片付けられている
つい先日まで賑やかな人で溢れようやく見慣れた景色だった仮設店舗周辺は、あっさりと日常の風景に戻っていた
「なんか寂しいね」
この日後片付けに集まった2-Aの少女達は、元に戻ってしまったいつもの風景に寂しさを感じる者が多い
祭りが終わり寂しさを感じるのは以前もあったが、苦労した分だけ若干の喪失感もあったのだろう
「人気投票面白いことになってるわよ」
「今年はかなり上位行けるんじゃない!?」
「それがねぇ……」
喪失感を感じつつも少女達はすでに前を向き、イベントや出し物の人気投票に関心が集まっていた
そんなクラスメートに人気投票の途中経過の情報を仕入れた朝倉は、意味深な笑みを浮かべてもったいぶっている
「もったいぶらないで教えなさいよ」
「票が割れてるのよ。 大学部のランキングと中等部のランキングにね。 何も知らない一般の人は大学部の店だと思ったみたい」
もったいぶる朝倉に明日菜が急かすように促すと途中経過を語るが、どうやら得票が中等部と大学部で割れてるようだ
そんな朝倉の言葉に少女達はポカーンとしてしまい、横島と僅かな少女は何故かクスクスと笑ってしまった
それは誰も予想もしなかった展開に唖然とする少女達と、予想しなかったからこそ面白いと感じる横島と少数の少女の違いだろう
「中等部って書いてるけど、誰も細かい部分まで見なかったんだろうな」
仮設店舗の掲示板や店舗の一部には中等部の2-Aだと書かれているが、正直それほど大きな扱いでは無かった
店舗の雰囲気を大切にした結果なのだが、まさか人気投票で割れるとは誰も考え無かったのだ
基本的に横島はプロモーションには関わって無かったし、そちらを主導していた超やあやかも盲点だったのである
「割れた票の扱いを話し合ってるみたいよ。 今までは間違った票とかは一緒にしてたけど、今回は中等部と大学部の両方にランクインしそうだから前代未聞らしいのよ」
横島は最後の最後まで波乱だったとシミジミと感じるが、少女達は自分達の得票がどうなるのかで騒いでいく
「そうだ。 忘れる前に渡しとくな。 後は任せるから。 そのまま使うなりアレンジするなり好きなようにしてくれ」
ワイワイガヤガヤと騒ぐ少女達を見て笑っていた横島だが、あやかと超の二人を見つけると今回の料理の詳細なレシピを渡す
ついでに今後は完全に好きにしてくれと本当に丸投げするのだから、あやかの表情は僅かに引き攣っている
「今週末の夜お時間ありますか? 今回の打ち上げを兼ねて皆さんと一緒に我が家にご招待したいのですが……」
「いいよ。 せっかくご馳走してくれるなら断る理由ないだろう~」
そんな中あやかは若干緊張した様子で打ち上げを理由に横島を自宅に招待することに成功すると、何故か少しホッとした表情を見せていた