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平和な日常~夏~

その後ようやく後片付けを始める横島と少女達だが、造るのに苦労した店舗も片付けるのは早い

午前中にはほとんど片付けが終わり、午後には細々とした掃除などをして終了である

店舗の建物自体は雪広グループ側で撤去することになっており、2-Aの少女達は椅子やテーブルや自分達が飾り付けをしたインテリアの片付けが主な仕事だったのだ


そんなこの日も夕方には麻帆良の街の大半がいつもの景色に戻っていた

一部の施設は夏休みまで稼動する物もあるが、ほとんどは今週中で片付けが終わる予定なのである

中等部や高等部の出し物に関してはは基本的に今日一日で片付けを終えて、明日からは平常の授業に戻るのが普通なくらいだった


「そういえば利益の分配はいつになるの?」

そのまま後片付けも終わり現地で解散した2-Aの少女達はそれぞれに帰っていくが、横島は木乃香達や美砂達と一緒に帰っていた

途中麻帆良祭の話で盛り上がるが、ふと利益の分配がいつか気になった美砂が横島に尋ねるが横島が知るはずはなく首を傾げるだけである


「マスターが持ってるんじゃないの?」

「俺がそんな大金管理する訳ないだろ。 万が一盗まれたりしても困るから雪広グループの方に預かって貰ったよ」

基本的に仮設店舗の運営は横島・あやか・超の三人しか詳しく知らず、美砂のみならず多くの者は大人の横島が預かってると勘違いしてる

しかし横島がそんな面倒なことを自分でするはずもなく、ちゃっかり雪広グループに頼んでいた

どうせ終わったら材料の購入費などを払わねばならないし、それならばいっそ売り上げを始めから預けてしまった方が簡単だからと丸投げしたのだ


「あそこは事後処理なんか大変そうだし、少し時間かかるだろ。 多分今週末の打ち上げで詳しい報告でもすると思うからその時じゃないか?」

利益の部分を楽しみにする美砂達に思わず笑ってしまう横島だが、そんな横島の予測に木乃香達は思わず苦笑いを浮かべる

横島にはあやかの家で打ち上げパーティーをするとしか言ってないが、最終的な報告があるのを彼女達は知っているのだから

それと言うのもそもそも打ち上げパーティーの件については、木乃香達に事前に相談されていた件だったりする

形式上は横島が好意でメニューを渡すのに雪広グループ側の都合で交渉が必要な為に、横島が気分を害さないようにと考えられたのが雪広家による打ち上げであった

横島への交渉の前段階としてあやかが木乃香達にアドバイスを求めた結果、堅苦しく頼むと余計に逃げる可能性があるからもてなして頼めばいいとアドバイスしたらしい

堅苦しいことや面倒事が好きではない横島だが、相変わらず女の子には甘くもてなしてしまえば最低限協力してくれるだろうとの意見が木乃香達から出たようだ


「へ~、そうなんだ~」

「あそこはあちこちに協力してて終わった後が大変だろうよ。 まあ大企業だから早いだろうけどな」

利益の分配や雪広グループの大変さを話す横島を見て、木乃香達はあやかの頼みを見抜いているのか気になるが流石に分からなかったようである



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