麻帆良祭
話し合いが終わった後、横島は一緒だったみんなを誘って食事に来ていた
街はすっかり麻帆良祭一色でありいろんな出店もあれば、レストランや飲食店は麻帆良祭の限定メニューなどで盛り上げている
今日は夕食を外食で済ませようと電車で来ていたので、最後まで話し合いをしていまメンバーを誘って世界樹前広場付近に来ていたのだ
「スゲー、混んでるな」
世界樹前広場から続く通りは麻帆良でも有数の繁華街であり、たくさんの飲食店が並んでいる
加えて現在は麻帆良祭カウントダウンイベントと称して道路を封鎖して歩行者天国をしている為、お祭りによくあるような屋台の出店も多くあった
そのため付近は人混みで混雑して歩くのがやっとである
「とりあえずどこかに入りましょうか。 はぐれてしまいそうですし……」
ゆっくり店や屋台を選びたい気もするが、世界樹前広場通りの数百メートルが歩行者天国なため選ぶのも一苦労だった
人数が木乃香達四人にあやか・千鶴・超・五月に横島と九人も居ることから、とりあえず入れそうな店に入ることにする
「凄い混んでたわね」
「世界樹前広場通りの歩行者天国は前夜祭前では最大のイベントですからね。 中学生や高校生で溢れてるです」
結局横島達が入ったのは世界樹広場前から近いイタリアン料理だった
待ち時間が三十分ほどかかったが、この辺りはどこも似たような待ち時間である
三十分待たされてようやくテーブルに付いた明日菜は疲れたようにグッタリしており、夕映の説明ではどうやら麻帆良祭を待ちきれない中高生が集まるイベントらしい
「懐かしいな~ 昔はよくお祭りや歩行者天国で遊んだもんだよ。 小学生の頃に金魚すくいで百匹近く取ったらおふくろに怒られてな」
屋台などを見て昔を思い出したのか横島が幼い頃の話をすると、木乃香達は思わず笑ってしまう
大量の金魚を持ち帰って怒られる横島が目に浮かんだようである
「あれはそれほど取れるものなのですか?」
「普通は無理だろうな。 俺の場合は昔っから手先が器用でさ。 三本くらいで百匹取ったと思う」
一方金魚救いで百匹取ったと言う横島を、あやかと千鶴は不思議そうに見つめていた
たまに金魚すくいの達人なんかはテレビに入るが、実際には小学生がそんな簡単に出来るとは思えないらしい
「その後金魚はどうしたんですか?」
「五匹くらい残して返しに行かされたよ。 百匹も飼えないからってな」
横島は懐かしそうに笑って話しているが、一緒にいる少女達は横島が昔から普通じゃなかったことをシミジミと実感している
きっと賑やかで楽しい子供時代だったのだろうと思うと、木乃香などは少し羨ましく感じるほどだった
「んじゃ明日も頑張れるようにいっぱい食うか。 ああ会計は気にしなくっていいからな」
「奢りとは太っ腹ネ」
「たまには見栄を張らんとな」
昔話をしながらメニューを見ていた横島だったが、今回も当然奢るつもりなようだ
超はそんな横島をからかうような口調で話しているが、本人は見栄だと言い切って笑っている
木乃香達は多少心配そうだが、意外にもあやかと千鶴は素直にお礼を言って受け入れていた
まあ二人の場合はここで拒否すれば横島の立場がないだろうと、感謝をしつつ素直に受け入れたらしい
街はすっかり麻帆良祭一色でありいろんな出店もあれば、レストランや飲食店は麻帆良祭の限定メニューなどで盛り上げている
今日は夕食を外食で済ませようと電車で来ていたので、最後まで話し合いをしていまメンバーを誘って世界樹前広場付近に来ていたのだ
「スゲー、混んでるな」
世界樹前広場から続く通りは麻帆良でも有数の繁華街であり、たくさんの飲食店が並んでいる
加えて現在は麻帆良祭カウントダウンイベントと称して道路を封鎖して歩行者天国をしている為、お祭りによくあるような屋台の出店も多くあった
そのため付近は人混みで混雑して歩くのがやっとである
「とりあえずどこかに入りましょうか。 はぐれてしまいそうですし……」
ゆっくり店や屋台を選びたい気もするが、世界樹前広場通りの数百メートルが歩行者天国なため選ぶのも一苦労だった
人数が木乃香達四人にあやか・千鶴・超・五月に横島と九人も居ることから、とりあえず入れそうな店に入ることにする
「凄い混んでたわね」
「世界樹前広場通りの歩行者天国は前夜祭前では最大のイベントですからね。 中学生や高校生で溢れてるです」
結局横島達が入ったのは世界樹広場前から近いイタリアン料理だった
待ち時間が三十分ほどかかったが、この辺りはどこも似たような待ち時間である
三十分待たされてようやくテーブルに付いた明日菜は疲れたようにグッタリしており、夕映の説明ではどうやら麻帆良祭を待ちきれない中高生が集まるイベントらしい
「懐かしいな~ 昔はよくお祭りや歩行者天国で遊んだもんだよ。 小学生の頃に金魚すくいで百匹近く取ったらおふくろに怒られてな」
屋台などを見て昔を思い出したのか横島が幼い頃の話をすると、木乃香達は思わず笑ってしまう
大量の金魚を持ち帰って怒られる横島が目に浮かんだようである
「あれはそれほど取れるものなのですか?」
「普通は無理だろうな。 俺の場合は昔っから手先が器用でさ。 三本くらいで百匹取ったと思う」
一方金魚救いで百匹取ったと言う横島を、あやかと千鶴は不思議そうに見つめていた
たまに金魚すくいの達人なんかはテレビに入るが、実際には小学生がそんな簡単に出来るとは思えないらしい
「その後金魚はどうしたんですか?」
「五匹くらい残して返しに行かされたよ。 百匹も飼えないからってな」
横島は懐かしそうに笑って話しているが、一緒にいる少女達は横島が昔から普通じゃなかったことをシミジミと実感している
きっと賑やかで楽しい子供時代だったのだろうと思うと、木乃香などは少し羨ましく感じるほどだった
「んじゃ明日も頑張れるようにいっぱい食うか。 ああ会計は気にしなくっていいからな」
「奢りとは太っ腹ネ」
「たまには見栄を張らんとな」
昔話をしながらメニューを見ていた横島だったが、今回も当然奢るつもりなようだ
超はそんな横島をからかうような口調で話しているが、本人は見栄だと言い切って笑っている
木乃香達は多少心配そうだが、意外にもあやかと千鶴は素直にお礼を言って受け入れていた
まあ二人の場合はここで拒否すれば横島の立場がないだろうと、感謝をしつつ素直に受け入れたらしい