麻帆良祭への道・2
オーブンから香ばしい匂いが厨房に広まる頃、準備そっちのけで2-Aの少女達が期待の視線を送っていた
解体されたマグロの三分の一ほどは塩で兜焼きにされており、残りの三分の二はお刺身になっている
硬い頭の解体は楽ではないはずなのだが、横島と超は驚くほど器用に身を切り出していたのだ
「後は皮か? 美味しいのかな~」
頭の調理が一段落した頃に横島は皮の調理を始めるが、実は横島自身食べた事ない物だったりする
「本当に食べれるの?」
「ああ、食べれるらしいぞ。 昔テレビで見たからな」
皮まで調理を始めた横島に明日菜は思わず不安そうに声をかけるが、横島も食べた事はない
調理法が簡単なので知識としてはあったが、正直味は分からないままだった
「いただきま~す」
少し遅いおやつの時間と言うべきか少し早い夕食と言うべきか微妙な時間だが、完成したのはマグロ定食と言っても過言でない料理である
頭の身の刺身と塩焼きに皮の酢の物とから揚げの四品がおかずになっており、ご飯とみそ汁まで用意していた
昨日横島と千鶴が作ったテーブルと椅子がさっそく役に立ったのだが、まるで給食のように声を揃えた少女達は待ちきれないようで次々にマグロ料理を頬張っていく
「美味しいわ~」
「余り物かと思いましたが美味しいですわね」
横島達が作ったマグロ料理は、木乃香やあやかなどの舌の肥えた者達にも評判が良かった
基本的にシンプルな味付けで作ったのだが、素材がいいだけに十分なようである
「貴重な経験が出来たネ。 今度超包子でもマグロの解体ショーが出来るヨ」
「いいですね」
そしてマグロの解体から調理までを主導していた超は、五月と共にすでにマグロの解体ショーを超包子でやろうと計画を立てていた
流石に今回の麻帆良祭では無理だが、マグロの解体ショーの集客力と盛り上がりは使えると判断したらしい
流石に商魂逞しい二人であった
「これにビールでもあれば最高なんだけどな~」
「すっかり打ち上げ気分ですが、準備は全然終わってないです」
一方横島は一仕事を終えて気分爽快でビールでも飲みたいと笑っているが、夕映に準備が終わってないとの現実を突き付けられていた
まあ横島も忘れてる訳ではないが、今だけは忘れたいらしい
「そういやあ、目玉誰が持って行ったんだ? 美味しいけど見た目がな……」
「ああ、それならばサジさんと四葉さんが持って行きましたよ。 二人とも先に選んでましたから、食べたかったのではないでしょうか」
食事をしつつも一番残りそうだったマグロの目玉の塩焼きを誰かが持って行った事実に横島は若干驚いているが、持って行った人の名前を聞くと納得したようである
一人は見た目など気にしないのだろうし、一人は純粋に食べたかったたのだろう
「いいんちょ、明日の開店どうするの? 変更出来ないなら徹夜になるんじゃない?」
そのまま食事も賑やかに進む中、誰かが明日の開店をどうするのかを尋ねていた
徹夜するならするで早く決めて欲しいようである
解体されたマグロの三分の一ほどは塩で兜焼きにされており、残りの三分の二はお刺身になっている
硬い頭の解体は楽ではないはずなのだが、横島と超は驚くほど器用に身を切り出していたのだ
「後は皮か? 美味しいのかな~」
頭の調理が一段落した頃に横島は皮の調理を始めるが、実は横島自身食べた事ない物だったりする
「本当に食べれるの?」
「ああ、食べれるらしいぞ。 昔テレビで見たからな」
皮まで調理を始めた横島に明日菜は思わず不安そうに声をかけるが、横島も食べた事はない
調理法が簡単なので知識としてはあったが、正直味は分からないままだった
「いただきま~す」
少し遅いおやつの時間と言うべきか少し早い夕食と言うべきか微妙な時間だが、完成したのはマグロ定食と言っても過言でない料理である
頭の身の刺身と塩焼きに皮の酢の物とから揚げの四品がおかずになっており、ご飯とみそ汁まで用意していた
昨日横島と千鶴が作ったテーブルと椅子がさっそく役に立ったのだが、まるで給食のように声を揃えた少女達は待ちきれないようで次々にマグロ料理を頬張っていく
「美味しいわ~」
「余り物かと思いましたが美味しいですわね」
横島達が作ったマグロ料理は、木乃香やあやかなどの舌の肥えた者達にも評判が良かった
基本的にシンプルな味付けで作ったのだが、素材がいいだけに十分なようである
「貴重な経験が出来たネ。 今度超包子でもマグロの解体ショーが出来るヨ」
「いいですね」
そしてマグロの解体から調理までを主導していた超は、五月と共にすでにマグロの解体ショーを超包子でやろうと計画を立てていた
流石に今回の麻帆良祭では無理だが、マグロの解体ショーの集客力と盛り上がりは使えると判断したらしい
流石に商魂逞しい二人であった
「これにビールでもあれば最高なんだけどな~」
「すっかり打ち上げ気分ですが、準備は全然終わってないです」
一方横島は一仕事を終えて気分爽快でビールでも飲みたいと笑っているが、夕映に準備が終わってないとの現実を突き付けられていた
まあ横島も忘れてる訳ではないが、今だけは忘れたいらしい
「そういやあ、目玉誰が持って行ったんだ? 美味しいけど見た目がな……」
「ああ、それならばサジさんと四葉さんが持って行きましたよ。 二人とも先に選んでましたから、食べたかったのではないでしょうか」
食事をしつつも一番残りそうだったマグロの目玉の塩焼きを誰かが持って行った事実に横島は若干驚いているが、持って行った人の名前を聞くと納得したようである
一人は見た目など気にしないのだろうし、一人は純粋に食べたかったたのだろう
「いいんちょ、明日の開店どうするの? 変更出来ないなら徹夜になるんじゃない?」
そのまま食事も賑やかに進む中、誰かが明日の開店をどうするのかを尋ねていた
徹夜するならするで早く決めて欲しいようである