二年目の春・10
「そう言えばさ。 ザジさんって強いの?」
「それなりに強いと思うが。 ただし、いわゆるステータスみたいな強さってあんまりあてにならんからな。 実戦だと特に。」
話はカレーを食べながらも脱線しながら続いていた。
明日菜はふと今までクラスメートながら何も知らなかったザジについて疑問を口にするが、横島は少し考えながらもそれなりだろうと推測するに止めた。
少女達に限らず単純な力量の差は気になるのだろうが、ぶっちゃけ横島からすれば力量の差なんて参考資料程度の価値しかない。
元々GSは自分より格上の相手と戦う事も珍しくないし、特に美神令子などは力量で言えば刀子にも劣る可能性がある。
しかし実戦で戦えば刀子には負けないだろうと横島は見ていたし、高畑やアナスタシアが相手でも目的は達成するのではと思える。
「俺が知る中で一番強いのはアナスタシアだよ。 サウザンドマスターは会ったことないから知らん。 データ上で一番魔力がでかいのは木乃香ちゃんで次が穂乃香さんかな。サウザンドマスターはその次くらいだ。」
「木乃香と穂乃香さん凄いじゃん!」
「ウチ、魔法とかまだよう分からんわ。」
「私も力を使いこなしてるとまでは言えないと思うわ。 実戦経験なんてないし魔法もあまり使わないもの。」
少女達の身近ではやはりアナスタシアが抜きん出ているが、単純な魔力量ならば木乃香や穂乃香が上になる。
尤も魔力量以上に力量と経験の差が圧倒的に違うので、話にならないのだが。
「強くなる可能性は誰でもある。 土偶羅から聞いたろ? 俺なんて高二まで喧嘩も出来なかったからな。 才能も無きゃ引き出せばいいだけだ。 極論を言えば高畑先生やアナスタシアだって、まだまだ才能を引き出せるし強くもなれる。」
「いや、それ以上強くなる必要あるの?」
「可能性の話だよ。 ただ人間の場合は肉体的なピークが早いからな。 そういう意味だと不老のアナスタシアは圧倒的に有利な訳だ」
横島はカレーをお代わりしながら強さについて語るが、いろいろ過去を話して楽になったのか結構ぶっちゃけられるようになったらしい。
「言ってる事は尤もだけど、一般的な問題は普通の人間だと限られた時間をどう使うかということと。 誰もが必ずしも消費した時間の分だけ何かを得るわけじゃないことよ。 スポーツ選手とかと似てるわね。」
ちなみに横島の話は小竜姫レベルの指導力を前提としているため、刀子は苦笑いを浮かべながら一般的な話を教え始めた。
極論になるが横島や小竜姫が指導すれば誰でも一流にはなれるが、一般的な魔法関係者だと個性や人に合わせた最善の指導なんて出来ないので、そこまで上手くいかない。
第一魔法の適性なんかまでいじれるのはこの世界には居ないので、横島の話は普通の魔法関係者に聞かせると笑われる可能性すらあった。
「私や刹那も何年も修行したのよ。 それこそ遊ぶ時間なんてないくらいに。 でも現状だと横島君達とは次元が違うわ。 正直人間として生きていくには学校も行かなきゃ駄目だし勉強も必要だもの。 なかなか難しいものよ。」
誰もが時間と向き合い生きている。
しかし横島とここに居るメンバーは異空間アジトと老化防止魔法薬のおかげで、時間の楔から少し解き放たれていた。
ある意味、一番のチートはそのことではと刀子は密かに思う。
横島も何だかんだ言いつつ少女達には甘い訳だし。
「それなりに強いと思うが。 ただし、いわゆるステータスみたいな強さってあんまりあてにならんからな。 実戦だと特に。」
話はカレーを食べながらも脱線しながら続いていた。
明日菜はふと今までクラスメートながら何も知らなかったザジについて疑問を口にするが、横島は少し考えながらもそれなりだろうと推測するに止めた。
少女達に限らず単純な力量の差は気になるのだろうが、ぶっちゃけ横島からすれば力量の差なんて参考資料程度の価値しかない。
元々GSは自分より格上の相手と戦う事も珍しくないし、特に美神令子などは力量で言えば刀子にも劣る可能性がある。
しかし実戦で戦えば刀子には負けないだろうと横島は見ていたし、高畑やアナスタシアが相手でも目的は達成するのではと思える。
「俺が知る中で一番強いのはアナスタシアだよ。 サウザンドマスターは会ったことないから知らん。 データ上で一番魔力がでかいのは木乃香ちゃんで次が穂乃香さんかな。サウザンドマスターはその次くらいだ。」
「木乃香と穂乃香さん凄いじゃん!」
「ウチ、魔法とかまだよう分からんわ。」
「私も力を使いこなしてるとまでは言えないと思うわ。 実戦経験なんてないし魔法もあまり使わないもの。」
少女達の身近ではやはりアナスタシアが抜きん出ているが、単純な魔力量ならば木乃香や穂乃香が上になる。
尤も魔力量以上に力量と経験の差が圧倒的に違うので、話にならないのだが。
「強くなる可能性は誰でもある。 土偶羅から聞いたろ? 俺なんて高二まで喧嘩も出来なかったからな。 才能も無きゃ引き出せばいいだけだ。 極論を言えば高畑先生やアナスタシアだって、まだまだ才能を引き出せるし強くもなれる。」
「いや、それ以上強くなる必要あるの?」
「可能性の話だよ。 ただ人間の場合は肉体的なピークが早いからな。 そういう意味だと不老のアナスタシアは圧倒的に有利な訳だ」
横島はカレーをお代わりしながら強さについて語るが、いろいろ過去を話して楽になったのか結構ぶっちゃけられるようになったらしい。
「言ってる事は尤もだけど、一般的な問題は普通の人間だと限られた時間をどう使うかということと。 誰もが必ずしも消費した時間の分だけ何かを得るわけじゃないことよ。 スポーツ選手とかと似てるわね。」
ちなみに横島の話は小竜姫レベルの指導力を前提としているため、刀子は苦笑いを浮かべながら一般的な話を教え始めた。
極論になるが横島や小竜姫が指導すれば誰でも一流にはなれるが、一般的な魔法関係者だと個性や人に合わせた最善の指導なんて出来ないので、そこまで上手くいかない。
第一魔法の適性なんかまでいじれるのはこの世界には居ないので、横島の話は普通の魔法関係者に聞かせると笑われる可能性すらあった。
「私や刹那も何年も修行したのよ。 それこそ遊ぶ時間なんてないくらいに。 でも現状だと横島君達とは次元が違うわ。 正直人間として生きていくには学校も行かなきゃ駄目だし勉強も必要だもの。 なかなか難しいものよ。」
誰もが時間と向き合い生きている。
しかし横島とここに居るメンバーは異空間アジトと老化防止魔法薬のおかげで、時間の楔から少し解き放たれていた。
ある意味、一番のチートはそのことではと刀子は密かに思う。
横島も何だかんだ言いつつ少女達には甘い訳だし。