二年目の春・2
「カレー味のおでん?」
その後祭り見物をしたい様子のタマモに祭り見物は桜が咲いてからにしようと告げて会場を後にした横島は途中でおでんに必要な食材を購入して店に帰るが、店番をしていた木乃香達は戻って来て早々に突然カレー味のおでんを作ると言い出した横島に少し不思議そうにしていた。
「問題はいかに簡単に作るかだよなぁ。」
まあ横島が突拍子もないことを始めるのは今に始まったことではないが、面倒なことを嫌がる割に面倒なことに繋がりそうな何かを始めるのは好きなのだと思うと少し不思議らしい。
一方の横島は調理に入りおでんの下準備を始めるが、いかに簡単にカレー味のおでんを作るかを悩みながら調理している。
これは麻帆良カレーの時も散々悩んだことだが、いかにして調理工程を簡素化して美味しく作れるかが難しい。
「おでんってコンビニにもありますよね。 あれみたいに作れないんですか?」
基本的に横島がおでんを作る時は具材ごとに下拵えをして煮込む時間まで気を配っているが、横島の下準備を手伝っていたのどかはよく見かけるコンビニのおでんを思い出して同じように出来ないかとふと思い付く。
横島のおでんは絶品だがあれは量産出来ないのは日頃から手伝っているのどかはよく知っているし、極論を言えば多少味が落ちてもコンビニクラスの味ならば祭りの屋台には十分だと思うらしい。
「コンビニは下準備を終えた食材を少し煮込むだけで食えるようにしてるからなぁ。 ……ん? 案外いけるか?」
遠慮がちに何気なく語ったのどかの意見に横島は昔聞いたコンビニのおでんの仕組みについて思い出していたが、よくよく考えてみると雪広グループには系列のコンビニチェーンがある。
カレーは味が強いのでつゆを工夫して煮込む時間を調整すれば、案外雪広グループのコンビニのおでんをアレンジしたメニューでもいけるような気がした。
とりあえずアイデアの一つとしては有力なのでさっそく雪広グループの発注システムでコンビニのおでんの具材やつゆなどを一色発注することになる。
「やっぱ一から作るのは手間がかかって無理だな。」
その後一応買ってきた食材で一からカレー味のおでんを作ってみることにした横島だが、木乃香とのどかに手伝ってもらっても相応に時間はかかってしまう。
今回麻帆良カレーの屋台は雪広グループの社員や春休みで人手が余っていた麻帆良学園の食堂の人員を駆り出して運営していたが、正直なところこれ以上人員を増やすのはあまり出来ないらしい。
恐らく調理工程を簡素かしても一から作るのは無理かなと言うのが結論で、先ほど屋台の関係者が突然メニューを増やそうと言い出した横島に戸惑ったのも無理はなかった。
「でも美味しいね。 なんか病み付きになりそう。」
「あるようでなかった料理ね。」
結局カレー味のおでん試作第一号はこの日の夕御飯となり少女達に振る舞われるが、和風のだしの利いたおでんにカレーの味が加わった一品は想像以上に美味しく評判もいい。
難しいと言えば味のバランスなのだろうが横島は味のバランスを取るのは結構得意だったりする。
「ねえ、これ今年の麻帆良祭の新メニューに出来るんじゃない?」
「確かに麻帆良おでんとでも命名すれば新しい名物にはなりそうですが。」
一部の少女達からは去年のことに味をしめたのか、これを今年の麻帆良祭での新メニューにしたらいいんじゃないかなど意見も出るが。
ただ横島はそれはそれでまた何か考えるからと言い、横島としては春祭りに使いたいらしい。
その後祭り見物をしたい様子のタマモに祭り見物は桜が咲いてからにしようと告げて会場を後にした横島は途中でおでんに必要な食材を購入して店に帰るが、店番をしていた木乃香達は戻って来て早々に突然カレー味のおでんを作ると言い出した横島に少し不思議そうにしていた。
「問題はいかに簡単に作るかだよなぁ。」
まあ横島が突拍子もないことを始めるのは今に始まったことではないが、面倒なことを嫌がる割に面倒なことに繋がりそうな何かを始めるのは好きなのだと思うと少し不思議らしい。
一方の横島は調理に入りおでんの下準備を始めるが、いかに簡単にカレー味のおでんを作るかを悩みながら調理している。
これは麻帆良カレーの時も散々悩んだことだが、いかにして調理工程を簡素化して美味しく作れるかが難しい。
「おでんってコンビニにもありますよね。 あれみたいに作れないんですか?」
基本的に横島がおでんを作る時は具材ごとに下拵えをして煮込む時間まで気を配っているが、横島の下準備を手伝っていたのどかはよく見かけるコンビニのおでんを思い出して同じように出来ないかとふと思い付く。
横島のおでんは絶品だがあれは量産出来ないのは日頃から手伝っているのどかはよく知っているし、極論を言えば多少味が落ちてもコンビニクラスの味ならば祭りの屋台には十分だと思うらしい。
「コンビニは下準備を終えた食材を少し煮込むだけで食えるようにしてるからなぁ。 ……ん? 案外いけるか?」
遠慮がちに何気なく語ったのどかの意見に横島は昔聞いたコンビニのおでんの仕組みについて思い出していたが、よくよく考えてみると雪広グループには系列のコンビニチェーンがある。
カレーは味が強いのでつゆを工夫して煮込む時間を調整すれば、案外雪広グループのコンビニのおでんをアレンジしたメニューでもいけるような気がした。
とりあえずアイデアの一つとしては有力なのでさっそく雪広グループの発注システムでコンビニのおでんの具材やつゆなどを一色発注することになる。
「やっぱ一から作るのは手間がかかって無理だな。」
その後一応買ってきた食材で一からカレー味のおでんを作ってみることにした横島だが、木乃香とのどかに手伝ってもらっても相応に時間はかかってしまう。
今回麻帆良カレーの屋台は雪広グループの社員や春休みで人手が余っていた麻帆良学園の食堂の人員を駆り出して運営していたが、正直なところこれ以上人員を増やすのはあまり出来ないらしい。
恐らく調理工程を簡素かしても一から作るのは無理かなと言うのが結論で、先ほど屋台の関係者が突然メニューを増やそうと言い出した横島に戸惑ったのも無理はなかった。
「でも美味しいね。 なんか病み付きになりそう。」
「あるようでなかった料理ね。」
結局カレー味のおでん試作第一号はこの日の夕御飯となり少女達に振る舞われるが、和風のだしの利いたおでんにカレーの味が加わった一品は想像以上に美味しく評判もいい。
難しいと言えば味のバランスなのだろうが横島は味のバランスを取るのは結構得意だったりする。
「ねえ、これ今年の麻帆良祭の新メニューに出来るんじゃない?」
「確かに麻帆良おでんとでも命名すれば新しい名物にはなりそうですが。」
一部の少女達からは去年のことに味をしめたのか、これを今年の麻帆良祭での新メニューにしたらいいんじゃないかなど意見も出るが。
ただ横島はそれはそれでまた何か考えるからと言い、横島としては春祭りに使いたいらしい。