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小ネタ

七夕の牛飼い📮と機織り📮と牡牛⚰️とちょびっと🏏🧸(童話風の謎小ネタ)

2023/07/07 06:43
あるところに、はた織りが上手で手紙と動物が大好きな、ちょっと変わった男の子のビクター・ベガが居りました。また、働き者で手紙と動物が大好きな、ちょっと変わった牛飼いの男の子、ビクター・アルタイルも居りました。神様は、きっと気が合うだろうと友達のいない二人を出会わせました。思った通り、二人は仲良くなり交換日記をつけ合う程になりました。

しかし、問題がおこりました。ベガを気に入ったのはアルタイルだけではなかったのです。アルタイルのところの牛、イソップ・タウルスもベガを気に入り、幸せにしてあげようと難しい本を読みノートに計画を書き付けたり、プレゼント用に花壇の手入れにせいを出しました。人見知りな上こだわりが強いタウルスは、珍しく苦手じゃないビベガのために寝食を忘れて……ご飯は両ビクターが作ったのでちゃんと食べてくれるようになりましたが、寝る間をおしんで作業にかかったので動物が大好きな二人は心配で仕事が手につかなくなってしまいました。

困った神様は天の川を挟んで離ればなれにし、一年に一度だけ会えるようにしました。文通もできるように手紙も預かることにしました。慌てて用意しても古びるだけだからとタウルスを宥め、プレゼントのために徹夜するのをやめさせました。

文通できるからでしょう、二人が出会う前ののんびりと、でも仕事をちゃんとこなす日々が戻ってきました。ベガのところにははた織りの腕前を見込んで個人事業主の天女からの依頼が入りました。何でもグライダーの羽布のために丈夫な反物を織ってほしいそうです。
アルタイルは、タウルスのために友達を用意しました。ちょっと鼻のあたりやおでこに傷のある羊の男の子です。体が大きいし怖い見た目をしているけれど、草花や音楽が好きでオモチャで遊ぶのが好きな子だとベガが手紙で教えてくれたのです。

「お友達のウールちゃんだよ。草花好きなんだって」
「タウルスだっけ?ウールだ。毛の収穫のために今日からこちらで飼われることになった。よろしく」
「………………よろしく……」

こうして、文通相手ができて仕事も以前より好調になりました。めでたし めでたし。

……ベガからウールの毛で編んだマフラーをプレゼントされたタウルスが「牛毛の収穫は!?」と言い出すのはまたしばらく後のこと

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