episode9『レベルアップ↑↑ウキウキワクワク』

episode9
『レベルアップ↑↑ウキウキワクワク』


[part1]

ラクガキメモ
『ブラックノイズ(通称BN)』
来訪者を処理した時に発生する残滓。このBNはアンリミテッドパワーを備えており、給与(エネルギー、つまり神力)に変換ができる




ミゾレは先程の出来事をオオカミサマにメールで伝え、テントへGO。




朝、チュンチュン。お日さま、ピカピカ。

ミゾレはミストとテアがいるテント内で休息を取っている。配信する気はないようだ。

スマホを弄っていると、
ピコン、
通知。
オオカミサマからのメール。

ミゾレはメールの定型文を無視して、給与明細をタップ。

ミゾレ「おー」

お日さまが昇る頃に必ず通知が届く給与明細。この時ばかりはテンション↑だった。

ミゾレは現在、プールしている給与、資産……つまりエネルギー(神力)を確認。

ミゾレ「お、能力覚醒できそう」

エネルギーを対価にして能力覚醒。スキルは……。

ラクガキメモ
《因果のマグネット》
G-phoneで探知できる存在を対象。その対象をミゾレがいる所まで運命的に引き寄せる


ミゾレ「引き寄せの法則的な?知らんけど」

因みに能力覚醒配信はするつもりはない。リスナーからすれば嫉妬しか生まれないからだ。

ピコン

オオカミサマのメール。

ミゾレはメールを確認。そしてミストとテアを見つめる。まだ2人は眠っているみたいだ。

ミゾレ「じゃーねー」

彼女はテントから離れた。

メール内容は、チート能力者からの『離脱』だった。



[part2]

ミゾレ「《ファストトラベル》〜
……あ、知ってる場所以外無理だった(笑)」

セルフツッコミ。

ミゾレ「街まで歩くか〜」


ミゾレ、お街に到着。

城壁都市で門番が監視していたがガン無視。城壁にフックショットをして堂々侵入。

そしてワイヤーでぶらんぶらんしながら時計塔の頂上に着地。

ミゾレ「チート能力者……かぁ〜」

困ったことに《龍の眼》は魔力探知も備えているが、チート能力者は魔力バグってるので反応しない。つまり、普通の人として認識されてしまう。直接視認する他、手段がない。

ミゾレ「配信すっか〜」


『配信前待機画面』
『タイトル、街をぶらぶらしながらチート能力者を探す』

<くる>
<雨雪神サマ雨雪神サマ 神クソ神クソ クソ神駄女神>
<雨雪神サマ雨雪神サマ 神クソ神クソ クソ神駄女神>
<雑談?>
<おい?ミストちゃん達は……?>
<雨雪神サマ雨雪神サマ 神クソ神クソ クソ神駄女神>
<夜中のブチ切りはなんだったの?>


ブチ


ミゾレ「『雨か? 雪か? 神か? クソか? 全部ハズレ。天候系配信者の日蝕ミゾレです』」

<おはミゾ〜>
<おはよう>
<おはよー!>
<おー>
<百合は?>

ミゾレ「あの2人は別れた。大神の命(めい)だからね」

<ウソだろ?>
<えー?>
<いやぁ実際展開読めそうだったし、しょうがないね>

ミゾレ「じゃーぶらぶらするよー」

とりあえず街中央、都市部のメインストリート辺りでスマホを浮遊させて配信。

西洋のヨーロッパ風の建物、主に木造、石造建築がメイン。歩行者は一般市民や冒険者らしき人々で賑わっている。

デシュウ!(《龍の眼》使用)

ミゾレ「人多すぎ」

<多すぎワロタ>
<これ探知無理だろ>
<屋台とかいこーよ>
<おでん!>
<おでん、いーねー>
<ミゾレちゃん、なんか食べよ?>

ミゾレ「あのさー触れるのにも魔力使うからねー。戦闘時じゃないんだからさー」

ミゾレは対応に困惑している。

ミゾレ「はい、《龍の眼》」

デシュウ!

スマホからの探知。

<そればっかじゃん>
<つまんなーい>
<屋台映して>

ミゾレ「屋台とか映すと、オオカミサマの食欲を刺激させるからヤダ」

<探知なんでそんなすん?>

ミゾレ「<探知なんでそんなすん?>……
あーアレ。高魔力が見つかれば貴族や高レベル冒険者、あと魔族とか……探せるじゃん。んでソイツらを起点にしてチーター(チート能力者)を探す」

ミゾレ「一般人だとコネが弱いし」

<ふーん>
<へー>

ミゾレ「大体、高貴な存在が唸るほど芋づる式にチート無双は発生しやすいの」

<なんで?>
<わかりすく>
<意味わからん>

ミゾレは屋台とかを眺めながら説明。

ミゾレ「『スゲェ!』って言う人はコネ力がある程、響きやすい。一般人Aと魔王……どっちがチート能力者を観測してその後、世界を揺るがすと思う?
わかりやすく言うと、
『魔王「スゲェ!」
一般人A「スゲェ!」』
ってコト」

コメント欄は魔王一択。

ミゾレ「でっしょー?」

ミゾレ「いや、別にイチから成り上がってもまあ、無双はするだろうケド……ドパガキコンテンツとしてはねー」

ミゾレは屋根上に昇り、頬杖ついて周囲を調査。

そして昼下がり……1件、引っかかる。

《龍の眼》で高濃度の魔力の持ち主を発見。

<お>
<お?>
<きた>
<くる?>
<この子?>

この子と呼ばれたその少女。

ミゾレ「んー?見た目、人間っぽいけど……」

容赦は……。

ミゾレ「地味……黒髪セミロング文学メガネ、格好は……学校の制服?」

<委員長系?>
<文学メガネ!?>
<え?俺得なんだけど>
<制服?学園編くる!?>
<陰キャだとシンパシー感じるよな?>
<コイツらはしゃぎすぎwww>


ミゾレ「……ドラゴン」

ミゾレが口にした言葉。

<ドラゴン!?>
<(龍のイラストアイコン)>
<ドラゴン娘ッッッ!!?>
<学園モノでドラゴンとか学ドラじゃん!>


ミゾレ「黒髪文学陰キャメガネドラゴン娘とか始めて見た」

ミゾレ「尾行……開始」


episode9
END
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