これは恋ではない
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◇◇◇◇◇◇◇
「あっ、夏乃!」
「大丈夫?
ここ、赤い……」
「本当だ。
まだ腫れてるじゃん。」
昼休み……
保健室から教室に戻ると、クラスの女子達が心配そうに声を掛けてくれた。
「うん、大丈夫。
ちょっとヒリヒリするくらいだし、鼻血も止まったし。」
心配してもらえるのは有難い。
だけど、正直 これ以上 騒がれるのは恥ずかしい。
昼食も食べ終わった教室には意外に人がいて、男子が遠巻きにこちらを見ている。
自分の反射神経の無さを自覚した上に、鼻血出してひっくり返る様子を思い出し、穴があったら入りたいくらいだ。
「大丈夫だから、ありがとう~」
とりあえず、心配かけないように無理矢理笑顔を作り、自分の席へと向かう。
落ち込んでばかりいられない。
実は昼休みも残り数分。
弁当を早いとこ食べないと五時限目が始まってしまう……
私は席に着くと、机に引っ掛けていたカバンの中から弁当を取り出す。
「平岩!」
弁当箱を開け、食べ始めようとした瞬間、どこからともなく誰かに呼び掛けられる。
誰だろう?
ふと振り返ると、岩泉くんが教室の後ろの入口からこちらへ近付いてくる。
その表情は険しく、何だか怒っているようにも見える。
私、怒らせるようなことは何一つやってない……はず。
「おい、平岩?」
私、初めて名字呼ばれた!
そして、話しかけられてる!!
「お前、もう大丈夫なのか?
さっき、保健室に行ったら教室に戻ったって聞いて……」
っていうか、あの岩泉くんが心配して保健室にまで来てくれたんだ……
うわぁ、感動。
再び、私の腕には鳥肌が立っていく。
どうしよう。
嬉し過ぎて、間近にやって来た岩泉くんから目が離せない。
「 平岩、おい……大丈夫か?
お前、まだ……」
だが、彼には反応のない私が異常に見えたらしく、怪訝な顔で覗き込むと首を傾げる。
い、いかん!
見とれてちゃダメだ。
気をしっかり持たなくては……
初めてのことづくめだったせいもあり、私は椅子から勢い良く立ち上がり、
「だ、大丈夫です!!
赤くなってるかもしれないけど鼻血も止まってるし、もう痛くもないし!」
そう告げる私を彼は呆れた顔で見ていたが、その後 ホッとした表情に変わる。
岩泉くん、本当に心配してくれていたんだって思うと更に嬉しい。
「本当に悪かった……ごめんな。」
「あ、いいえ。」
ボールをぶつけられて凄く痛かったし、鼻血も出てしまって 凄く恥ずかしかったけど……
こうして岩泉くんに話し掛けられて、本当に幸せ。
こんなことがなかったら、私 彼と卒業するまで会話するなんてなかっただろうから。
っていうか……
これが最後かもしれない。
神様に感謝しなくちゃ!
……なんて考えている内にチャイムが鳴り、
「おい、平岩。
授業始めるから弁当しまえよ。」
「あ、えっ……」
古典の先生登場により、私は昼食を食べ損ねてしまった。
「あっ、夏乃!」
「大丈夫?
ここ、赤い……」
「本当だ。
まだ腫れてるじゃん。」
昼休み……
保健室から教室に戻ると、クラスの女子達が心配そうに声を掛けてくれた。
「うん、大丈夫。
ちょっとヒリヒリするくらいだし、鼻血も止まったし。」
心配してもらえるのは有難い。
だけど、正直 これ以上 騒がれるのは恥ずかしい。
昼食も食べ終わった教室には意外に人がいて、男子が遠巻きにこちらを見ている。
自分の反射神経の無さを自覚した上に、鼻血出してひっくり返る様子を思い出し、穴があったら入りたいくらいだ。
「大丈夫だから、ありがとう~」
とりあえず、心配かけないように無理矢理笑顔を作り、自分の席へと向かう。
落ち込んでばかりいられない。
実は昼休みも残り数分。
弁当を早いとこ食べないと五時限目が始まってしまう……
私は席に着くと、机に引っ掛けていたカバンの中から弁当を取り出す。
「平岩!」
弁当箱を開け、食べ始めようとした瞬間、どこからともなく誰かに呼び掛けられる。
誰だろう?
ふと振り返ると、岩泉くんが教室の後ろの入口からこちらへ近付いてくる。
その表情は険しく、何だか怒っているようにも見える。
私、怒らせるようなことは何一つやってない……はず。
「おい、平岩?」
私、初めて名字呼ばれた!
そして、話しかけられてる!!
「お前、もう大丈夫なのか?
さっき、保健室に行ったら教室に戻ったって聞いて……」
っていうか、あの岩泉くんが心配して保健室にまで来てくれたんだ……
うわぁ、感動。
再び、私の腕には鳥肌が立っていく。
どうしよう。
嬉し過ぎて、間近にやって来た岩泉くんから目が離せない。
「 平岩、おい……大丈夫か?
お前、まだ……」
だが、彼には反応のない私が異常に見えたらしく、怪訝な顔で覗き込むと首を傾げる。
い、いかん!
見とれてちゃダメだ。
気をしっかり持たなくては……
初めてのことづくめだったせいもあり、私は椅子から勢い良く立ち上がり、
「だ、大丈夫です!!
赤くなってるかもしれないけど鼻血も止まってるし、もう痛くもないし!」
そう告げる私を彼は呆れた顔で見ていたが、その後 ホッとした表情に変わる。
岩泉くん、本当に心配してくれていたんだって思うと更に嬉しい。
「本当に悪かった……ごめんな。」
「あ、いいえ。」
ボールをぶつけられて凄く痛かったし、鼻血も出てしまって 凄く恥ずかしかったけど……
こうして岩泉くんに話し掛けられて、本当に幸せ。
こんなことがなかったら、私 彼と卒業するまで会話するなんてなかっただろうから。
っていうか……
これが最後かもしれない。
神様に感謝しなくちゃ!
……なんて考えている内にチャイムが鳴り、
「おい、平岩。
授業始めるから弁当しまえよ。」
「あ、えっ……」
古典の先生登場により、私は昼食を食べ損ねてしまった。