紅をさす
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「すみません、お疲れのところ……俺の支度までさせてしまって。」
「いいの、いいの。
気にしない、気にしない。」
気を取り直し、アカアシくんを椅子に座らせると、化粧水を含ませたコットンを彼の頬に滑らせる。
この化粧水も姉からもらった新作のサンプル。
カサカサの肌もこれでみるみる内に潤い肌になるという保湿効果もあるとか。
でも、このアカアシくんにはそんな化粧水は必要ないかも。
彼の肌は元々、色白でキメの細かくて綺麗。
あぁ、本当に羨ましい……
男の子にしとくのは勿体無い。
そんなことを思いながら、顔全体 化粧水で潤してやる。
「アカアシくん……さっきはありがとうね。」
「えっ?」
彼は一瞬、何のことか わからなかったようだが、「光太郎のこと」と呟くと合点がいったのか、
「あ、いえ。
こちらこそ、助かりました。
木兎さんがショボくれなくて……」
と静かに答えた。
彼は学年は違うが、同じ部活で木兎に振り回されているのだろう。
「だよね。
昔から面倒臭いヤツだから……」
苦笑いしつつ メイクのベースとなる下地クリームを手に取り、アカアシくんの顔に満遍なく塗っていく。
「でも、昔に比べたら あんな風になるの、随分少なくなった方なんだよ。」
「えっ?
あれで……ですか?」
「そう。
アカアシくん、ちょっと目を閉じてもらえる?」
「あ、はい。」
彼は私の指示通り、瞼をそっと閉じる。
睫毛、意外に長いな……
そんなことを思いながら、指に取ったクリームを瞼にちょこんと載せて薄く広げていく。
体格とかは男子だけど、綺麗な顔立ちをしてる。
それでコスチュームを巫女姿にされたんだな(三年からの命令だったらしい)と納得。
化粧してアイメイクもしたら、確実に化ける!
これなら、ミス梟谷も狙える!!
当日推薦OKなら、激推したのに……
そんなことを考えながら、リキッドファンデーションをスポンジに着け始めると、
「木兎さんの彼女も大変ですね。」
アカアシくんが薄目を開け、こちらに視線を向けて言った。
ん……何だろ?
その「同情してます」的な表情は……。
木兎は今、彼女居なかったはずだけど。
文化祭直前に出来たのかな?
彼の言動に違和感を感じながら、
「……そうだね。
彼女には同情するよ、本当に。」
と呟くと彼の頬にファンデーションを塗っていく。
すると、さっきまで大人しく座っていた彼が、
「……えっ?
ちょっと、どういう意味……ですか?
平岩先輩って、彼女じゃないんですか?」
両目を大きく見開き、椅子から立ち上がる。
「は?
だ、誰の?」
「木兎さんの……」
私は衝撃的な発言をする彼を見上げたまま、固まっていた。
「いいの、いいの。
気にしない、気にしない。」
気を取り直し、アカアシくんを椅子に座らせると、化粧水を含ませたコットンを彼の頬に滑らせる。
この化粧水も姉からもらった新作のサンプル。
カサカサの肌もこれでみるみる内に潤い肌になるという保湿効果もあるとか。
でも、このアカアシくんにはそんな化粧水は必要ないかも。
彼の肌は元々、色白でキメの細かくて綺麗。
あぁ、本当に羨ましい……
男の子にしとくのは勿体無い。
そんなことを思いながら、顔全体 化粧水で潤してやる。
「アカアシくん……さっきはありがとうね。」
「えっ?」
彼は一瞬、何のことか わからなかったようだが、「光太郎のこと」と呟くと合点がいったのか、
「あ、いえ。
こちらこそ、助かりました。
木兎さんがショボくれなくて……」
と静かに答えた。
彼は学年は違うが、同じ部活で木兎に振り回されているのだろう。
「だよね。
昔から面倒臭いヤツだから……」
苦笑いしつつ メイクのベースとなる下地クリームを手に取り、アカアシくんの顔に満遍なく塗っていく。
「でも、昔に比べたら あんな風になるの、随分少なくなった方なんだよ。」
「えっ?
あれで……ですか?」
「そう。
アカアシくん、ちょっと目を閉じてもらえる?」
「あ、はい。」
彼は私の指示通り、瞼をそっと閉じる。
睫毛、意外に長いな……
そんなことを思いながら、指に取ったクリームを瞼にちょこんと載せて薄く広げていく。
体格とかは男子だけど、綺麗な顔立ちをしてる。
それでコスチュームを巫女姿にされたんだな(三年からの命令だったらしい)と納得。
化粧してアイメイクもしたら、確実に化ける!
これなら、ミス梟谷も狙える!!
当日推薦OKなら、激推したのに……
そんなことを考えながら、リキッドファンデーションをスポンジに着け始めると、
「木兎さんの彼女も大変ですね。」
アカアシくんが薄目を開け、こちらに視線を向けて言った。
ん……何だろ?
その「同情してます」的な表情は……。
木兎は今、彼女居なかったはずだけど。
文化祭直前に出来たのかな?
彼の言動に違和感を感じながら、
「……そうだね。
彼女には同情するよ、本当に。」
と呟くと彼の頬にファンデーションを塗っていく。
すると、さっきまで大人しく座っていた彼が、
「……えっ?
ちょっと、どういう意味……ですか?
平岩先輩って、彼女じゃないんですか?」
両目を大きく見開き、椅子から立ち上がる。
「は?
だ、誰の?」
「木兎さんの……」
私は衝撃的な発言をする彼を見上げたまま、固まっていた。