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午後8時……
一ヶ月に一度、回ってくる図書委員の仕事を終え、職員室へ向かう道すがら……
「おっ、神谷。」
突然、背後から声を掛けられた。
振り返ると、部室棟に続く薄暗い渡り廊下から現れる大きな人影。
私 神谷 レイは、交遊関係が広い方ではない。
こんな時間に声掛けられるなんて……
一体、誰だろう?
そう思いつつ、暗がりに目を凝らすと……
「あぁ、黒尾くん。
遅くまでお疲れ様!」
姿を現したのは、同じクラスで先週まで隣の席だった黒尾くんだった。
バレー部の主将でもある彼。
恐らく部室の戸締まりを済ませ、私同様 職員室へ鍵を戻しに行く途中なのだろうか。
「お疲れサン。
今日って……委員会だっけ?
この前より遅くまでやってたんだな。」
彼が言う「この前」 というのは先月のことだろう。
あの時も当番で遅くなり、帰宅しようとしていた黒尾くん達 男子バレー部の面々とこの辺で出くわしたことを思い出す。
「うん。
今日は本の修繕が終わらなくてね。」
こんな日に限って、他の委員の子も塾があるとかでさっさと帰宅。
それが原因で今日の担当者に任されていた仕事が一気に増え、仕方なく一人 仕事をしていたら、帰宅時間が大幅に遅くなってしまった。
「そっか。
で……今日、先生は?
もしかして、お前……一人?」
そう言いながら、隣に並ぶと私が歩いてきた廊下を振り返る。
恐らく司書の先生の姿でも探しているのだろう。
「うん。
今日、他校で会議があるとかで、昼から留守だったみたい。」
先月は先生の車で駅近くまで送ってもらった。
今日、日もとっくに落ちてしまった帰り道、最寄り駅まで一人歩くのを憂鬱に思っていたが、
「そうか。
最近、変質者出るらしいから、駅まで一緒に帰るか。」
嬉しいことに道連れが出来た。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「神谷……ちょい寄ってかない?」
「えっ?」
俺は数メートル先にある照明が煌々とついているコンビニを指差した。
早く帰宅したかったのだろうか?
彼女は一瞬、表情を曇らせたが、
「家、帰るまでに俺 行き倒れるかも……
なぁ、コンビニ 寄っていこうぜ。」
「行き倒れなんて縁起でもない……」
「いや、マジで。」
減ってもない腹を押さえながら、
「俺が倒れて神谷が介抱してくれるなら寄らなく……」
「い、行きましょう、コンビニ!!」
神谷は苦笑しつつ、俺の先を歩き始めた。
あー!
やっぱ可愛い……
からかうと頬を赤らめるところなんて、更に萌える。
最近、先週の席替え以降、話すタイミング逃してるから嬉しくて仕方ない。
彼女の隣に並ぶと、
「黒尾くんは何にする?」
上目遣いでこっちを見てる!!
俺と彼女の身長差があるから、近付けば近付くほどこの状態。
これ、マジ 萌える。
「ん……何しようかな~
っていうか、神谷は何にする?」
「喉乾いたから、飲み物かな……」
何、この会話。
買い物するカップルみたいじゃん……
そう思うだけで、口元が自然と緩む。
研磨が言う通り、神谷を待ってて良かった……
それにしても、今夜はどうした?
怖いくらいツキ過ぎてる。
俺……十代にして、一生の運 使ってんじゃないだろうな?
思わず、叫びそうになる衝動をグッと堪え、二人でコンビ二へと向かった。
一ヶ月に一度、回ってくる図書委員の仕事を終え、職員室へ向かう道すがら……
「おっ、神谷。」
突然、背後から声を掛けられた。
振り返ると、部室棟に続く薄暗い渡り廊下から現れる大きな人影。
私 神谷 レイは、交遊関係が広い方ではない。
こんな時間に声掛けられるなんて……
一体、誰だろう?
そう思いつつ、暗がりに目を凝らすと……
「あぁ、黒尾くん。
遅くまでお疲れ様!」
姿を現したのは、同じクラスで先週まで隣の席だった黒尾くんだった。
バレー部の主将でもある彼。
恐らく部室の戸締まりを済ませ、私同様 職員室へ鍵を戻しに行く途中なのだろうか。
「お疲れサン。
今日って……委員会だっけ?
この前より遅くまでやってたんだな。」
彼が言う「この前」 というのは先月のことだろう。
あの時も当番で遅くなり、帰宅しようとしていた黒尾くん達 男子バレー部の面々とこの辺で出くわしたことを思い出す。
「うん。
今日は本の修繕が終わらなくてね。」
こんな日に限って、他の委員の子も塾があるとかでさっさと帰宅。
それが原因で今日の担当者に任されていた仕事が一気に増え、仕方なく一人 仕事をしていたら、帰宅時間が大幅に遅くなってしまった。
「そっか。
で……今日、先生は?
もしかして、お前……一人?」
そう言いながら、隣に並ぶと私が歩いてきた廊下を振り返る。
恐らく司書の先生の姿でも探しているのだろう。
「うん。
今日、他校で会議があるとかで、昼から留守だったみたい。」
先月は先生の車で駅近くまで送ってもらった。
今日、日もとっくに落ちてしまった帰り道、最寄り駅まで一人歩くのを憂鬱に思っていたが、
「そうか。
最近、変質者出るらしいから、駅まで一緒に帰るか。」
嬉しいことに道連れが出来た。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「神谷……ちょい寄ってかない?」
「えっ?」
俺は数メートル先にある照明が煌々とついているコンビニを指差した。
早く帰宅したかったのだろうか?
彼女は一瞬、表情を曇らせたが、
「家、帰るまでに俺 行き倒れるかも……
なぁ、コンビニ 寄っていこうぜ。」
「行き倒れなんて縁起でもない……」
「いや、マジで。」
減ってもない腹を押さえながら、
「俺が倒れて神谷が介抱してくれるなら寄らなく……」
「い、行きましょう、コンビニ!!」
神谷は苦笑しつつ、俺の先を歩き始めた。
あー!
やっぱ可愛い……
からかうと頬を赤らめるところなんて、更に萌える。
最近、先週の席替え以降、話すタイミング逃してるから嬉しくて仕方ない。
彼女の隣に並ぶと、
「黒尾くんは何にする?」
上目遣いでこっちを見てる!!
俺と彼女の身長差があるから、近付けば近付くほどこの状態。
これ、マジ 萌える。
「ん……何しようかな~
っていうか、神谷は何にする?」
「喉乾いたから、飲み物かな……」
何、この会話。
買い物するカップルみたいじゃん……
そう思うだけで、口元が自然と緩む。
研磨が言う通り、神谷を待ってて良かった……
それにしても、今夜はどうした?
怖いくらいツキ過ぎてる。
俺……十代にして、一生の運 使ってんじゃないだろうな?
思わず、叫びそうになる衝動をグッと堪え、二人でコンビ二へと向かった。