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神谷に出くわす1時間前……
本当だったら、学校から帰宅するはずだった。
午後7時過ぎ。
珍しくいつもよりも早く練習が終わり、日課となっている片想いの相手 神谷の下駄箱をチェック(靴があるか、変な手紙がないかの確認)をしようとしていた俺に、
『クロ、またやってんの?
もういい加減、それ止めてよ。
ストーカーみたいだから。』
呆れた顔した幼馴染が冷たく言い放つ。
『はい、そこー!
そのストーカーって決め付け 止めろ。
俺は彼女が無事に学校生活を送っているか、確認しているだけだ。』
本当、心外だ。
研磨は恋する男のピュアな気持ち等、汲む気は全くない。
男女の機敏より最新スマホゲームへの興味しかないのだろう。
本当、ガキだな。
『何言ってんの。
告白もせずにこんなこと、もう二ヶ月も続けてるんだから。
決め付けじゃないでしょ。
ねぇ、そう思わない?』
そう言って、スニーカーに履き替えたやっくんに視線を向ける。
すると、それまで静観していたやっくんの顔が一瞬強張り、
『クロ……残念ながら、俺も確定だと思う。
彼女、頼んでもない訳だし。』
そう言い残し、さっさと出入り口へと向かっていく。
『はぁ?
純粋に見守ってるだ・けっ!
俺のどこがストーカーだっつーの!』
『ん、本人が全く自覚してないとこ。
ねぇ 嫌なら、さっさと告れば?
彼氏になれば、彼女のことが心配で……っていう言い訳もギリギリ出来るんじゃない?』
『あー、うるさいうるさい……』
研磨の誹謗中傷に若干傷付きながら、一番下にある彼女の下駄箱を覗き込むと、
『あれ?』
彼女のローファーはきちんと揃えられた。
まだ残ってる。
『靴、ある……』
『え、おかしくない?
授業が終わったら、基本 さっさと帰る人がこんな時間になるまでいるって。』
毎日の下駄箱チェックの結果を知る研磨がスマホを手にし、時間を確認する。
大概、俺達が帰る頃には居ないはず。
このイレギュラーな状況に胸騒ぎしかしない。
『もしかして、補習?』
『いや、それはありえない。』
成績もそこそこ良い彼女が居残りや補習に参加するはずない。
もし、万が一 そうだったとしても、先生だって こんな時間まで残したりはしない。
『じゃ、何?
靴履き替えずに帰ったとか?』
『オイ、研磨。
神谷がいくら天然でもそりゃないわ。』
ははっと笑ってみたものの、やはり気になる。
もしかして、体調崩して倒れてるとか?
いや、変な男に襲われてたり?
いやいや、まさか……
そんなAVみたいな展開とか、本当 勘弁。
だが、考え始めると悪いことばかりが脳内を巡る。
『クロ、気になるなら 探してくれば?
このまま帰っても、どうせ気が気じゃないでしょ?』
流石、幼馴染。
表情の読み取りにくいポーカーフェイスと言われるが、研磨にはバレバレのようだ。
『そうだな。
ちょっと校内回ってくるか……』
スニーカーから上履きに履き替え、元来た道を戻ろうとした瞬間、
『クロ、出るタイミング間違えないようにね。
いかにも探してました……じゃ、本当に引くほど気持ち悪いから。』
研磨は冷やかにそう告げ、やっくん達の方へと歩き始める。
飽くまで自然に。
俺も今から帰るんだけど的なオーラで近付けってことか……
『アドバイスとして受け取っとく。』
一人小さく呟くと、彼女が居そうな場所へダッシュで向かう。
本当だったら、学校から帰宅するはずだった。
午後7時過ぎ。
珍しくいつもよりも早く練習が終わり、日課となっている片想いの相手 神谷の下駄箱をチェック(靴があるか、変な手紙がないかの確認)をしようとしていた俺に、
『クロ、またやってんの?
もういい加減、それ止めてよ。
ストーカーみたいだから。』
呆れた顔した幼馴染が冷たく言い放つ。
『はい、そこー!
そのストーカーって決め付け 止めろ。
俺は彼女が無事に学校生活を送っているか、確認しているだけだ。』
本当、心外だ。
研磨は恋する男のピュアな気持ち等、汲む気は全くない。
男女の機敏より最新スマホゲームへの興味しかないのだろう。
本当、ガキだな。
『何言ってんの。
告白もせずにこんなこと、もう二ヶ月も続けてるんだから。
決め付けじゃないでしょ。
ねぇ、そう思わない?』
そう言って、スニーカーに履き替えたやっくんに視線を向ける。
すると、それまで静観していたやっくんの顔が一瞬強張り、
『クロ……残念ながら、俺も確定だと思う。
彼女、頼んでもない訳だし。』
そう言い残し、さっさと出入り口へと向かっていく。
『はぁ?
純粋に見守ってるだ・けっ!
俺のどこがストーカーだっつーの!』
『ん、本人が全く自覚してないとこ。
ねぇ 嫌なら、さっさと告れば?
彼氏になれば、彼女のことが心配で……っていう言い訳もギリギリ出来るんじゃない?』
『あー、うるさいうるさい……』
研磨の誹謗中傷に若干傷付きながら、一番下にある彼女の下駄箱を覗き込むと、
『あれ?』
彼女のローファーはきちんと揃えられた。
まだ残ってる。
『靴、ある……』
『え、おかしくない?
授業が終わったら、基本 さっさと帰る人がこんな時間になるまでいるって。』
毎日の下駄箱チェックの結果を知る研磨がスマホを手にし、時間を確認する。
大概、俺達が帰る頃には居ないはず。
このイレギュラーな状況に胸騒ぎしかしない。
『もしかして、補習?』
『いや、それはありえない。』
成績もそこそこ良い彼女が居残りや補習に参加するはずない。
もし、万が一 そうだったとしても、先生だって こんな時間まで残したりはしない。
『じゃ、何?
靴履き替えずに帰ったとか?』
『オイ、研磨。
神谷がいくら天然でもそりゃないわ。』
ははっと笑ってみたものの、やはり気になる。
もしかして、体調崩して倒れてるとか?
いや、変な男に襲われてたり?
いやいや、まさか……
そんなAVみたいな展開とか、本当 勘弁。
だが、考え始めると悪いことばかりが脳内を巡る。
『クロ、気になるなら 探してくれば?
このまま帰っても、どうせ気が気じゃないでしょ?』
流石、幼馴染。
表情の読み取りにくいポーカーフェイスと言われるが、研磨にはバレバレのようだ。
『そうだな。
ちょっと校内回ってくるか……』
スニーカーから上履きに履き替え、元来た道を戻ろうとした瞬間、
『クロ、出るタイミング間違えないようにね。
いかにも探してました……じゃ、本当に引くほど気持ち悪いから。』
研磨は冷やかにそう告げ、やっくん達の方へと歩き始める。
飽くまで自然に。
俺も今から帰るんだけど的なオーラで近付けってことか……
『アドバイスとして受け取っとく。』
一人小さく呟くと、彼女が居そうな場所へダッシュで向かう。