紅をさす
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『文化祭 開場、三十分前となりました。
生徒の皆さんは各自持ち場についてください。
あと、文化祭実行委員の人で来賓案内係の担当者は至急 正門に集合してください。
繰り返します……』
私が通う梟谷学園は、本日 文化祭を開催する。
誰かの日頃の行いが良かったのか?
気持ちいいくらいの晴天で、文化祭日和となった。
『生徒会長、連絡事項がありますので、至急 職員室まで来てください。
繰り返します、生徒会長……』
早朝から絶えず、こんな放送がかかりっ放し。
開場直前ということもあり、教師も生徒も慌ただしい。
私がいる、ここ 男子バレー部の部室も同様に騒がしく、超が二、三個着くほど忙しい。
今年の文化祭、男子バレー部は女装カフェで参加……らしい。
女装をしようと言い出したのは誰なのかは知らないが、喫茶(カフェ)は毎年の恒例となっているそうだ。
それにしても何とも趣味の悪い話だ。
同じカフェなら、執事カフェにすれば女子が大挙押し寄せるだろうに……。
彼らのメイクをしながら、ずっとそんなことを考えている私 平岩夏乃はこの部の関係者ではない。
同じクラスの女子マネに報酬(模擬店チケット 千円分 +α 出来高払い・学食Aランチ 七日分)で雇われた守銭奴もどきだ。
彼女ら曰く、これが成功するかしないかは私のプロデュース力に掛かってる……らしい。
プロデュース力って言われても、男子相手に限界があるのだが……。
部員の大半は口では嫌だと言いつつも、女物の服を身に纏い、化粧やウィッグ着けるとその態度も次第に変化。
支度が終わった頃には互いの姿を見て批評し合ったり、スマホで写真を撮り合ったりと女装愛好会状態。
凄い熱気だ。
ファンの子がこれ見たら、百年の恋も醒めるな……
大丈夫だろうか?
そんなことを思いながら、黙々と作業していると、
「すみません、先輩。
そこの段ボール取ってもらえますか?」
下級生が申し訳なさそうにドアを開ける。
「これか?
ほい。」
「アーザス。」
ここは模擬店の荷物置き場&控室&更衣室を兼ねているせいか、さっきから人の往来が激しい。
少しくらい静かにならないだろうか……
落ち着かない。
「お疲れ様です。」
「おー、赤葦!
どう、俺ら結構イケテない?」
支度が出来た木葉や小見が入ってきた部員に絡む。
「……イインジャナインデスカ……」
彼は冷やかな眼差しで一瞥、感情のこもってない一言を残すと部室の奥 ロッカーに向かう。
「赤葦!
貶すなら、貶してくれっ。
その反応が一番胸抉られるから!」
木葉はピンクのメイド服のエプロンで涙を拭う素振りを見せ、その隣にいたセーラー服を着た小見が肩を叩く。
生徒の皆さんは各自持ち場についてください。
あと、文化祭実行委員の人で来賓案内係の担当者は至急 正門に集合してください。
繰り返します……』
私が通う梟谷学園は、本日 文化祭を開催する。
誰かの日頃の行いが良かったのか?
気持ちいいくらいの晴天で、文化祭日和となった。
『生徒会長、連絡事項がありますので、至急 職員室まで来てください。
繰り返します、生徒会長……』
早朝から絶えず、こんな放送がかかりっ放し。
開場直前ということもあり、教師も生徒も慌ただしい。
私がいる、ここ 男子バレー部の部室も同様に騒がしく、超が二、三個着くほど忙しい。
今年の文化祭、男子バレー部は女装カフェで参加……らしい。
女装をしようと言い出したのは誰なのかは知らないが、喫茶(カフェ)は毎年の恒例となっているそうだ。
それにしても何とも趣味の悪い話だ。
同じカフェなら、執事カフェにすれば女子が大挙押し寄せるだろうに……。
彼らのメイクをしながら、ずっとそんなことを考えている私 平岩夏乃はこの部の関係者ではない。
同じクラスの女子マネに報酬(模擬店チケット 千円分 +α 出来高払い・学食Aランチ 七日分)で雇われた守銭奴もどきだ。
彼女ら曰く、これが成功するかしないかは私のプロデュース力に掛かってる……らしい。
プロデュース力って言われても、男子相手に限界があるのだが……。
部員の大半は口では嫌だと言いつつも、女物の服を身に纏い、化粧やウィッグ着けるとその態度も次第に変化。
支度が終わった頃には互いの姿を見て批評し合ったり、スマホで写真を撮り合ったりと女装愛好会状態。
凄い熱気だ。
ファンの子がこれ見たら、百年の恋も醒めるな……
大丈夫だろうか?
そんなことを思いながら、黙々と作業していると、
「すみません、先輩。
そこの段ボール取ってもらえますか?」
下級生が申し訳なさそうにドアを開ける。
「これか?
ほい。」
「アーザス。」
ここは模擬店の荷物置き場&控室&更衣室を兼ねているせいか、さっきから人の往来が激しい。
少しくらい静かにならないだろうか……
落ち着かない。
「お疲れ様です。」
「おー、赤葦!
どう、俺ら結構イケテない?」
支度が出来た木葉や小見が入ってきた部員に絡む。
「……イインジャナインデスカ……」
彼は冷やかな眼差しで一瞥、感情のこもってない一言を残すと部室の奥 ロッカーに向かう。
「赤葦!
貶すなら、貶してくれっ。
その反応が一番胸抉られるから!」
木葉はピンクのメイド服のエプロンで涙を拭う素振りを見せ、その隣にいたセーラー服を着た小見が肩を叩く。
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