デキる月島は今日も憂鬱~金曜日の夜編~

 さて、そろそろ泡を洗い流して、本格的にヤってやらないと。この人はソノ気になるとものすごいからな。もう既に、その域には達しているはず。
「音之進さん、泡流しますよ」
「はあっ、うん頼む。……月島、んっ……このあと……」
「分かってます、ちゃんと分かってますから。眼、瞑ったままでいてくださいね」
「ん、んん……」
 とうとう言葉も出なくなったのか、おざなりに返事をされたのでシャワーヘッドを持って湯を出し、頭の泡を流していく。その間にも、チンポはピクンピクン動いていて、今の状態がかなり興奮していることを教えてくれる。
 男だからな。こうなるのは仕方ない。仕方ないというか、半分はこちらがそう仕向けたので責任はしっかり、取らせてもらうつもりだ。
 泡を流し終わり、タオルで頭の水気を拭き取ったついでに顔も拭いてやると、眼を開けた音之進さんと目が合い、その眼には確かな欲情が浮き上がっていて、口も半開きで甘い息が漏れている。
「はあっ……はあ、月島っ……」
「振り向いてくれます? それとも、先に身体洗いますか」
「ん、ちが……その、アレ、アレいじりがいい。月島の手、好き……」
 とろんとした表情をしてこちらを振り向いてくる音之進さん。心臓がもう、ズギューンってなるな。すごい色気だ。女の立場が無くなる。男でこの色気って……まいる。まいってしまう。もはやチンポが付いていようが胸が無かろうが関係ない。
 イかせたい、この手で、音之進さんを絶頂に追いやりたい。
 振り向いてはくれたが恥ずかしいのか、足は閉じたままだったので膝に手をかけて割り開くと、フルに勃起したチンポが揺れて、顔は真っ赤。肌の色は黒いが顔が赤いのは丸わかりだ。
「照れますか?」
「ちょっと……は、恥ずかしい。月島はそうでもないのか。その、月島のも勃ってるけど……」
「俺はいいです。後からのお愉しみにしておきますから。それより、今はあなたです。扱きますけど、いいですね?」
 すると無言でこくっと頷き、顔を寄せてきたので俺も同じように顔を寄せ、キスしながらチンポに手を伸ばし、きゅっと亀頭を握る。
「んっ!! んンッ!! んああっ!!」
 キスしながらだったので、うまく喘げなかったのか俺の口に声を吐き出し、そのまま息遣い荒く俺の腕に手を置き、爪を立てて引っ掻いてくる。
「んっんっ、月島っ、月島ぁっ!! 月島ぁぁっ!!」
「いいですよ、感じてもらって。気持ちイイですね? 気持ちよくなってもらうためにしてるんですから、声も出して。イイ声聞かせてください。音之進さんはイイコですよね?」
「はあっはあっ、月島っ……んっ、気持ちいっ」
 浴室の中は湿気っていて、そして暑い所為か音之進さんの顔が真っ赤っかだ。まあ、こういうことをしている時にはいつも真っ赤だけど、今日はその赤具合が強い気がする。色っぽい。
 こういう想い人のなんていうか、やらしい姿を見るのは好きだ。だからムッツリだって音之進さんに言われるのか? よく言われるけど、俺はムッツリなのか? そうかもしれない。だって、愉しい。自分がされるのもそれはそれで愉しいけど、やっぱり俺は責めていたい。愛していたい。そして、音之進さんは愛される方が似合ってると思う。愛する側に回るよりも、愛される側に回っていて欲しいと思うのは傲慢だろうか。
 彼だって男なんだから責めたい時もあるだろうが、いつまでも責めさせていて欲しい。ささやかな願いは聞き届けられるのだろうか。だと嬉しい。
 そのまま右手は亀頭を揉みつつ、左手でサオを握って上下にゆるゆると扱き始めると、彼の足がビグビグと跳ね、ついでに腰も捩れてそれも色気があっていい。
「はあっ……は、は、はあっはっはあっ、つき、しまぁっ、き、気持ちいっ! 気持ちいっ!! あっあっ、つきしまぁっ!! やあっ、はあっはあっはあっはあっ、あっあっあっあっ!!」
 相変わらず、そそるイイ声してる。この声もたまらない。上ずって、感じている声丸出しなのを隠さないところが好きだ。
 いつだって真っ直ぐで、素直でかわいい彼が、俺は好きだし愛してる。この気持ちが少しでも、伝わっているといいといつも思う。
 彼の愛情は伝わってくるが、俺の愛情は果たして伝わっているのか、時々不安になる。けど、いつも彼の真っ直ぐさに救われて、幸せな気分になってさらに彼が好きになることの繰り返しだ。
 いつだってそうだ。
 俺のすべてが伝わらなくてもいいが、心から愛していることが少しでも、伝わっているといい。
 さて、気を取り直して責めたくってやろう。これも愉しい。すごく愉しい。セックスもそれはそれで愉し過ぎるが、こうして責めてやるだけでも充分に愉しい。
 こういうことも素直に身体を開いてくれるからできることであって、それは彼が少しでも俺を信頼してくれているからと思うと、心底に愛おしくなる。
 そして、俺のドS心に火をつける。
 さて、亀頭をもっと……揉みまくってやろう。ココはかなりキく。俺も自分でしたことがあるが、ココの気持ちよさは侮れない。時々、ヤり過ぎて自分でも制御が効かなくなってイってしまったことも多々あるほどにココは気持ちイイ。
 音之進さん、どこまで耐えられるかな。これは見ものだ。後、サオも扱いてやるからこれは……どこまで我慢できるかが愉しみだ。
 イキ顔もかわいいので、早くイかせてその顔を見るのもまた一興だ。けれど、やっぱり感じている顔もかわいいから徹底的に責めていく方向でいこう。
 イかない程度に、じわじわとな。心の中での笑いが止まらない。
 今日はどんなかわいい音之進さんが見られるのだろうか。愉しみ、愉しみ。
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