弱っている君が見たい

弱っている人と、それを見る人の話。
各話完結。全10話。

Twitterで配布されていたお題集「弱っている君が見たい」から、フォロワー様から選んでいただいたお題で書いたss集です。

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目次

  • ふたりで

    毎晩、病室で、彼女は私の首を絞めにくる。
    お題「首絞め」。

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  • 口紅よりも鮮明な

    彼女との口づけは、必ず痛みを伴う。
    お題「唇を噛む」。

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  • 黒い花

    彼女に会ったとき、私は黒い花に捕らえられたのだ。

    お題「死を悟る」。

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  • 愛は霞まない

    目が疲れた。彼女が選んでくれた目薬を使った。あれ、おかしいな、と思った。

    お題「目が霞む」

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  • 変わらない

    自慢だった長い髪を切った私に、彼女は言う。
    「変わるなんて許さない」

    お題「髪をつかまれる」「拘束」

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  • しるし

    高校生の甥っ子は、俺の首筋に歯を立てる。治りかけの傷口を、再び開く。

    お題「傷口が開く」(肉体的バージョン)。

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  • 塩を擦り込む

    先輩は、にこやかに私の傷口を閉じては開く。丹念に、塩を擦り込みながら。

    お題「傷口が開く」(精神的バージョン)。

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  • 吐血

    「血を吐くほどのもんかねえ、失恋なんて」
    顔馴染みの医者は、楽しそうに目を細める。

    お題「吐血」

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  • 優しい親友

    熱を出して寝込んでいると、親友が看病に来てくれた。そういえば、暫く甘えていなかったな……。

    お題「発熱」「気絶」。

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  • カンヅメ

    「先生、早く書き上げちゃってくださいよ」
    青年が、耳元で囁く。

    お題「目が霞む」「拘束」

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