架空のお仕事ss

 アンテナを設置する仕事に就いた。

 まだ誰もキャッチしたことのない電波を拾うことができる。

 孤独な宇宙人が流した日々の記録、落とし主を待ち続けて何冬も越した手袋、鳥たちの交信、風の会話。

 夏という絶好のシーズンを逃した幽霊たちが慌てて公共の電波に乗っかろうとして、引っ掛かることも多い。

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