ミラーボール とは
「おい、大丈夫か?」
耳慣れた、今度は間違いようのない友人の声に慌てて体を起こすと、そこはさっきたどり着いたアパートの廊下だった。半分外のようになっている場所だから、とても寒い。
「転んだのか? いくら待っても来ないから心配して探したよ。ひとつ下の階にいるなんてな」
「あ、ああ……転んだ、のかな」
転んで頭を打って、変な夢でも見たのかもしれない。
「それにしても随分長いこと寝てたんだな。もう夜明けだよ」
風邪ひくんじゃないの、という友人の声に苦笑いをしながら、ふと、足元に転がっていた物に目が留まる。
虹色に光る、置き型のライト……
「ミラーボールじゃん」
友人が拾い上げようと身を屈めたとき、それはすうっと光に溶けるように消えてしまった。
「え!? え、何? なんで消えたの」
「いや、それよりアレ、ミラーボールなの!?」
互いに噛み合わない話をしながら、階段を上る。
差し入れは正体不明の何者かに盗られてしまったが、まあいい。
これで、ようやく新年を祝うパーティーを楽しむことができる。
耳慣れた、今度は間違いようのない友人の声に慌てて体を起こすと、そこはさっきたどり着いたアパートの廊下だった。半分外のようになっている場所だから、とても寒い。
「転んだのか? いくら待っても来ないから心配して探したよ。ひとつ下の階にいるなんてな」
「あ、ああ……転んだ、のかな」
転んで頭を打って、変な夢でも見たのかもしれない。
「それにしても随分長いこと寝てたんだな。もう夜明けだよ」
風邪ひくんじゃないの、という友人の声に苦笑いをしながら、ふと、足元に転がっていた物に目が留まる。
虹色に光る、置き型のライト……
「ミラーボールじゃん」
友人が拾い上げようと身を屈めたとき、それはすうっと光に溶けるように消えてしまった。
「え!? え、何? なんで消えたの」
「いや、それよりアレ、ミラーボールなの!?」
互いに噛み合わない話をしながら、階段を上る。
差し入れは正体不明の何者かに盗られてしまったが、まあいい。
これで、ようやく新年を祝うパーティーを楽しむことができる。
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