45話 ある使い魔のクリスマス
いつの間に飾り付けたのか、天井につくほど高くて立派なクリスマスツリーが、黒一色の部屋に立っていた。机の上には「調達した」と言うチキンやローストビーフ、カナッペやプローンカクテルが並んでいる。ターキーもある。
「ああ、ターキーは帰宅してから俺が作った。多分、美味いぞ」
「さすがお兄様!」
「ケーキは、紅茶の美味しいお店で買ったからね。メインをいただいてから、切り分けるとしよう」
「はい、天使様」
向かい合って座る二人の間に、椅子を置いて座る。天使と悪魔に、元人間の使い魔なんて、なんてヘンテコ。ヘンテコなのに、ママパパと一緒に囲んだ食卓が、重なって見える。
「ああ、そうだ、ダイアナ。食べる前に、これを」
お兄様が思い出したように、パチンと指を鳴らす。私の腕の中に、赤いリボンで包装された包みが出現する。
「プレゼントだ。メリークリスマス、ダイアナ」
「二人で選んだんだよ。メリークリスマス、ダイアナちゃん」
珍しく表情いっぱいに笑みを湛えたお兄様と、柔らかく笑う天使様。私はまた零れそうになる涙を抑えて、二人に笑顔を向けた。これ以上ないほどの、感謝を込めて。
「お兄様、天使様、メリークリスマス!」
「ああ、ターキーは帰宅してから俺が作った。多分、美味いぞ」
「さすがお兄様!」
「ケーキは、紅茶の美味しいお店で買ったからね。メインをいただいてから、切り分けるとしよう」
「はい、天使様」
向かい合って座る二人の間に、椅子を置いて座る。天使と悪魔に、元人間の使い魔なんて、なんてヘンテコ。ヘンテコなのに、ママパパと一緒に囲んだ食卓が、重なって見える。
「ああ、そうだ、ダイアナ。食べる前に、これを」
お兄様が思い出したように、パチンと指を鳴らす。私の腕の中に、赤いリボンで包装された包みが出現する。
「プレゼントだ。メリークリスマス、ダイアナ」
「二人で選んだんだよ。メリークリスマス、ダイアナちゃん」
珍しく表情いっぱいに笑みを湛えたお兄様と、柔らかく笑う天使様。私はまた零れそうになる涙を抑えて、二人に笑顔を向けた。これ以上ないほどの、感謝を込めて。
「お兄様、天使様、メリークリスマス!」