30話 口喧嘩

「天使サマ、やっぱり運転は俺が代わるから」
「いや、ようやくコツを掴んで来たんだ、もう少し……」
キキィーッ(急ブレーキ、慌てて走り去る通行人)
「ほら言わんこっちゃない。もう少しひとけのない道で練習してからだな……」
「お前が横で煩いからだよ、ちょっと静かにしててくれないか」
「な…………」
(その後、数時間うなだれて沈黙する悪魔)
「悪かった、あれは私が本当に悪かったよ……だからもう車から出てくれ、な?」
「…………」
(その後、数日間は家にこもって落ち込み続ける悪魔)
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