192話 merry Christmas!!
昨日は暖かく過ごしやすい一日となり、夜にも雪は降らなかった。ホワイトクリスマスを期待していたダイアナは寂しそうだったが、朝、俺や天使、他の使い魔たちからのプレゼントの包みを見てそんな気持ちも吹き飛んだようだ。
「お兄様! 新しいスケート靴ありがとう! どうして私が欲しがってるってわかったの?」
「これはサキュバスのプレゼントかしら。可愛いけれど、まだ私には早いわ……」
「バクからのプレゼントはもこもこのパジャマなのね! 今日から早速使わせてもらうわ!」
「天使様からは聖書に関する本一式……頑張って勉強しないといけないわね……」
そんな調子で、ツリーの下に積み重なっていた包みを一つ一つ開いては感想を述べて、逆に自分も使い魔たちにクリスマスカードを渡して騒々しく、もとい賑やかに過ごしている。
俺や獏が興味深くその様子を眺めているところに、教会の仕事を一通り片付けたらしい天使がやって来た。
「メリークリスマス! ダイアナちゃん、プレゼントをたくさんもらえたかな?」
天使というものは、人々の信仰心が最大限に高まる今日この日、最も調子が良い。俺の愛する天使も、普段よりさらに輝くようだ。金色の髪がふわふわと肩のあたりで揺れてとても可愛らしいが、全身から聖性が溢れて、他の使い魔たちには刺激が強すぎるだろう。
しかし敬虔なクリスチャンでもあり奇跡も魔法も効かないダイアナは、天使に笑顔を見せた。
「天使様! 御本をたくさんありがとう! この機会に、頑張って勉強するわね」
「ダイアナ。読む時は必ず自室で読んでくれよ。俺はいいとしても使い魔の連中が怪我をするかもしれないからな」
俺の言葉に、ダイアナは慌てて本を包みに仕舞う。
「それにしても、今年は雪が降らなくて残念だったね。昨日の暖かさで、積もっていたのも全て溶けてしまったみたいだ」
天使が椅子に腰を落ち着けながら言った。
「今年は奇跡を使わなかったのか」
「まあ、毎年毎年降らせてもいられないからねえ」
そういうものか。
天使は窓の外に目をやり、しみじみと言う。
「皆でスノーマンを作ったのが懐かしいな」
「ああ、あれな」
数年前、俺と天使とダイアナとで、雪の積もった日にスノーマンを作ったことがある。その時はマイケルも呼び出して、誰が一番上手に作れたかをジャッジしてもらったものだが……。
「そうね、また皆で作りたいわ」
「あの時のダイアナのスノーマンは本当に良かったからな」
翼を持ったスノーマン三体……俺と天使、そしてダイアナ自身を模したあのスノーマンは、今でも俺と天使の会話に上る傑作だ。
「悪い兄ちゃんが前に話してくれたけど、とてもよく出来てたんだって?」
獏が尋ね、ダイアナは照れた様子で髪の毛をいじった。
「まあ、雪がないとスノーマンは作れないからな。今日のところはこれで我慢してくれ」
俺は作っておいた四人分のココアを運んで来て、テーブルに並べた。
「おや、可愛いね。スノーマンが浮かんでいる」
天使が声を上げ、寄ってきたダイアナも「あら!」と歓声を上げた。ココアには、この場にいる四人をイメージして顔を描いた、マシュマロ製のスノーマンが浮かんでいるのだ。
「アイシングクッキーも焼いてあるし、夜はご馳走だ。今日はのんびり、家で過ごそうぜ」
「そうだね。悪魔の家でこんなことを言うのも何だけれど……いいクリスマスにしよう」
天使の言葉に一同で笑い、俺たちはカップを掲げ合った。一年の締めくくり、そして新たな年の始まりに向けて。
「お兄様! 新しいスケート靴ありがとう! どうして私が欲しがってるってわかったの?」
「これはサキュバスのプレゼントかしら。可愛いけれど、まだ私には早いわ……」
「バクからのプレゼントはもこもこのパジャマなのね! 今日から早速使わせてもらうわ!」
「天使様からは聖書に関する本一式……頑張って勉強しないといけないわね……」
そんな調子で、ツリーの下に積み重なっていた包みを一つ一つ開いては感想を述べて、逆に自分も使い魔たちにクリスマスカードを渡して騒々しく、もとい賑やかに過ごしている。
俺や獏が興味深くその様子を眺めているところに、教会の仕事を一通り片付けたらしい天使がやって来た。
「メリークリスマス! ダイアナちゃん、プレゼントをたくさんもらえたかな?」
天使というものは、人々の信仰心が最大限に高まる今日この日、最も調子が良い。俺の愛する天使も、普段よりさらに輝くようだ。金色の髪がふわふわと肩のあたりで揺れてとても可愛らしいが、全身から聖性が溢れて、他の使い魔たちには刺激が強すぎるだろう。
しかし敬虔なクリスチャンでもあり奇跡も魔法も効かないダイアナは、天使に笑顔を見せた。
「天使様! 御本をたくさんありがとう! この機会に、頑張って勉強するわね」
「ダイアナ。読む時は必ず自室で読んでくれよ。俺はいいとしても使い魔の連中が怪我をするかもしれないからな」
俺の言葉に、ダイアナは慌てて本を包みに仕舞う。
「それにしても、今年は雪が降らなくて残念だったね。昨日の暖かさで、積もっていたのも全て溶けてしまったみたいだ」
天使が椅子に腰を落ち着けながら言った。
「今年は奇跡を使わなかったのか」
「まあ、毎年毎年降らせてもいられないからねえ」
そういうものか。
天使は窓の外に目をやり、しみじみと言う。
「皆でスノーマンを作ったのが懐かしいな」
「ああ、あれな」
数年前、俺と天使とダイアナとで、雪の積もった日にスノーマンを作ったことがある。その時はマイケルも呼び出して、誰が一番上手に作れたかをジャッジしてもらったものだが……。
「そうね、また皆で作りたいわ」
「あの時のダイアナのスノーマンは本当に良かったからな」
翼を持ったスノーマン三体……俺と天使、そしてダイアナ自身を模したあのスノーマンは、今でも俺と天使の会話に上る傑作だ。
「悪い兄ちゃんが前に話してくれたけど、とてもよく出来てたんだって?」
獏が尋ね、ダイアナは照れた様子で髪の毛をいじった。
「まあ、雪がないとスノーマンは作れないからな。今日のところはこれで我慢してくれ」
俺は作っておいた四人分のココアを運んで来て、テーブルに並べた。
「おや、可愛いね。スノーマンが浮かんでいる」
天使が声を上げ、寄ってきたダイアナも「あら!」と歓声を上げた。ココアには、この場にいる四人をイメージして顔を描いた、マシュマロ製のスノーマンが浮かんでいるのだ。
「アイシングクッキーも焼いてあるし、夜はご馳走だ。今日はのんびり、家で過ごそうぜ」
「そうだね。悪魔の家でこんなことを言うのも何だけれど……いいクリスマスにしよう」
天使の言葉に一同で笑い、俺たちはカップを掲げ合った。一年の締めくくり、そして新たな年の始まりに向けて。