159話 ラストスパート!!
「それで、私のところに来たってこと」
マツリカは、朝のお兄様のようなため息をついた。宿題の山を抱えて訪れた私を部屋に通してくれたマツリカは、それこそ数学の先生のように腕を組んだ。
「ダイアナのことだから、まだ終わってないんだろうとは思っていたけれど」
「さすがマツリカ、お見通しね」
「喜ぶとこじゃないのよ」
マツリカの黒い瞳が、私をじっと見つめる。
「それで、……神父様のような講義は嫌なのよね?」
「ええ。とりあえず、前の学年にまで遡ったりはしなくていいから、このプリントの問題だけでもひとまずは解けるようになりたいの」
それと、他の教科の宿題も。
マツリカは一分ほどそのまま黙って私を見つめていたけれど、やがて、ふうと息を吐いた。ため息ではない。根負けしたような息だ。
「わかったわ。宿題を終わらせること最優先で、付き合ってあげる」
「やったあ! ありがとうマツリカ!」
抱き付かんばかりに喜ぶ私に、マツリカはぴっと指を突きつけた。
「ただし! 貴重な夏休みの最後一週間を割くのだから、真剣にやること! 本当ならダイアナのお兄様や神父様の意見に、私だって賛成なんだから」
「はい!」
夏休み最後の一週間、宿題を終わらせるためとはいえマツリカと過ごせるのは、とっても嬉しい。自然とニコニコしてしまう。
「そういえばカミラもまだ終わっていないと言っていたし、せっかくだから呼びましょう」
「カミラも!? ……全くもう、私のお友達ってどうしてこう……」
マツリカはこめかみに手を当てて、嘆かわしいと言わんばかりに首を振った。
こうして夏休み最後の一週間が始まった。
マツリカは、朝のお兄様のようなため息をついた。宿題の山を抱えて訪れた私を部屋に通してくれたマツリカは、それこそ数学の先生のように腕を組んだ。
「ダイアナのことだから、まだ終わってないんだろうとは思っていたけれど」
「さすがマツリカ、お見通しね」
「喜ぶとこじゃないのよ」
マツリカの黒い瞳が、私をじっと見つめる。
「それで、……神父様のような講義は嫌なのよね?」
「ええ。とりあえず、前の学年にまで遡ったりはしなくていいから、このプリントの問題だけでもひとまずは解けるようになりたいの」
それと、他の教科の宿題も。
マツリカは一分ほどそのまま黙って私を見つめていたけれど、やがて、ふうと息を吐いた。ため息ではない。根負けしたような息だ。
「わかったわ。宿題を終わらせること最優先で、付き合ってあげる」
「やったあ! ありがとうマツリカ!」
抱き付かんばかりに喜ぶ私に、マツリカはぴっと指を突きつけた。
「ただし! 貴重な夏休みの最後一週間を割くのだから、真剣にやること! 本当ならダイアナのお兄様や神父様の意見に、私だって賛成なんだから」
「はい!」
夏休み最後の一週間、宿題を終わらせるためとはいえマツリカと過ごせるのは、とっても嬉しい。自然とニコニコしてしまう。
「そういえばカミラもまだ終わっていないと言っていたし、せっかくだから呼びましょう」
「カミラも!? ……全くもう、私のお友達ってどうしてこう……」
マツリカはこめかみに手を当てて、嘆かわしいと言わんばかりに首を振った。
こうして夏休み最後の一週間が始まった。