超スーパーハイパーウルトラ大吉

 初詣で引いたおみくじが白紙だった。こんなことある? 驚いて巫女さんに尋ねたら彼女は私よりも驚いて飛び上がり、そのまま神主さんの所まで案内してくれた。
「ほう。これは珍しいものをお引きになりましたね」
 神主さんはしげしげと白紙のおみくじを見つめた。
「やっぱり珍しいんですね。でもどういうことなんです、不良品ですか」
「とんでもない。これは最優良品ですよ」
 神主さんは恭しくおみくじを私の手に戻すと、懐から極細のサインペンを取り出して私に差し出した。
「これは『何もかもあなたの自由』ということなのです」
「えっ」
 そんな訳で私の手元には『超スーパーハイパーウルトラ大吉』のおみくじがあるのだ。
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