novelmber 2023

「脚本家のお兄さん。素敵な物語をありがとう」
 主演を務める少女が言う。
「こちらこそ。君がいてくれたから劇が完成したんだ」
「私、終幕が来なきゃいいのにって思ったのは初めてよ」
 君が望むなら、ぼくはいくらでも、終わりのないシナリオを書けるんだよ。
 言葉を呑み込み、舞台へ向かう少女を見送る。
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