novelmber 2023

 舞台上で女が嘆く。愛する男の影に取りすがるが、影はするりと下手へ消え去ってしまう。
 観ていて、なんだか嫌な気持ちがした。
 女がしくしくと蹲り舞台上のひとつの点と化した時、するすると幕が閉じていった。幕間だ。こんな折に。
 眉を顰めているとやがて、果たせるかな、女の甲高い悲鳴が上がった。
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