ユメイキュウツツ
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星の雫
鍾乳洞の中は夏でもひんやりしている。微かな光が照らす足場を恐る恐る進む私に、先を行く先生が笑う。
「ほら、ご覧」
見上げると、高い石灰石の天井から、幾つものつらら。
「あれ一本出来るのに、二万年ってとこかな」
自分の小ささが、なんだか面白くなってくる。
何万年分の一かの雫が私の頭に落ちた。
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