2025年

「隠れ家あります」という看板が通勤路にあった。立地や料金システム等の詳細は一切不明だ。今どきではない。
 看板はその後もそこに立っていて、見るたびに私は、自分なりの理想の隠れ家を想像した。
 時が経つごとに脳内の隠れ家はどんどん立派になり、今ではいつでもそこに行ける。
 隠れ家は確かにある。

お題「隠れが」
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