サンストーンのあなた
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身体が浮遊感に包まれる。
急速にずれる視界に、自分が落ちているのだと気がついた。とっさに顔を上げると、隣にいた彼女——瀬名瑞月が驚きとも悲しみともつかぬ色に顔を歪める。
コンマも待たず、瑞月は武器である斧槍の柄を突き入れた。彼女の努力もむなしく、俺の身体には届かない。無情に、俺は暗闇へと落ちていく。彼女の寒色の瞳が見開かれた。澄んだ瑞月の虹彩が涙で揺らいだ気がする。
そんな、今にも折れそうな、心細い顔をするな。俺は、だいじょうぶだから。
彼女を悲しませてはいけないと、怖いくせに必死で笑った。縋るために伸ばした手のひらを握りしめて、親指を何とか立ててみせる。
遠ざかる彼女に、俺のメッセージが届いただろうか。
届いていてほしい。俺は、どんな場所でも大丈夫だからと、精一杯の虚勢を張る。
だから、お前は泣かないでくれ。
急速にずれる視界に、自分が落ちているのだと気がついた。とっさに顔を上げると、隣にいた彼女——瀬名瑞月が驚きとも悲しみともつかぬ色に顔を歪める。
コンマも待たず、瑞月は武器である斧槍の柄を突き入れた。彼女の努力もむなしく、俺の身体には届かない。無情に、俺は暗闇へと落ちていく。彼女の寒色の瞳が見開かれた。澄んだ瑞月の虹彩が涙で揺らいだ気がする。
そんな、今にも折れそうな、心細い顔をするな。俺は、だいじょうぶだから。
彼女を悲しませてはいけないと、怖いくせに必死で笑った。縋るために伸ばした手のひらを握りしめて、親指を何とか立ててみせる。
遠ざかる彼女に、俺のメッセージが届いただろうか。
届いていてほしい。俺は、どんな場所でも大丈夫だからと、精一杯の虚勢を張る。
だから、お前は泣かないでくれ。