falling down
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同時に、瑞月は気がつく。胸の中で何か温かいものが暴れていると。それは、ペルソナが技を繰り出すときの高揚感にも似ていた。ヨナガヒメだ。ヨナガヒメが瑞月に働きかけている。瑞月は青いカードを割った。
「出でませ、ヨナガヒメ」
瑞月の隣に、ヨナガヒメが現れる。実体を持つやいなや、彼女ははおっていた打掛をするりと脱いだ。何を思ったのか、ヨナガヒメはそれを瑞月に羽織らせたのである。夜空を切り取った模様をもつ絹の滑らかな布地が、瑞月を包む。これには陽介も瑞月も驚いたように口を開けた。いち早く反応したのは陽介だった。
「よ、ヨナガヒメ!?なんで瀬名に服着せたんだ?」
「…………?」
瑞月の前に回ると、ヨナガヒメは打掛のしわを整える。瑞月に着物を着せて満足した彼女は、くるりと陽介へと振り向いた。両手の親指と人差し指を使って、フレームのような長方形を陽介に向ける。ヨナガヒメのたくらみに、瑞月は気が付いた。
「え、ナニ?カメラ出せってコトか?」
「ふふっ、あは、あはははははっ! そうかそうか。そういうことか。ヨナガヒメ、君は面白いことを考えるなぁ」
「え、話についていけないの俺だけ?」
破顔する瑞月に対し、陽介は困ったように片眉を下げた。これは本当に分かっていないな。と、瑞月は笑いすぎて滲んだ涙を指で拭う。
「現代で、女性が打掛を着るのはどんなときか、花村は知っているか?」
「高級そうな着物だから、誰かと合う日とか、パーティーとか、そういうんじゃねぇの?」
さすが特捜隊副リーダーの陽介だ。推測がいい線をいっている。ヒントを与えれば、陽介は答えを導き出すだろう。けれど、気を急いた瑞月は答えを告げてしまおうと口を開いた。
「婚礼衣装。花嫁さんが着る衣装だよ。ヨナガヒメは、私を即興で花嫁に仕立てて、おまえさまとの写真を撮ろうとしたんだ」
スマホを掲げたまま、陽介はボンッと顔から湯気を爆発させた。
「出でませ、ヨナガヒメ」
瑞月の隣に、ヨナガヒメが現れる。実体を持つやいなや、彼女ははおっていた打掛をするりと脱いだ。何を思ったのか、ヨナガヒメはそれを瑞月に羽織らせたのである。夜空を切り取った模様をもつ絹の滑らかな布地が、瑞月を包む。これには陽介も瑞月も驚いたように口を開けた。いち早く反応したのは陽介だった。
「よ、ヨナガヒメ!?なんで瀬名に服着せたんだ?」
「…………?」
瑞月の前に回ると、ヨナガヒメは打掛のしわを整える。瑞月に着物を着せて満足した彼女は、くるりと陽介へと振り向いた。両手の親指と人差し指を使って、フレームのような長方形を陽介に向ける。ヨナガヒメのたくらみに、瑞月は気が付いた。
「え、ナニ?カメラ出せってコトか?」
「ふふっ、あは、あはははははっ! そうかそうか。そういうことか。ヨナガヒメ、君は面白いことを考えるなぁ」
「え、話についていけないの俺だけ?」
破顔する瑞月に対し、陽介は困ったように片眉を下げた。これは本当に分かっていないな。と、瑞月は笑いすぎて滲んだ涙を指で拭う。
「現代で、女性が打掛を着るのはどんなときか、花村は知っているか?」
「高級そうな着物だから、誰かと合う日とか、パーティーとか、そういうんじゃねぇの?」
さすが特捜隊副リーダーの陽介だ。推測がいい線をいっている。ヒントを与えれば、陽介は答えを導き出すだろう。けれど、気を急いた瑞月は答えを告げてしまおうと口を開いた。
「婚礼衣装。花嫁さんが着る衣装だよ。ヨナガヒメは、私を即興で花嫁に仕立てて、おまえさまとの写真を撮ろうとしたんだ」
スマホを掲げたまま、陽介はボンッと顔から湯気を爆発させた。