桜都国/桜花国
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どくん。
どくん。
血管が、心臓が、脈打つ様な音がこだまする。
嫌に耳に残るような、そんな音が室内に響き渡る。
不思議な鏡の前には、1人の女性と老人と呼ぶにはまだ若い男性がいた。
あるものは従うように、あるものは支配欲にまみれ王座のように仰々しい椅子へ腰をかけている。
女性は腰掛けている男性へ、凛とした声で囁く。その声はまるで虚無のようだ。
「予想外の感情があったようですね」
「これも、あの〈魔女〉の一手か。
しかし、干渉できる値が限られているのはあちらも同じ」
王座のような椅子には、数多の同じ顔の女性が群がっていた。その瞳も、また虚無である。
「予測と違う者が入り混じっているが、それもまた一つの〈道筋〉のうち」
「李家の者、ですか」
「あぁ、クロウ・リードの成れの果てが打った手だろうが…まぁ、アレには少し細工をした。何も出来まい。-----それに、こちらには、あれがある」
どくん、どくんと脈打つもの、鏡か。
それとも----男の後ろにある、水牢か。
(予定、不調和)