新世界編
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腕に巻かれた包帯を最後にきゅっと止められ圧迫感に眉が寄った。チョッパーは何やら言いたげにこちらを見るが、乾いた笑みで受け流した。
あれからノアは無事止まり、ホーディも倒して今はサニー号で広場から逃げてる途中だ。
横を泳いでるしらほし姫に何度か止められたが、ゾロさん曰く、ヒーロー扱いは寒気がするらしい。なんだかルフィと同じこと言ってるが、某アンパン配りヒーローじゃないんだからお酒や肉を渡さなくてもいいんじゃないかな、と思わなくもない。
応急処置はよし、と先生からお達しが出た後すぐ側でルフィの大きな声が響いた。
「なぁんで断るんだよォジンベエ〜〜!!
一緒に冒険しよう!!」
「そうだ仲間になれ親分!」
「元七武海がいたら心強ェ! あと、ルフィ絶対安静な」
「じゃから、今はムリだと言うとるだけじゃ!」
ジンベエさんはわたし達の圧に押されながらも今にも飛びかかってきそうなルフィをどーどーと抑えて語る。
「誘ってくれた事は本当に嬉しくおもう。お前さん達と海を行くのはさぞ楽しかろう。……しかし、わしにはまだやらにゃならん事があるんじゃ。現在の立場というものがあるんじゃ…、今はそこを離れて来ただけ。人の道に仁義を通し、ーースッキリと身軽になった時、今一度わしはお前さん達に会いに来ると約束しよう。
その時にまだ今の気持ちのままでおってくれたのなら、もう一度誘ってくれんか“麦わらの一味”に!!」
真剣な眼差しで話してくれるのを見て、またジンベエさんを好きになる。だって、ルフィの誘いを断るだけじゃなくて、本当に真剣に物事を考えてくれてるんだと伝わってくる。
「……!絶対だぞ!!お前!!!」
「おいおい、男が仁義を口にしてんのに追い込むんじゃねェよ」
「随分好かれたわね」
「わたしもジンベエさんが仲間になってくれるの楽しみです!」
「ヨホホ」
「ルフィがホレ込んだ男だ!みんな待ってっからよォジンベエ!」
「ああ…、すまん」
ジンベエさんは静かに噛み締めるように目を瞑った。あんまり無理に誘っちゃダメかなと思っていたけど、満更でもなさそうで安心した。
ふくふく笑っていれば横から視線を感じて振り向けば、階段に腰掛けているサンジさんと目があった。何だろうと言葉にする間もなく眉を下げて笑って小さく手を振られたので反射的に振かえした。なんだったんだろう?
そうこうしている間に話は変わって、すぐに“新世界”に入るか、それともしらほし姫の言葉に甘えてゆっくりさせてもらうかの二択になっていたらしい。ウソップさんとサンジさんはゆっくりマーメイドカフェに行きたいらしい。ルフィはンーーーと首を傾げて決めかねているようだった。すると、追いついたリュウグウ王国の騎士さんに呼び止められて聞こえて来たのは電伝虫を通したネプチューン王の声だった。
『ルフィ君!!宴の仕切り直しをしようじゃもん!!』
「宴〜〜〜〜〜〜!!? じゃあハチとケイミーも呼びに行こう!」
「ヨホホ、宴なら断る理由はありませんね」
パッと明るくなったルフィの顔を見て、誰も異議を唱える人はいなかった。
*
招待された部屋は深海のように暗く水でいっぱいで、わたし達は長いヒラメ?の上でのんびりと運ばれていく。開けた部屋には何百人もの兵士達がわたし達を見上げて手を振っていた。
「ヒーローの登場だ!」
「ありがとーー!ヒーロー!!」
「麦わら〜〜!!」
「うっせーー!!ヒーローって言うな!肉はおれが食う!」
ルフィ達ではないが、こんなに歓迎された事ないからどう反応していいやら困ってしまう。とりあえず笑いながら手を振ってみれば下でぎっちぎちになってる兵士さん達もめいいっぱい振り返してくれる。
「てめーらアンリちゃんに群がるなーーー!!!」
「おれは酒が飲みてェ!!」
「はちゃめちゃだあ…」
「あ、あの!ルフィ様達!正面のステージを見てください!」
目の前には豪華で広々としたステージがあり、ライトが段々中央を照らしていく。どうやらこの部屋はとてつもなく大きな宴会場のようだ。センターにいたのは魚人島で1番の歌手らしく、綺麗なソプラノボイスが耳心地いい。追いつくようにジャズオーケストラの奏でる音に思わず手拍子。トランペットが盛り上がったところで、マーメイドダンサーさん達が艶やかに舞い踊る。サンジさんじゃないがわたしも歓声を上げた。だって人魚さん達はとても可愛くて、思わず手を振ってみればにっこりとウインクを返してくれた。はわ、ファンサもらっちゃった…!!
「どうしようナミ!すごくたのしい!」
「アンタがそれでいいならいいけど、アレはいいの?」
「ん??」
お向かいのヒラメに乗っているサンジさんは相変わらずマーメイドダンサーさんにメロメロだ。また石になってる。何度見ても胸のムカムカは収まらないが、ツンとそっぽ向いて見ないようにすればいい。
「アンリが嫌ならそう言えばいいのに」
「わたしが何か言う権利ないでしょ。それにサンジさんが女の人大好きなのは今に始まったことじゃないんだし」
「ふーーん…」
ナミが感情の乗ってない相槌を返した後、配られた杯の中身を空っぽにした。わたしも習うようにくびっと飲むと、甘くてこっくりした飲み口でびっくりした。どうやらお酒らしい。
前世も含めて初めて飲んだけれど、喉が少し熱くなるだけでまろやかな甘みが美味しい。早くも空きそうになった杯に給仕係の人魚さんが笑顔で注いでくれた。
「お口に合いましたか?」
「はい!すごくおいしい」
「リュウグウ王国の特級酒なんですよ。お気に召したようでよかった」
「あ、もうそんなには…」
空になりそうなところに次々注いでくる給仕係さんは満面の笑みだったので、好意で杯を満たしているのが見て取れる。お酒の席での断り方なんて知らないし、選択肢は飲む一択だ。ぐっと飲み干せば酒気で喉が熱くなりさっきよりふわふわした気分になる。なるほど、これがお酒かぁ…なんて冷静な自分と今すぐに寝たい自分がいる。
「うわぁ!アンリちん、大丈夫?!」
「あはは、らいじょーぶらいじょーぶ…へふ」
そこからはあんまり記憶がなく、気がつけば宴会場から少し離れたバルコニーに連れ出されていた。目の前には室内よりも少しだけ明るい海底の景色が見える。手を伸ばしたら届きそうで、ふと持ち上がった腕は無意識に海を求めた。けれど指先は冷たい水を感じることなく、熱が引き止める。
「アンリちゃん、そっちは危ねェよ」
「サンジさん」
優しい声が鼓膜を揺らす。これがあまりにも心地よくて、わたしサンジさんの声も好きなんだと気付いた。危ないと言われた所はバルコニーで、もう少しで手摺から身を乗り出すような勢いだったらしい。
サンジさんはそのまま座れそうな段差まで手を引いてくれた。酔ってるからかな、少しだけ素直に話せそうだ。差し出されたグラスには水が並々入っていた。しっかり持ってと言われ持たされて、促されるまま飲み干した。それでもなかなか酒気は抜けずぽわぽわとサンジさんと深海の雰囲気を眺める。
「酒は気に入った?」
「うん、あれおいしかったね。いっぱいついでくれたから、いっぱいのんじゃった」
「アンリちゃんが気に入ったならおれが船の上でとびきり甘いカクテル作るからさ、1人で呑まないって約束してくれるかい?」
「ほんと?!ぜったいね!」
「…クソ野郎どもが集まる気持ちが痛ェほど分かるぜ、ったく」
さらりと撫でられた頬の感覚にも心地よさを覚えサンジさんの手に擦り寄れば、なぜが胸を抑えて唸り声をあげた。まだ血が足りないのか、もしそうならチョッパーに診てもらった方がいいのかな。戸惑いながらも腰を上げれば、またサンジさんに手を取られて阻まれる。さっきまで蹲ってたはずの人は本当に真剣に、少しだけ躊躇しながらも重くわたしの名前を呼んだ。
「…どうしたの?」
「あのさ、……アンリちゃんは、エースと仲良いのか?」
サンジさんの声は小さかったはずなのに遮るものがなかったからか大きく響いた気がした。
本当に不安そうに眉を顰める表情だが、なぜ急にエース?と疑問が湧き出て仕方ない。キョトン顔だったのだろうわたしに、伏し目がちに、とても深刻そうにサンジさんは答えた。
「…あの野郎、シャボンディ出発の時に、アンリちゃんにキ……いや、お互いに呼び捨てにして仲良さそうにしてたから」
「っふふ、あはは。サンジさんかわいい」
「かわ、!? アンリちゃんの方が可愛い…!!が、可愛さに惑わされねェぞ!あの時、キスして別れたのだっておれは未だにはらわた煮えくり返る思いで……!!!」
「キス!? してないしてない!!」
「エッ!??」
「…いや、ほっぺにちゅってされたけど…。あんなの挨拶みたいなものだろうし、」
「口じゃねェのかまぎらわしい!!でもクッソ羨ましいィ!!!」
ぐぬぬと歯噛みしてるサンジさんを見て、また笑いが込み上げた。目の前でくるくる変わる表情に堪えようと思っても止まらない。もしかしたらわたし笑上戸ってやつなのかも。もう酔いは覚めたはずなんだけどなあ。
「笑いすぎたぜアンリちゅあん…」
「ふふ、ッンごめんなさい。サンジさんってばすっごく可愛いから」
「ひでェよ…、おれァ嫉妬で気が狂っちまうかと思ったんだから」
「…しっと?」
思わぬ言葉に一瞬どういう意味か理解できなかった。理解した後でもなんで、とはさすがに言えない。だって前後の文脈でエースとわたしの話が出てたんだから。
つまり、出港前のほっぺにちゅーで、サンジさんがヤキモチ妬いちゃったってこと? もしかして、ずっと言いたそうにしてたのってこの事だったのかな?
そっと熱くなってきた頬っぺたを手で隠した。
「で、でも、気が狂いそうって言うのは大げさなんじゃ…」
「いや、ホント……アンリちゃんが誰かのモンになっちまったって考えるだけで心臓が鉛みてーに重くなって、そのうち動かなくなるんだとばかり思ってたよ」
「え、」
サンジさんの言った表現、というより症状に見覚えがあった。わたしもサンジさんが自分の入れない領域で楽しそうにしてた時、“そう”だったから。なるほど、“これ”が嫉妬か。チョッパーに診てもらってても分からなかっただろうな。
「ーーねえ、サンジさん。わたしもって言ったら驚く?」
「…そ、れってどういう」
「うふふ、へへ」
自分の鈍感さと恥ずかしさを誤魔化しながら寝転ぶと、サンジさんは慌てたようにわたしの名前を呼んだ。けれど、酔っ払って寝てると思って欲しくて狸寝入りを決めていれば次第に本当の眠りについてしまった。
何分経ったか、寝返りを打てばそのまま意識は覚醒し微睡んだ視界は徐々に鮮明になっていく。それでも起きたくなくて体が重い。瞼を擦ればオレンジの髪色が隣に座っていた。戯れてもたれるように体を起こせば何やら山のようなものが動いた。
「ナミ、お水ある〜…?」
「…ぅおほん、すまんが水はもっとらんのじゃもん」
「……じゃもん?」
もう一度目を擦ればオレンジの髪は艶々ウェーブではなくもじゃもじゃだ。いろいろもじゃもじゃの人魚だ。しかもはるか高い頭上には大きな王冠がきらりと光っていた。さぁっと血の気が引き、冷や汗が額から頬まで一直線に流れる。ああ、さっきの戦いがこの不敬でチャラ。もしくは打首…、もしかしたら今この境地に立たされ見聞色が大輪を咲かせたのか、見える未来はバッドエンドのみ。見せないでよこんな未来視。
せめてわたしの首だけで許していただけないだろうか、ルフィ達に残す言葉考えないと、いつの間にか三つ指立てて額を床へ擦り付けながら最期まで格好つけたくて、心の中で辞世の句を読んでた。
「ま、待て!貴方にそうまでされるとわしの首が飛ぶんじゃもん!わしはまだ娘の成長を見届けさせてくれ!」
「……はい? あの、つかぬことを伺いますが、不敬を働いたのはわたしでは?」
「何を申される、我々は龍神様の眷属と言っていい存在じゃもん。つまりこれまでの許しを乞うのはわしの方じゃ」
大きな体を折り曲げて、垂れてはいけない首(こうべ)が向けられた。龍神さまの名前が出て思い出したが、確か前にケイミーからネプチューン王は龍神教に関心があるとは聞いていたが、この口ぶりからすると。
「もしかして、龍神さまと会ったんですか…?」
「……うむ、あの方からは何も喋るなと言われておったのじゃが。子が泣くことは、あの方も良しとはせんじゃもん」
にっこり笑い大きな指でわたしの頬を撫でるネプチューン王はとても優しい体温だった。
ネプチューン王はどうやら昔は本当にただ龍神教を信じていたらしいが、最近になってあの人がお忍びでやってくるように、いまや茶飲み友達のようになったのだとか(ネプチューン王からは“友達”なんて恐れ多いと言われていた)。
「少し前に来た時、そなたがこの国を通るからよろしく頼むと言われたのじゃが、まさか予言の海賊の一味で城に立て篭もり、さらには国まで救われるとは思わんかった…」
「本当に、何から何まですみません…」
「いやいや、わしがもっとアンリ様の特徴を伺っていれば…」
「それは仕方ないですよ、もう龍神族ではないので」
包帯が巻かれた方の腕で、見慣れてしまった白い毛先をくりくりと摘む。
龍神さまはその話をしていなかったのか、ざっくりとした経緯を話せば目をまんまるくさせて固まってしまった。あの人本当に、意外なところで適当なんだから。
「あはは…、だからわたしに“様”とか付けなくていいですよ。麦わらの一味として扱ってください」
「…ああ、分かった。そうしよう」
「あ!でも一つだけ、」
「?」
「龍神さまは、お元気そうでしたか…?」
おずおずと誰にも聞こえないような声で聞いた。わたしはあの人の手を取らず、龍神族を終わらせた子どもだから。本当は聞く権利なんてないはず。だけどやっぱり“わたし達”にとって大切な人であることには変わりないから、どうか元気でいてほしいのだ。声が聞こえなくても、手が届かなくても。
「…あぁ、元気だとも」
「へへ、それならよかった」
*
「え〜〜〜〜〜ん!!ルフィ様達もう行ってしまわれるのですか!? せっかくお友達になれましたのに…。せめてあと1日、いえ1週間、いいえ1年だけ!!」
「延びたねぇ…」
「お前は最初っから最後まで泣いてんなぁよわほし」
「も…申し訳ございません泣き虫やめます…ひっく、ひっく」
うちの船長は出航だと言ってからの行動力がものすごい。昨日まで宴をしていたのにもう出航するそうだ。王族の方々はまだ身体中包帯巻いてるのに見送りに来てくれているし、ケイミー達やマーメイドカフェの見知った人魚さん達も多くいる。サンジさんの方を見れば何故かぱちっと目が合った。昨日はあんなにメロメロだったのにどうしたんだろうか。
「サンジさん、人魚さん達のとこ行かないの?」
「いやァ…、その…」
何故か顔を赤く染めて視線は宙を見ている。
首を傾げてもサンジさんの視界にはなかなか入らない。さっきまで目があったのに。
すると背後からポップなギターの音が聞こえた。一音一音丁寧に爪弾かれるそれは振り向かずとも分かるブルックさんで。
「ヨホホホホ〜〜!いいですよねェ夢の魚人島生活!!しかしこの恋模様も見逃せない!!
ワンッツッスリッフォ♫♪」
「おお名案だ、めんどくさいから残れ残れ」
「んだとマリモォ!!」
サンジさんとゾロさんの喧嘩を眺めつつ、ケイミー達に別れの挨拶をした。泣いてるケイミーにちょっとだけもらい泣きしちゃったけど一生会えないわけじゃない。
いっぱいお土産ももらったし、荷物も詰めた。色んな人にお礼も言えた。
「よし!帆を張れェ〜〜!!!!出航するぞ〜〜〜〜〜!!!!!!」
「またな“魚人島”〜〜!!!」
「また来いよ〜〜!!!」「お菓子と肉食いに来〜〜い!!」
「人間好きになったぞ〜〜〜!!!」
「あ、たぬきとロボも!」「トリさんきれいだった〜〜!!」「あれホネは?」
「元気でねルフィちん達〜〜〜!!」
「またたこ焼き食いに来〜〜〜〜い!」
「テメェら愛してるぜ〜〜〜〜⭐︎」
ガヤガヤと嬉しい言葉が聞こえて魚人島の人たちが豆粒くらいになっても見えるように、腕が千切れそうなくらい手を振った。
対岸が遠のくに連れ声が聞こえなくなっていくその時ぐらりとサニー号が傾いた。壁にぶつけたおでこをさすりながら最後の見送りに来てくれたしらほし姫の元に近寄った。
「ルフィ様!いつかまたお会いッ、お会いできましたなら!その時はもう…、泣き虫から卒業しておきますから…! …また、楽しい“お散歩”に連れ出してくださいませ!!」
「散歩??また母ちゃんの墓に行きてェのか?」
「……今度はもっと遠くの、海の上にある本物の“森”という場所へ!!」
「そうか〜〜〜そいやお前も海を出た事ねェんだもんな!よしいいぞ!今度あったら連れてってやるよ!!」
「……お約束を!!」
差し出された小指はわたし達には大きくて、それでもルフィは迷う事なく小指を伸ばして巻きつけた。
「おう任せとけ!約束だ!!」
「ちょっとルフィさん!約束とは死んでも守るものですよ!?」
「ならわたしとも約束!!また一緒にお散歩しましょうね、しらほし姫!」
「アンリ様ぁ…!!」
「もーー、しょうがないわね。しらほし、私も約束っ」
「おれもだよ♡」
「おれも!」
続々と集まってしらほし姫の小指に自分の小指を寄せて重ねる。これだけ結べば大丈夫だ。
「ししし!じゃあお前もう泣くな!」
「……はい!!」
しらほし姫は涙を拭い、晴れた表情でわたし達を見送ってくれた。しらほし姫は大きいから、門が閉まるまでわたしは手を振り続けた。
*
「……顔を合わせなくてよいのですか?」
「ーーよい。あの子が元気であればそれで良いのだ。」
「子どもの成長は早いですぞ、龍神様」
「ふは、おまえの100倍知っとるわ」
(海を見つめる)