カルファの美少女
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それから藍染は、カレを運び込んだ虚夜宮にしばしば通いつめた。いや、通いつめずにいられなかった。
藍染は初めて彼女を自宮に運び入れた時から、彼女の世話は全部一人で行った。殺伐とした死覇装を脱がせ、彼女を裸にし、浴場で汚れを落とした。彼女を浴場から抱き上げ、脱衣場で湯を拭くと、虚圏流のドレスを用意した。意外に豊かな胸をオーバーバストコルセットに収め、揃いのショーツを履かせ、白いストッキングをガーターベルトで留めた。そして白い絹のドレスを着せて自宮へと連れてきた。
既にザエルアポロと共同で研究した技で、カレを仮死の眠りにつかせたばかりである。彼女はこれで肉体の時間を止め、老化も代謝もすることのない体になった。
藍染はカレを自宮に運ぶと、ドレスの裾を大きくまくり、彼女の陰部を観察した。ピンク色の性器を指でそっと開き、膣を見て、指を一本入れようとした、が、粘膜の張りが藍染の指の侵入を拒んだ。彼女は処女だったのである。
藍染は、今までの彼女の言動を思い返していた。カレの一貫した正義と誇り高さは、処女ゆえの守護を頂いた者のみが持つものだったのだ、と思い知った。彼は彼女を抱くつもりでいた。反応は無くとも、あれだけ堂々と、肝の座っていた彼女のことである。どうせ処女ではないだろう、と思っていた。しかし藍染は誤っていた。
彼女を犯すことは、とても恐ろしいことのように感じた。苦痛に喘ぐ彼女の瞳が己を責めたら─ただただ恐ろしいことだった。
藍染の自宮にただ横たわっているだけのカレに、藍染は恐れを感じていた。何度か唇に接吻をしようとしたが、彼女が目覚め、その瞳をこちらに向けたら─藍染は彼女の強い瞳を恐れた。
「…カレ。」
藍染は今日も彼女を恐れている。
接吻も出来ず、頬や指をそっと撫でているだけだった。
昔彼女が語っていた、彼女の父親の数奇な人生のように、きっと彼女の家族や護廷隊は、カレがいつか帰って来ると思っているだろう。
「彼女ならここにいるよ。」
藍染は自嘲して呟いた、そして彼女の閉じた瞼をそっと開いてみた。そこには白目を剥いた、スミレ色の瞳のない眼球があるのみだった。
藍染はほっとしてカレの瞼からゆっくり指を離した。
「君とは一生涯このままか。」
藍染は何故か寂しさを覚えた。
自分は彼女の父親のように、立派な伴侶にはなれない。
全てを持っているのに、唯一大切なものが手に入らない。
藍染は彼女の元から立ち上がると、あてもなく自宮を出た。
彼女のベッドに敷き詰められた白薔薇のように、香りもせず、枯れもしない花─まるで今の彼女のようだと、藍染は深い感傷に耽った。
<了>
藍染は初めて彼女を自宮に運び入れた時から、彼女の世話は全部一人で行った。殺伐とした死覇装を脱がせ、彼女を裸にし、浴場で汚れを落とした。彼女を浴場から抱き上げ、脱衣場で湯を拭くと、虚圏流のドレスを用意した。意外に豊かな胸をオーバーバストコルセットに収め、揃いのショーツを履かせ、白いストッキングをガーターベルトで留めた。そして白い絹のドレスを着せて自宮へと連れてきた。
既にザエルアポロと共同で研究した技で、カレを仮死の眠りにつかせたばかりである。彼女はこれで肉体の時間を止め、老化も代謝もすることのない体になった。
藍染はカレを自宮に運ぶと、ドレスの裾を大きくまくり、彼女の陰部を観察した。ピンク色の性器を指でそっと開き、膣を見て、指を一本入れようとした、が、粘膜の張りが藍染の指の侵入を拒んだ。彼女は処女だったのである。
藍染は、今までの彼女の言動を思い返していた。カレの一貫した正義と誇り高さは、処女ゆえの守護を頂いた者のみが持つものだったのだ、と思い知った。彼は彼女を抱くつもりでいた。反応は無くとも、あれだけ堂々と、肝の座っていた彼女のことである。どうせ処女ではないだろう、と思っていた。しかし藍染は誤っていた。
彼女を犯すことは、とても恐ろしいことのように感じた。苦痛に喘ぐ彼女の瞳が己を責めたら─ただただ恐ろしいことだった。
藍染の自宮にただ横たわっているだけのカレに、藍染は恐れを感じていた。何度か唇に接吻をしようとしたが、彼女が目覚め、その瞳をこちらに向けたら─藍染は彼女の強い瞳を恐れた。
「…カレ。」
藍染は今日も彼女を恐れている。
接吻も出来ず、頬や指をそっと撫でているだけだった。
昔彼女が語っていた、彼女の父親の数奇な人生のように、きっと彼女の家族や護廷隊は、カレがいつか帰って来ると思っているだろう。
「彼女ならここにいるよ。」
藍染は自嘲して呟いた、そして彼女の閉じた瞼をそっと開いてみた。そこには白目を剥いた、スミレ色の瞳のない眼球があるのみだった。
藍染はほっとしてカレの瞼からゆっくり指を離した。
「君とは一生涯このままか。」
藍染は何故か寂しさを覚えた。
自分は彼女の父親のように、立派な伴侶にはなれない。
全てを持っているのに、唯一大切なものが手に入らない。
藍染は彼女の元から立ち上がると、あてもなく自宮を出た。
彼女のベッドに敷き詰められた白薔薇のように、香りもせず、枯れもしない花─まるで今の彼女のようだと、藍染は深い感傷に耽った。
<了>