言語習得に精を出し、基地ではささやかにガーデニングに勤しむ極々一般的な金欠学者コーバックス。

前回の精神体が消滅する際のボディデバックにうっかり巻き込まれ、不具合を引き起こしまくった結果名前以外の全てを忘れて1から人生をやりなおしてる真っ只中。
集合体………？
しらな、いやまじで知らない……何それ……怖………レベルで何も覚えていない。
接続もできない。
そもそも知らないなら狂うこともないね！やった！

また、元々の使用言語だったはずのコーバックス語もなんにもわかんないよぉ……となりながら、今日も元気に惑星間を飛び回り自由気ままに巡り歩いている。

趣味は飛行船設計と拠点の改造、そしてガーデニング。
嫌いな事は水中での作業。
どんなに気になる事象が起きていたとしても、現場が水中なら一瞬で見無かったことにする。

ストーリーではあるがままにすべてを受け入れ、抵抗もせず、時々情のかけ方を間違えながら宇宙をすすんでいた。

現在も粛々とデータを入手しては、じわじわと増えていく総量を見て楽しげな電子音を鳴らして喜んでいる。

そして最近手に入れたある惑星の別荘では、それはもう熱心に栽培に力を入れているとか。



「おや、これはこれは。ようこそトラベラー。キミの旅路を私は歓迎し、その旅の結論が幸福なものである事を祈ろう。」
「まだ見ぬ星系が、まだ見ぬ命が私の旅の先に居る。全くこの事の、なんと幸運な事だろうか！」
「やたらと蕾の状態で欲しがる方が多いんだ、この株。今回はたまたま育てきれずに持て余していたからね、…………ちょうどよく買い手が見つかってホッとしたよ。」