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誕生日【荒銀淋】


「食べ...過ぎた...。」


「大丈夫?」



スケさん、ナナミさん
それにハッチもカクさんも

ケーキのあと、
酒が入ると手をつけられなくなって
酔っぱらって寝てしまった。


ユキチさんとセイジさん、
そのあとにホウセンさんも
帰ってしまい、


乙姫甲姫と旦那は後片付けをしだすので
私とリンが手伝うと言ったのだが
断られてしまった。



「楽しかったね」

「ああ、初めてだった。」

「カクさんお酒入ると面白いね」


よっぱらったカクさんの荒れっぷりを
思い出してつい吹き出す。


二人で涼もうと出た町は
もう静寂に包まれていて
空に浮かぶ星がとても綺麗に輝いていた。



「あ、そうだった!」

「どうした?」

「はい、これ。」

「......これは...鈴?」

「そう!今日はこれのせいで
遅れちゃったんだけど。」


渡したのは銀製の鈴。
5cmほどの鈴と2cmほどの鈴。


「誕生日プレゼント」

「誕生日、プレゼント?」

「うん、私から贈り物。
私自身からリンに贈りたいと思ってたの。
だからお店で売ってるのを
そのまま贈るのはなんだかな...って。

そう思ってたら
いつもは行かない通りに
鈴を自分で作れるお店があってね!
作り方は教えてもらったんだけど...
一応私が作ったんだから!」

「......。」

「わっ」



突然リンに抱き締められる。
少し寒い夜風に当たっていたからか
暖かくて心地いい。



「...ありがとうな、##NAME1##。」

「小さな方はモニちゃんにあげてね。」

「ああ、茂丹もきっと喜ぶ。」

「ふふ」

「......##NAME1##」



愛してる、と
聞こえないくらいかすかな声。
それを隠すように降ってきた優しいキス。



リン、誕生日おめでとう。
これからもずっと
隣で祝わせてね。



     
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