ハロウィン
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「...ですが、今日は気分がいい。」
先程までの厳しい顔つきが
急に優しくなって、ふっと笑った。
またゆっくりと歩き出し、
椅子に戻り紅茶を飲んでから言った。
「おや、言わないのですか?」
「はい?......なにを、ですか?」
ーー今日のレイジさんは
なんだか掴めないな...。
「ハロウィンの...そうですね、
合言葉のようなものですか。」
「あ!
......トリックオアトリート!!」
「ふふ、なんですか?
その嬉しそうな顔は。」
「いえ!ちょっと...嬉しくて」
「なぜ?」
「だってその...」
ーー勝手にこんなもの買ってきちゃうし、
レイジさんがいった通り安物の衣装だし。
怒られるかな...って。
だけど許してくれたし...それに
「レイジさんが私と一緒にハロウィンを...」
「ふふ、私が貴女とね。
しかし私は貴女に菓子などあげる気はさらさらありません。」
「.......。」
ーーなぜだろう、怖い。
一段と冷えたように、感じる室温。
時計の針の音が異様に大きく聞こえた。
「貴女は私に...何をすると?」
「.........」
「おや、たまには貴女が
何かを見せてくれるのかと期待したのですが
...残念ですね。」
「あ、待って、ください!」
「この私を待たせるとは
どういう了見ですか?」
「いえ、その!.........」
ーー何?何をすればいいの!?
レイジさんに、私が...い、たずら...
「おや?...顔が真っ赤ですが?」
クスクスと笑うレイジさんが
やけに色っぽく見えて仕方がない。
緊張で頭が真っ白になりながら
私はゆっくりとレイジさんに近づいていく。
「.......レイジさん」
「はい」
「目を、瞑ってください。」
「なぜ?」
「なぜって.......!」
ーーだめだ、
悪戯なんて思い付かない
「するのですかしないのですか?
....はあ。」
「し、します!」
「.....。」
と、目をつむりレイジさんは
待ってくれている。
胸が高鳴り震える体。
私はレイジさんの耳元に
ゆっくりと近づいてゆく.........