第三夜
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「.....ッ。」
廊下に出る。
日暮れ前だからか屋敷はとても静か。
冬が近くて寒い。
冷たい壁を伝いながら彼の部屋を目指す
ーー......あれ?
リビングに灯りがついている。
ーー誰?
「誰だ!」
かすかに開いていた扉の隙間から
覗く前に飛んできた声。
ーース、バルくん...
まずい。
私はもうレイジさん以外に
会うつもりなんてないのに
最近レイジさん以外の兄弟に会うことばっかり...
ーー逃げ
「おい、お前だよ」
「っ!」
扉に背を向けた私の目の前にいる。
いつのまにか扉は開いていて、
私は背後から灯りに照らされるのを感じる。
「なんだ?覗き見なんて趣味わりぃんだよ!」
「....!」
悲鳴を上げる間もなく
スバルくんが
扉を叩き...つけ、ない?
「ハッ、ビビってやんの。」
柔らかく笑う表情。
白い髪が灯りに照らされてキラキラしてる。
「......。」
「なんだよ?」
「壊、さないんだと...思って...」
「なんだ?壊してほしかったのか!?」
「ひっ....?」
大きな声を上げる、が、
また扉を掴んだまま止まる。
「ハハッ!今日は気分がいいからな。
壊してレイジに口うるさく言われるくらいなら
お前とこうして遊んでやっててもいい」
「........。」
ーーそうだ、レイジさんの部屋...
「なあ、なんかあったのか?」
スバルくんが私の顔を覗き込む。
確かに今日は気分がいいみたいだ。
スバルくん...いや、
レイジさん以外の兄弟と
こんなに普通に話したことなんてなかった。
常に私に話しかけてくることは、
血、血、血。
「顔色悪いぞ。」
「ごめん、ありがとう......っ!?」
突然扉を離したスバルくん
扉を支えにしていた私は体制を崩し
ぎりぎり尻餅をつかずにしゃがみこむ。
「おいおい、大丈夫か。」
そういって手を差しのべてくれる。
触れる瞬間何か目の色が
変わったようにも感じたけど
特にスバルくんは何も言わなかったから
私も余計なことはいわないでいた。
「とりあえず座れ。」
少し馬鹿にしながら笑いつつ
私に肩を貸して
リビングのソファまで連れてきてくれた。
「...お前...」
「貧血、かな?多分!」
本当は何も言いたくない気分だけど
無理に笑顔を取り繕って元気に見せる。
「......そうか。」
スバルくんは怪訝な目付きで
私を睨んだけどそれ以上聞くわけでもなく。
少しの沈黙に私が口を開いた。
「...そういえば!
スバルくんは何してたの?」
「別に何も...」
「え?」
ーー機嫌よかったから
何かあったのかと思ったのに...
「それにしてもお前、
その服といい、血の臭いといい...」
「あ!........ご、めんなさい!
着替えてくる!」
そうだった。
気が動転してて気付かなかったけど
鞭で叩かれて破れたままだったんだ。
「待て。」
無理に立ち上がろうとするところを
スバルくんが止める。
嫌な予感がして
拒否する体制に入る私。
力で勝てるわけがないとは
確信しているけど
もう誰にも......
「部屋まで送る」
「..........え!?」
...てっきり血飲ませろとか、
そういう展開かと思っていた私は
思った以上に大きな声を出した。
しかも驚きすぎて少し下品な声。
スバルくんも嫌そうに睨む。
「っるせえな!
何だよ手伝ってやるってんだよ!
文句あんのか、ああ!?」
「な、ないです、ないです!」
ーーでもやっぱり怖い。
一人で部屋に戻るのは大変だけど
スバルくんに運んでもらうより
安全じゃないのかなあ...。
「ほら行くぞ。」
「わあぁっ!?」
「くっそ、たく。変な声出すな!」
突然横抱きにされる。
さっきみたいに肩を貸してくれるのかと思っていた。
驚きと恥ずかしさに私は顔を背ける。
「っ、なんだよ気に食わねえのか!
離すぞ!」
「や、ごめんなさい!すいません!
ありがとう!」
腕を揺らされ不安定に投げ出されかける。
思わず必死にスバルくんの首に
腕を回してしがみつく。
「フン、何真っ赤になってんだ?」
「なってな...!!
す、スバルくんだって顔赤いよ!」
「はあ!?」
横抱きにされて至近距離にありながら
二人して顔を真っ赤に大声で言い合う。
まだ兄弟達は眠っているだろうに。
廊下に出る。
日暮れ前だからか屋敷はとても静か。
冬が近くて寒い。
冷たい壁を伝いながら彼の部屋を目指す
ーー......あれ?
リビングに灯りがついている。
ーー誰?
「誰だ!」
かすかに開いていた扉の隙間から
覗く前に飛んできた声。
ーース、バルくん...
まずい。
私はもうレイジさん以外に
会うつもりなんてないのに
最近レイジさん以外の兄弟に会うことばっかり...
ーー逃げ
「おい、お前だよ」
「っ!」
扉に背を向けた私の目の前にいる。
いつのまにか扉は開いていて、
私は背後から灯りに照らされるのを感じる。
「なんだ?覗き見なんて趣味わりぃんだよ!」
「....!」
悲鳴を上げる間もなく
スバルくんが
扉を叩き...つけ、ない?
「ハッ、ビビってやんの。」
柔らかく笑う表情。
白い髪が灯りに照らされてキラキラしてる。
「......。」
「なんだよ?」
「壊、さないんだと...思って...」
「なんだ?壊してほしかったのか!?」
「ひっ....?」
大きな声を上げる、が、
また扉を掴んだまま止まる。
「ハハッ!今日は気分がいいからな。
壊してレイジに口うるさく言われるくらいなら
お前とこうして遊んでやっててもいい」
「........。」
ーーそうだ、レイジさんの部屋...
「なあ、なんかあったのか?」
スバルくんが私の顔を覗き込む。
確かに今日は気分がいいみたいだ。
スバルくん...いや、
レイジさん以外の兄弟と
こんなに普通に話したことなんてなかった。
常に私に話しかけてくることは、
血、血、血。
「顔色悪いぞ。」
「ごめん、ありがとう......っ!?」
突然扉を離したスバルくん
扉を支えにしていた私は体制を崩し
ぎりぎり尻餅をつかずにしゃがみこむ。
「おいおい、大丈夫か。」
そういって手を差しのべてくれる。
触れる瞬間何か目の色が
変わったようにも感じたけど
特にスバルくんは何も言わなかったから
私も余計なことはいわないでいた。
「とりあえず座れ。」
少し馬鹿にしながら笑いつつ
私に肩を貸して
リビングのソファまで連れてきてくれた。
「...お前...」
「貧血、かな?多分!」
本当は何も言いたくない気分だけど
無理に笑顔を取り繕って元気に見せる。
「......そうか。」
スバルくんは怪訝な目付きで
私を睨んだけどそれ以上聞くわけでもなく。
少しの沈黙に私が口を開いた。
「...そういえば!
スバルくんは何してたの?」
「別に何も...」
「え?」
ーー機嫌よかったから
何かあったのかと思ったのに...
「それにしてもお前、
その服といい、血の臭いといい...」
「あ!........ご、めんなさい!
着替えてくる!」
そうだった。
気が動転してて気付かなかったけど
鞭で叩かれて破れたままだったんだ。
「待て。」
無理に立ち上がろうとするところを
スバルくんが止める。
嫌な予感がして
拒否する体制に入る私。
力で勝てるわけがないとは
確信しているけど
もう誰にも......
「部屋まで送る」
「..........え!?」
...てっきり血飲ませろとか、
そういう展開かと思っていた私は
思った以上に大きな声を出した。
しかも驚きすぎて少し下品な声。
スバルくんも嫌そうに睨む。
「っるせえな!
何だよ手伝ってやるってんだよ!
文句あんのか、ああ!?」
「な、ないです、ないです!」
ーーでもやっぱり怖い。
一人で部屋に戻るのは大変だけど
スバルくんに運んでもらうより
安全じゃないのかなあ...。
「ほら行くぞ。」
「わあぁっ!?」
「くっそ、たく。変な声出すな!」
突然横抱きにされる。
さっきみたいに肩を貸してくれるのかと思っていた。
驚きと恥ずかしさに私は顔を背ける。
「っ、なんだよ気に食わねえのか!
離すぞ!」
「や、ごめんなさい!すいません!
ありがとう!」
腕を揺らされ不安定に投げ出されかける。
思わず必死にスバルくんの首に
腕を回してしがみつく。
「フン、何真っ赤になってんだ?」
「なってな...!!
す、スバルくんだって顔赤いよ!」
「はあ!?」
横抱きにされて至近距離にありながら
二人して顔を真っ赤に大声で言い合う。
まだ兄弟達は眠っているだろうに。