第二夜
夢小説設定
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「で?」
「私、その、貧血で。
血を吸うのは当分は控えて欲しい...な、と。」
「ならば何故昨日
そう言わなかったのですか?」
「それは...反抗することに、なると思って。」
帰宅後、拷問部屋へつれていかれ
私は壁に貼り付けられた。
レイジさんは私が答える度に
鞭で打ち付ける。
「反抗?馬鹿ですね。
体調管理の出来ない者の血など、
吸うに値しません。
それに私は貧血で薄くなった血などに
興味は無いのですよ。
貴女の血は
濃厚で甘く味わい深いからこそ
堪らなく喉が乾くのです。」
ーーまずい、
このまま打ち続けられると
服がもう、破けちゃう。
「で?
今日こんな時間から
お出掛けなさった理由は?」
「それは...」
「おや、言えないようなことなのですか?」
「違............久、々に
昼間にも外に出たくなったんです。
に、人間だし!
たまには日光にも当たらないと病気になるって
テレビでよく聞いてたので!」
「......ッハハハ!
そうですか、それは結構ですね。
で?
その日光は気持ちよかったですか?
人間はそう感じるものなのでしょう?」
「.........眩しかったです。」
「まあ、そうでしょうね。」
「...人も多くて、声がうるさくて」
「私たちヴァンパイアにとって
人間は愚かな存在でしかありませんからね。」
とても可笑しそうにレイジさんは笑った。
鞭を置き、私の腕と足から錠を外してくれた。
「貴女はもう、覚醒しているのですよ。」
「......覚醒?」
ーー前にも聞いたことがあるような...
「そうです。
人間は、ヴァンパイアと寄り添いすぎると
ヴァンパイアになってしまう。」
「ヴァンパイア...に?私が?」
「ええ、そうです。
まだ貴女は不完全ではありますが、
もう時間の問題でしょう。」
ーーヴァンパイア...私が?
一度吸われたらって訳じゃなくて
何度も繰り返してれば
やっぱりなってしまうものなんだ...!
人間のいうヴァンパイアの話は
全部遠からず近からずなのかもしれない。
「でも、ヴァンパイアになって、
私、生きていけるんですか?」
「ふふ、それは妙な質問ですね。
心臓が止まることを"死"とする人間に
心臓が止まっていながら生き続けているこの私を
貴女がどう捉えるか。」
「......じゃあ、
私がヴァンパイアになったら
レイジさんの食事は...」
「私の?
ああ、ヴァンパイアでも
一応血は通っていますから。
まあ人間ほど新鮮ではなく
温度のない血にはなりますが。
ヴァンパイアになったからといって
私から逃げられると思ったのなら
残念でしたね。」
「いいえ!よかった...です」
「ふふ、よろしい。」
床に正座した私の頭を撫でてくれる。
「と、もうひとつ。」
「はい?」