バブ21
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文化祭同日
学校全体がガヤガヤと賑わっている中、霧雲は更衣室にいた
『ね、ね、これどう?』
「いいよ!いいよ!!最高に似合ってるぅっ!」
バレーのユニフォームに着替えた霧雲は古市に見せびらかす
少しダボダボなワイシャツ、それと反対にバレーボール用のユニフォーム独特の短い短パンが惜しげもなく滑らかな素足を出させている
古市と同じものを着ているはずなのに、全く違うと錯覚してしまうくらい似合わないし危うげな印象になってしまっている
古市がだらしない顔で霧雲を見ているため周りは若干引いている
「襲ってい?」
『おそ?』
真剣な目でアブナイ発言する男鹿だが、霧雲は意味をわかっていないらしく首を傾げている
古市が美咲さんに言うぞ。と言ったら男鹿はすぐに霧雲から目を離した
恐るべき姉効果である
──────
いよいよ試合時間になり体育館に向かった
体育館の中は人で埋め尽くされていた
『おー!人いっぱいだ!』
「ほら、並んで」
『はーい』
コートの真ん中にあるネットの前に並ぶ
<<それではこれより、聖石舞祭 石矢魔対聖石矢魔部長連のエキシビジョンマッチを開催する!!
さぁーお待たせしました!!今年の聖石舞祭注目の目玉企画!!六騎聖対石矢魔もんだいじ集団による、バレー対決!!
私司会進行を務めさせて頂きます、放送部の古奈多依子と申します!!>>
古奈は放送席に座ってはいるが、実況する熱意のあまり少し前屈みになっている
<<そして解説は元バレー部で現在はねこの畑山先輩!!>>
<<ニャー>>
ねこの着ぐるみを着た人が古奈の隣に座っている
<<なるほど!!これは注目の一戦ですね!>>
事前に打ち合わせでもしたのか、古奈と畑山の会話が成立されている
『かわいくない』
「……(汗)」
ねこの着ぐるみを見て、ブスッと不機嫌になる霧雲に古市は何も言えなかった
<<もともとは生徒同士のいさかいから始まったこの勝負!!六騎聖はその権限を…そして石矢魔に至ってはなんと退学と聖石矢魔への転校を!!…転校!?
え、えぇと…それぞれ譲れない物をかけてます!!>>
<<ニャー!!>>
霧雲が石矢魔という底辺の学校から聖石矢魔という学力の高い私立学校に移動することに驚く
両チームはネット越しに睨み合う
霧雲の前には三木がいる
『ミキがリベロなんだ…』
「!
僕のことし『しらないっ!』っ…」
三木の言葉にわざと被さって知らんぷりをする
三木が悲しい顔をしたのは霧雲にもわかっていた
『(でも…辰巳がミキのことをワスレタんだから…)』
思い込んでいると、聖からの罵声や、入院さていたはずの城山や真田兄弟が応援しにきて医者と看護師が治療したりと騒がしくなりそちらに意識は向いた
試合の審判が控えめに話しかけてくる
「あの…一つ確認したいんですが…
赤ん坊背負ってる選手はもしかして…そのままで試合するんですか?」
「む?」
<<審判もっともな疑問だー!>>
審判が言う通りいつものようにベル坊は男鹿の背中にいる
『なにか変なの?』
「ダメなのか?」
「いやっ、ダメってゆーか逆にいいんですか!?」
「フッ…
愚問デスヨ審判。
彼はケンカの最中も子供を離さない子育て番長デスヨ?」
「えらいわねー
でもなんでハダカ?」
アレックスと静はベル坊がいても問題ないと承認する
「ま、まぁ両チーム異論がないなら問題ないです」
『え!なら僕も辰巳にくっつくから試合出してー!!』
「ダメです」
『なんでだよー!!』
審判に文句を言う霧雲は古市にベンチへと引きずられた
リベロではない霧雲は、身長的に不利になるため補欠になっている
だが出たかった霧雲は腹いせにと古市の悪口を延々と言い続ける
『古市のバカ
古市のアホ
古市のクズ
古市のクソ
古市のウンコ
古市の……バーカ
古市の……………バーカ
古市の……』
「うんうん
わかったからカッコいい男鹿(嘘)を見ようなー」
『……うん』
思わず頭を撫でてしまったのは仕方ない
──だが、それを2階から見ていた日向は古市が憎くて憎くて羨ましくてしかたない
無意識に爪を噛んでいる
「六道さん?」
「あいつ誰?霧雲の何?彼氏じゃないんでしょ?アレ(男鹿)が彼氏とか言ってたしじゃあ霧雲をたぶらかす変態野郎?霧雲は僕のモノなのに霧雲は僕と…」
「六道さん…?」
「っは!
いけないいけない
何でもありませんよ」
「そうですか…」
日向の病んでいるとも見える姿を見てしまった生徒指導の先生は顔を青ざめた