バブ10
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『イエーィ!
またかっちゃったーvV』
「こんなんじゃ、商売になんねー…」
はしゃぐ霧雲とうなだれる英虎
霧雲の足元にはゲーム機や人形やお菓子が入った袋が沢山あった
『あー…、ゴメンネ?』
英虎の様子に気付いた霧雲は首を傾けて謝る
今度は霧雲がうなだれている
「い、いや!そんな気にすんじゃねーよ!」
英虎は焦って立ち上がり霧雲の肩を掴んだ
『そー?でも、これ、かえす』
霧雲は足元にある袋を英虎に渡した
「いいっ!!これは霧雲がとったもんだろ!?」
『でもさ、ゲーム機とか、お菓子はそんなに欲しいと思わないし。ボクはヌイグルミだけもらえれば』
「……ふっ
おめーは優しいな」
英虎は霧雲の頭を力強く撫でた
『かみぐちゃぐちゃになっちゃうよー』
そう言いながらも霧雲は抵抗しなかった
霧雲はその後、英虎の手伝いをした
客は霧雲なら勝てると思い挑んでくるが、事実、英虎よりも強い霧雲には誰も勝つ事が出来なかった
『あー 楽しかったぁー』
ぐでんと英虎に寄り掛かり、遠くで綺麗に咲き誇っている花火を見る
「今日は霧雲のお陰で助かったな」
『エヘヘッ』
誉められて脚をバタバタさせて喜ぶ霧雲
『花火すごいねー
ずっとみてたいな~』
「だなー…そーだ」
『?』
「花火借りて今度、学校でやろーぜ」
『! それいい!!』
霧雲は英虎の拳を掴んで振り回した
二人でこっそり………
ではなく、堂々と花火の打ち上げ場に居た
『あ、これでいいんじゃない?』
「そうだな」
英虎は花火の打ち上げの準備をするために、筒に球が入っただけの状態が並んでいる物の中から一つを持ち上げた
「うし、戻るぞ」
『おー!』
二人で騒ぎながら自分達の出店まで戻っていった
───────
『じゃ、僕、そろそろかえるね!』
「おー。気をつけて帰れな」
『うん じゃーねぇ!』
英虎は手を振り、霧雲の背中を見つめた
その時一瞬、何か嫌な予感がした
『ポーニョポニョポニョ魚の子~♪』
霧雲は上機嫌で歌を歌いながら人気がない道を歩っていた
『フ、フフ、フ、フフ、フーフフフー♪』
サビの一部しか知らなかったようだ
『きょーヒデくんに会えてよかったなー
そういえば辰巳になんも連絡してない…』
今から電話しよーか悩んだ
『しとこ。
いつも何かしら毎日会ってたからシンパイしてたらヤだしね』
霧雲は携帯を取り出し、電話帳から男鹿のファイルを開いた
繋げてコールを聴きながら男鹿を待っていた時、
『っー…!』
口を布みたいので塞がれた
布に強烈な睡眠薬でも染み込ませてあったのか、意識が遠退いていくのを感じる
<<霧雲?今日来なかったけど、どーした?バイトか?>>
電話が繋がって男鹿の声が聞こえた
『た、つみ…………』
霧雲の意識がなくなった
更新10.06.20