バブ10
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暑い暑い夏。
小さな一軒家の一室でねっころがっている霧雲がいた
『あーつーいーあーつーいー!』
頬を床にくっつけ、少しでも熱を体内から出そうとする
エアコンはなく、扇風機しか冷房機がないため暑くてしかたない
それというのもこの家に住んでいるのは霧雲しかいないため、少しでもお金を使わないようにするため
だが、決して親が死んで貧乏とかではない
寧ろ片親はまだ生きているし貧乏ではない
というか実は親は六道カンパニーの社長だ
だからめちゃくちゃ金持ち
だけど物凄い親バカだ
しかも日に日にセクハラが異常化している気がする
霧雲はそれがいやで家出してきた。軽く500万くらいの通帳を持って
それでこの家を借りているのだ
しかし家出したのは男鹿家しか知らない
古市にも教えていないことだ
『辰巳ん家いきたいけどあつい~』
ゴロンと仰向きになりぼーっと天井を見つめる
『そーいえば…きょー、お祭りある』
勢いよく起き上がりクローゼットに向かった
───────
───
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ざわざわと賑わう道を霧雲は一人で歩いている
左右を見れば出店があり、チョコバナナや杏飴の甘い香りや焼きそばやタコ焼きのソースの匂いが歩く度にする
霧雲は綿菓子やリンゴ飴を買い、食べながら歩く
そして何か見つけたのか駆け出した
『ヒデくん!』
「?…
! 霧雲じゃねーか」
ヒデくんと言われる男、英虎は【うでずもう】と書いてある旗を出して、うでずもう大会と書いてある板を飾らしていた
そして後ろの方には景品が並んでいた
『うでずもーしたい!』
「うげっ やんのかよ」
英虎はうなだれた
二人が出会ったのは去年のこの祭の時だった
英虎は今と同じよう、うでずもう大会をやっていた
面白半分に英虎に挑む者から力に自身がある者がやった
しかし皆、英虎の力には勝てず敗退していく
そして暇だった時、ふと、ピンク色の髪が目にとまった
自分もオレンジ色だがピンク色も珍しい色、見た事がなかった
しかも染めた感じが全くしないサラサラの綺麗な髪
「ぁ」
目が合った
幼い感じの男の子とも女の子ともいえる顔立ちのため性別がわからない
だが顔立ちはとても調っている
段々近付いて来、英虎の前に止まった
『ねー、何やってるの?』
しゃがみ込み、首を傾げ上目使いする目の前の子供
英虎は顔を赤くしながら小動物みたいと思った